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住民票の本籍地の意味と省略可能か・本籍の住民票が必要な場合

社会人常識

賃貸契約や運転免許取得の際に求められる「住民票」。聞きなれない用語も多く、どうやって申請するのか迷うことも少なくないのではないでしょうか。今回は、住民票の本籍に関する疑問やきまりと、住民票の申請の仕方などについてにお答えしていきます。

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住民票と戸籍謄本の違い

住民票と戸籍謄本の違い

「住民票」と「戸籍謄本」。何かの手続きなどをする際、求められることの多いこのふたつの公的証明書ですが、違いをしっかり理解していると自信がある人はそう多くないのではないでしょうか。また、「本籍地」と「現住所」の違いもあいまいなままだという人も少なくありません。添付書類などで求められる「住民票」と「戸籍謄本」、そしてこのふたつの違いにくわえ「本籍地」についても解説していきます。

住民票とは?

住民票とは?

公的証明書のひとつである、住民票は、「現住所を証明するためのもの」です。したがって、住民票には次のような個人情報が記載されています。 ○氏名 ○生年月日・性別 ○世帯主 ○本籍 ○住み始めた年月日 ○マイナンバー マイナンバー制度ができてから、住民票にもマイナンバーが記載されるようになりました。住民票はそもそも「現住所」を証明するための証明書類ですが、それ以外にもさまざまな情報が記載されていることがわかります。この住民票をもとにした「現住所」がおかれた自治体に対して、住民税を納めることになります。

住民票には、「世帯票」と「個人票」がある

住民票を請求する際に窓口で尋ねられて困ることのひとつがこの「世帯票」か「個人票」かということでしょう。住民票には(1)世帯全員の分が記載された「世帯票」と、(2)自分ひとりの分が記載された「個人票」があります。世帯票は、同じ世帯(家族)の人を複数名まとめて出力したもので、住所欄には現住所と前住所のみが記載されます。 一方個人票は、世帯(家族)の中のある一人の個人だけの情報を出力した方法です。個人票には、過去の住所の変更が記載され、氏名の変更などの履歴もわかるようになっています。 では、自分の個人情報も含まれているから念のために世帯票を取っておくほうがよいのではと考えてしまいがちですが、それは誤りです。用途に不要な個人情報は提出先で受け取ることができませんし、そもそも必要のない個人情報は出すべきではありません。ですので、必要に応じて「個人票」と「世帯票」を区別して請求することが必要です。

戸籍謄本とは?

戸籍謄本とは?

戸籍謄本とは、「本人に関する」次のような個人情報が記載されている公的証明書です。 ○氏名 ○両親・養父母の氏名 ○生年月日 ○戸籍の筆頭者(戸主)との関係性を示す続柄(長男、長女など) ○出生地、出生の届出人 そのほかに、婚姻歴、離婚歴、養子縁組などしている人はその情報も記載されています。 戸籍謄本の役割としては、日本国民であることの証明書類というイメージが近しいのはないでしょうか。そのため、日本国民であることの証明書であるパスポートの申請時や、新しく戸籍を作る場合(たとえば結婚する時)などに必要になります。なお、戸籍制度は世界的に珍しい制度で、日本以外では中国にしか存在していません。

戸籍謄本と戸籍抄本の違いは?

戸籍を証明する書類は、上述の「戸籍謄本」のほかに、「戸籍抄本」というものがあります。「戸籍謄本」は、「こせきとうほん」と読み、「戸籍全部事項証明書」とも呼ばれることからもわかるように、それぞれの「戸籍の原本」に記載のある内容が「全て」書かれています。「戸籍の内容『全部』を証明する公的書類」ということになります。その戸籍に入っている「全ての人」の情報が記載されています。 対して、この戸籍謄本とよく似た公的証明書に「戸籍抄本」があります。これは、「こせきしょうほん」と読み、戸籍に載っている人のうち、「一部の人の内容だけ」を証明する公的書類です。そのため、「戸籍謄本(戸籍全部事項証明書)」に対し、戸籍抄本は「戸籍部分事項証明書」とも呼ばれます。

住民票の役割

住民票の役割

「住民票」と「戸籍」について、記載されている事項を順に見てきました。住民票は「住民基本台帳法」に基づくもので、その目的を「住民の住所に関する届出等の簡素化を図り、住民の利便を増進するとともに、行政の合理化に資するため」 と定められています。つまり、「住民の利便」や「行政の合理化」からもわかるように、行政手続きの事務処理に必要な「自治体の住民名簿」的役割をもったものと考えることができます。 一方、「戸籍」は出生から死亡に至るまでの親族関係を示すもので、日本国籍を有するということを公的に証明する唯一の証明書です。日本国籍を有する(つまり、日本人である)ことを証明する、大変重要なものです。どちらも重要な本人証明書類ですが、目的や証明内容、用途などに違いがみられます。求められる機会は、国家資格の登録や住宅の賃貸借契約、自動車購入や株式口座の開設など多岐にわたります。

住民票の本籍地とは

住民票の本籍地とは

さて、役割を紹介した住民票に記載されている項目の中で、もうひとつ違いがよく分からない掲載事項が記載されています。それは「本籍地」です。本籍の記載欄にも住所のようなものが記載されていますが、これは現住所とはどう違うのでしょうか?

本籍と住所の違いは?

本籍と住所の違いは?

本籍地と現住所が同じかどうかは、他人によってさまざまです。同じ住所地が記載されている人もいれば、前に住んでた場所など両者が異なる住所になっている人もいることでしょう。本籍地の項目欄に全く心当たりの無い場所が入っている場合も珍しくありません。

本籍地とは

本籍とは「その人の戸籍の原本が保管されている場所」をさします。本籍は戸籍が保管されている場所なので、現住所と同じ場所である必要はありません。基本的には日本国内であれば、どこでも好きな場所に変更することができ、実家や前に住んでいた住所などでなくても思い出の場所やお気に入りの場所などといった登録も可能です。自分の土地でなくても問題ありません。 意外に知られていませんが、本籍地としてもっとも人気がある場所は皇居、次いで国会議事堂になっています。しかし、戸籍謄本を取得する必要が出た際、戸籍謄本の取得には本籍地がある自治体に行き請求する必要があります。近くの役所(現住所の自治体)で発行はできませんので注意が必要です。

現住所とは

現住所とはその文字どおり、「現在住んでいる場所」をさします。基本的に、ここは実際に住んでいる場所と記載内容は一致するのが通常です。しかし、実際に住んでいる場所と住民票に記載されている住所を違う場所にすることは可能です。住民票に記載されている住所にもとづいて、住民登録しているその自治体に対して住民税を納めたり、そのほか、自治体の行政サービスなどを受けることになっています。 たとえば通学のために借りている下宿先と実家のようにただ居住しているだけであれば、実際の住所と住民登録している場所が違っていてもただち不都合はありませんが、結婚や子育て・介護などが必要になったり、手当や補助金、教育などの行政サービスを受けようとすると、住民登録をしている必要があります。特段理由なく住民票を移す手間を惜しんでいたせいで思わぬ損をする場合もありますので注意が必要です。

本籍地を調べる方法

2007年以前に発行された古い運転免許証には本籍地が記載されていましたが、個人情報保護のため、最近の免許証には本籍地は記載されなくなりました。突然役所の窓口などで「本籍地はどこか」と聞かれるとすぐに答えられない人は少なくないのではないでしょうか? 結婚や離婚などをすると、そのタイミングで新しく戸籍ができるため、いったい自分がどこを本籍地にしたのか忘れてしまいがちです。住宅を購入した際などにはその住居を本籍地にする場合が多いですが、賃貸住まいであったりした場合には、引っ越しなどで本籍地を動かしたのはいつであったか、どこが本籍地だったか取り紛れてしまいます。 最も確実な方法として、「住民票を取得する」という手段がおすすめです。住民票を請求する申請の際に本籍を記載するかどうか選べるので、「記載する」として申請すれば、現住所とともに登録している本籍地が記載されて住民票にあがってきます。

住民票の本籍は省略できる?

住民票の本籍は省略できる?

そもそも、本籍地は戸籍や住民票に記載されているのでしょうか。結論としては、戸籍と住民票ともに記載されています。そして、住民票を発行する際に、本籍地は記載することも省略することも可能です。役所の窓口で住民票を請求するとき、一般的には本籍の省略された住民票が発行されます。個人情報の取り扱いにうるさい昨今、なるべく個人情報を出さない方針の配慮です。 ○車の購入 ○バイクの購入 ○住宅ローンの確定申告 本籍の入った住民票が必要と言われない場合、住民票から本籍を除外しておくようにしましょう。不必要な個人情報は渡さない、という意識が必要です。

賃貸契約の場合

賃貸契約の場合

引っ越しする部屋が見つかって契約を進めていると、不動産会社の担当者から用意を求められる書類に住民票が該当します。でも、不動産の賃貸契約に必要な提出する住民票においては、どこまで記載が必要なのでしょうか。 賃貸契約の際に契約者本人の証明書類のひとつとして提出する「住民票」は、正確にいうと「住民票の写し」といいます。不動産会社・物件のオーナーが免許証などの本人確認証明書とあわせ、入居者の確認をするために提出が求められます。このとき必要な住民票の写しで記載しておく必要がある項目に、基本的に本籍は該当しません。ただし、不動産会社や物件のオーナーによってはまれに必要とされる場合もありますので、念のため確認するようにしましょう。

本籍地入りの住民票が必要なケース

本籍地入りの住民票が必要なケース

上述とは反対に、ではどんな時に提出する住民票において本籍を載せる必要があるのでしょうか。 ○不動産を購入した際 ○パスポートを取得する際 ○運転免許証の「本籍地変更」の際 上記が、日常において本籍地の記載された住民票が必要になるケース例です。住民票への本籍の記載が必要かどうかは、「戸籍と一緒に住民票を提出する時」もしくは「本籍地じたいの変更をする場合」を基準に考えればよいのではないでしょうか。しかし、どのような場合も不足があって取り直しに行く手間を考えると、事前に相手方に本籍地の記載がある住民票が必要かどうか確認するのが無難です。

本籍が必要:運転免許証

本籍が必要:運転免許証

どちらも、本人確認のための公的証明書として大切な書類であり、その中でも特に運転免許証およびパスポートにおいては、本籍地は大切な個人情報となっています。申請の際に必要な「本籍地」ですが、最近の運転免許証には本籍地は個人情報保護の観点から、記載されないようになっています。とはいえ、ICカードタイプの運転免許証には、きちんとデジタルデータで保存されています。

本籍が必要:相続登記

本籍が必要:相続登記

相続人(相続する人)の書類として求められる住民票には、本籍の記載が必要です。相続登記は極めて影響力の大きな登記事項の一つですので、求められる個人情報の幅も広いと考えられます。相続登記のための住民票を請求する際は、本籍地も記載する、という欄にチェックを入れて請求するようにしましょう。

亡くなった人にも住民票がある?

相続登記をするにあたり、亡くなった方(被相続人)にはここで紹介している住民票ではなく「住民票の除票」というものが発行されます。 相続登記を行うには、被相続人の本籍の記載が必要です。そのため、この住民票の除票で亡くなった方(被相続人)の「生前最後の住所」と「登記事項にある住所」を繋げなければなりませんが、被相続人が生前何度も転居していると住民票の除票では繋げることができない場合があります。そのため、それらの情報を追うために本籍地が必要になります。 生きている人は当然住民票が存在しますが、亡くなった方の住民票も、住民票除票というかたちで存在します。

住民票の本籍地はなぜ基本的に省略なの?

住民票の本籍地はなぜ基本的に省略なの?

住民票を添付書類として求められる機会は、上で見たとおりさまざまです。用途によって住民票に載せ提示する必要のある情報と、そうでない情報があります。不要な個人情報が入った住民票を提出先が受け取れない場合もあるというのは上記で説明したとおりですが、相手先に必要のない情報まで提出するのは提出する人自身にとってデメリットになることがあるからです。 そのひとつに本籍地が上がります。最近でこそあまり話題に上ることも少なくなりましたが、以前は住民票などに標準的に掲載されていた本籍地(つまり出身地)によって、人生の大きなポイントである就職や結婚の際に差別されるといった問題がありました。このようなトラブルを回避するため、現在では住民票申請の際に請求する本人がチェックマークを入れなければ、必要以上の情報が自動的に掲載されないようになっています。

本籍の住民票には続柄は必要?

本籍の住民票には続柄は必要?

住民票には、「続柄」という項目もあります。これは、住民票に記載されている世帯主との関係を表すものです。本人が世帯主の場合は「本人」、例えばお父さんが世帯主の場合は「子」となります(「長男」や「二女」などは戸籍の場合に記載される文言)。では、住民票を提出する際、続柄が必要になる場合は、どのような時でしょうか。市区町村によっては、運転免許証の取得の際や年金の申請などで必要とされる場合もあります。

住民票の世帯主と戸籍の筆頭者の違い

住民票の世帯主と似ているものに、戸籍の筆頭者があります。一見、同じように扱ってよいもののような気がしますが、別のものであることに注意しましょう。また、これらは同じ人ではない場合ももちろんあります。戸籍の筆頭者は基本的に変わりませんが、住民票の世帯主は引っ越しなどの生活の変化とともに変わります。また、戸籍の筆頭者は日常においては特段実質的な意味はおおきくありませんが、住民票の世帯主は市区町村の世帯に対する書面連絡先になるなどの相違点があります。

住民票を移動すると本籍地も変更になる?

住民票を移動すると本籍地も変更になる?

住民票と本籍は全く別のものなので、引っ越しなどをして住所が変わった際などに、住民票を動かすだけでは自動的に本籍地が変わることはありません。本籍地を動かしたい場合には「転籍」の手続きが必要です。 また、戸籍じたいには住所の記載はありませんので、住所変更の履歴が記録されることはありませんが、戸籍と一連の書類として編成されている「戸籍の附票」には現住所が記録されることとなっています。したがって、住所を移すと異動後の住所が追記されていくことになります。

住民票の請求のしかた

住民票の請求のしかた

最後に、住民票の請求のしかたについてみておきましょう。

申請窓口は?

住民票請求の申請窓口は、自分が住所を置いている市区町村の役所の住民課などです。大きな市などでは、駅などで取得できるケースもあります。また、最近はコンビニでもプリントアウトできる市区町村もあります。

申請に必要なものは?

申請窓口で請求申請をする際に必要なものは、本人確認書類(運転免許証・健康保険証・マイナンバーカードなど)です。印鑑は特に必要ではありません。また、自分と別の世帯や別住所の人の住民票を請求する場合には家族であっても委任状が必要になりますので注意しましょう。

申請に必要な手数料は?

あまり知られていませんが、住民票の手数料は市区町村ごとに独自に条例で定めているため、自治体によって異なります。このため、住所のある市区町村によって住民票の手数料が高かったり安かったりといった差異が生じています。大体の価格ゾーンは150円から350円のあたりが一般的です。この手数料を窓口で支払い、住民票を受け取ります。

住民票に載せる情報の内容には気を付けましょう

住民票に載せる情報の内容には気を付けましょう

いかがだったでしょうか?今回は、住民票で記載するかどうかを希望できる項目「本籍」や、住民票の取得方法などについて紹介しました。本籍や続き柄などは、提出する用途によって住民票発行の際に載せることも載せないこともできるという点を覚えておくようにしましょう。 また、住民票に本籍の記載が必要な場合は、基本的には手続きに本籍を使う時だけです。不必要な情報を提出先に知らせることのないよう、気を付けたいものです。住民票の発行の際に本籍を出すか出さないかで迷ったら、参考にしてみてください。

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