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合同会社と株式会社の違いとメリット・変更方法と必要な費用

初回公開日:2018年02月21日

更新日:2018年02月21日

記載されている内容は2018年02月21日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。

また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。

経営

2006年5月から施行された会社法により起業や法人化の風通しが良くなりお金と時間をかけなくて設立できる合同会社いわゆるLLCの数が増えているなか、事業規模が大きくなると株式会社への組織変更が必要になります。そのための合同会社と株式会社の違いについて紹介します。

合同会社と株式会社の違いについて

合同会社と株式会社の最も大きな違いは会社の所有と経営が一致しているのかどうかです。双方が一致する場合は合同会社、一致しない場合は株式会社です。 所有とは会社の資本のことであり、経営とは会社の運営のことを指します。 つまり、株式会社は運営側の方針だけでは決めることはできず出資者への説明責任を果たす、かつ了承を得ないといけませんが、合同会社は出資者が運営側であるため障壁なく業務を進めることができます。

合同会社のメリットとは?

合同会社は株式会社と比べ規模は小さいイメージがありますが、そのぶん設立金やリスクについては少ないメリットがあります。なぜその2つが少ないのか説明します。

設立金が株式会社の半分以下なの!?

合同会社のメリットとしては、先ほど挙げた運営側の方針がスムーズに業務へと転換できるのに加えて設立金が少額で抑えられることです。 株式会社の設立には最安で252000円かかりますが、合同会社の設立には最安で110000円で比較すると半額以下済みます。なぜなら合同会社は定款認証手数料と謄本代が必要ないのと、登録免許代が資本金857万円以下の場合に株式会社が150000円かかるのに対して60000円で済むからです。ちなみに資本金857万以上は資本金の0.07%を支払う必要があります。

倒産したときのリスクが少ない

仮に会社を起業をしても経営が上手くいかなくなり、あえなく倒産してしまった場合でも債務を債権者に全額返済する義務はなく、出資した社員の出資額しか責任を負わなくてよい有限責任であります。 なので私財を投げ売ってまで返済しなくてよいため、リスクが少ないことが分かります。 ただし、銀行などは融資を将来性であったり、セオリーがしっかりしている事業内容にしか出さないので安易に起業することは控えましょう。

株式会社のメリットとは?

株式会社は合同会社に比べて規模は大きいので、知名度、信頼度や資金調達についてメリットがあります。それらのメリットについて説明します。

知名度や信頼性が高い!

株式会社は多くの出資者により設立されているため、それだけ多くの人に事業内容に賛同をもらっていることから出資者などの宣伝から目にする機会が増えて知名度が高まります。また、株式会社〇○や〇○株式会社とつくだけで有名企業にも株式会社はつくため一般的な信頼性も上がります。

多くの人からの出資も可能に

株式会社になることによって株式市場に上場するため、会社の事業内容が多くの人の目に触れ将来性が見込めれば出資がしてもらい、より多くの資金を手にできるため事業の選択肢を増やすことができます。

合同会社と株式会社の設立方法の違いとは

合同会社と株式会社の設立方法の違いとして最も大きいのは手続きの量です。合同会社は設立までに1週間から2週間ほどですが、株式会社は1か月から2ヶ月かかります。 株式会社は発起人会や役員会や株主総会(場合によっては出資者集めの事業説明会)といった手続きが必要ですが、合同会社には必要がない手続きです。 手続きやそれに伴う設立金の少なさから合同会社は、プチ起業や個人会社に向いていると言われています。

合同会社から株式会社への変更方法とは

合同会社の事業規模が大きくなり、多くの資金が必要になった場合は株式会社への変更をするのが最適でしょう。これを組織変更といいます。 ここから組織変更に必要な手続きについて説明します。

組織変更に必要な手続きとは

組織変更の手続きには5つの条件を満たすことが必要になります。 その条件とは、 1.組織変更計画書を作成して全社員の同意 2.組織変更を官報へ公告する 3.株式会社へ変更する定款や登記申請書類を作成 4.組織変更の登記 5.税務署、地方税事務所などに届け出る です。 以上の条件が満たすことができた場合は、組織変更が認められます。

合同会社から株式会社に変更するメリットとは

合同会社と株式会社には、経営規模の違いがあります。これに伴い、合同会社から株式会社に変更するといくつかのメリットがあります。その中でも代表的なものをご紹介しましょう。

出資者と経営者の分離

合同会社は全社員が出資者で構成されているため経営も出資者でなければ行えないが、株式会社は出資者が社員である必要がないため、出資者と経営者は分離されており、会社の株をあまり所有していない者でも株主総会で取締役に選ばれたら経営に携わることができます。 株式会社は記事の冒頭に説明した、会社の保有と経営が一致しないことになります。

役員会での方針決め

合同会社は経営方針や業務執行を全社員の了承が得られなければ決定することができないが、株式会社は株主総会で経営方針を、役員会で業務執行を決定することができるため会社の規模が大きくなればなるほど株式会社の方が統括がしやすくなります。

取締役の任期

合同会社は役員の任期は無制限ですが、株式会社では取締役の任期は基本2年(株式譲渡制限を設ければ10年)と定められているため、株式会社の方が解任される可能性もあることから自覚や責任を持った経営が求められ、良い緊張感にも繋がります。 なお、合同会社は役員という肩書きであるが、株式会社は取締役という肩書きの方がかっこいいと感じる人もいます。

信頼性が高い

合同会社に対して株式会社の方が、運営状態としては一般的であり規模も大きいため、新たな顧客の開拓や銀行への融資を申し出る場合に高い信頼性が得られ、有利に働くことが多いです。

合同会社から株式会社へ変更するときはいくらかかるの

合同会社から株式会社へ変更するときは、大きく分けて3つの費用がかかります。 1.官報公告費:約30000~40000円(1行辺り2854円) 2.登録免許代:60000円(資本金が2000万円以内の場合) 3.専門家依頼代:約25000~50000円 です。 安ければ11万円前後で組織変更を行うことができますが、詳しい料金は司法書士や行政書士事務所などに相談をして見積もりを出してもらったうえで判断をするのが良いでしょう。

合同会社と株式会社の合併の方法とは

大手の株式会社は債務を抱えた、業績が伸びているなどさまざまな状況下で判断して合併という方針を取ることがあります。 この合併には大きく分けて吸収合併と新設合併の2種類があるため説明します。

吸収合併について

吸収合併とは株式会社が合併により消滅する合同会社との契約締結し合併されると、消滅する合同会社の全ての権利や義務が存続会社の元へと渡ります。 また消滅する合同会社の出資者に対しては会社の対価に見合った現金もしくは株式などが与えられます。 なお、代表例としては親会社がある会社を子会社化する場合が挙げられます。

新設合併について

新設合併とは合併する両会社が消滅し、新設会社を立ち上げ消滅する会社のすべての権利や義務が新設会社の元へと渡ります。 また消滅する両会社には、吸収合併と同様の形かもしくは新設会社の株式や社債が与えられ、それによって経営権を握るのはどちらかを決める場合もあります。 なお、合同会社から株式会社への新設の場合は組織変更の必要があります。

簡易手続きについて

消滅する合同会社が合併する株式会社の価額の1/5の場合、株主総会での承認が必要なく合併することができ、これを簡易手続きといいます。 その理由は、合併することに大きなリスクが生じないためであります。 しかし、存続会社に渡った消滅会社の債権額が資産額を超える場合、株主総会での承認が必要になります。

合同会社と株式会社のメリットを活かした経営を

合同会社と株式会社を比較してみてわかることは、設立の段階から金額や時間に大きな差があることです。金額や時間のかかる株式会社はそれだけ規模が大きくなる可能性がありますし、合同会社は金額や時間が少ない分、設立しやすいため社員の自己実現に近づけやすいというメリットがあります。 合同会社と株式会社の両方についての仕組みを少しでも理解して活かすことで事業形態に合った会社の設立や業務の実現がすることができるでしょう。

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