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給与明細の保管の仕方・するべき期間・整理方法|いつまで

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給与明細はすぐに廃棄すると、将来の年金の受け取りや給与未払いなど、問題解決がスムーズにいかなくなる恐れがあります。とはいえ、入社してから退職するまで長年の給与明細を保管するのは大変です。ここでは、給与明細の保管について、その意義や方法をまとめました。

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個人での給与明細の保管は義務なのか

個人での給与明細の保管は義務なのか

毎月勤めている会社からもらう給与明細ですが、皆さんは捨てていますか?それとも保管していますか? 会社から受け取った給与明細を保管することは、義務ではありません。しかし、すぐに破棄していると、のちのち後悔してしまうことにつながります。 給与明細には、その月に会社が支払った残業代や社会保険料、年金、税金、その他の控除額など、たくさんのお金にまつわる情報が記載されているからです。

給与明細で確認しておきたい3つのこと

給与明細に明記されている内容の中で特に確認しておきたいのが、年金保険料・所得税・住民税です。 厚生年金へ加入の場合、毎月、厚生年金保険料が給与から引かれています。保険料の半分は事業主が負担しますが、もし事業主が保険料を年金事務所へ支払っていなければ、受け取れるはずの年金額が少なくなるということが起こります。 給与明細を保管しておけば、のちに年金受給で問題が起こった場合でも、未払いの証拠になります。 また、給与からどれだけの所得税・住民税が引かれているのか、前月と比較して、その額が間違っていないかどうかの確認をしておきましょう。 最近では、紙面ではなくWEB上で給与明細を確認するというスタイルに移行している企業が増えていますが、念のため月々の給与明細をプリントアウトし、個人で保管しておくことをおすすめします。 自分の身を守るためにも、証明となる給与明細を保管しておきましょう。

給与明細の保管は必要!

所得税法において、「給与を支払う者は給与の支払を受ける者に支払明細書を交付しなくてはならない(所得税法第231条)」と定められています。 事業主である企業側は、所得税以外の項目についても、詳細に明記して給与明細を発行することが望まれます。つまり、給与明細というのは、事業主が法律に基づいて従業員に渡されている、とても大切なものということです。 そして、 私たちにとって給与明細は、事業主による残業代の未払いや社会保険料の未払い、税金の確認など、過去のお金の流れを証明する大切な書類でもあります。 給与明細の保管が必要であるという理由には以下の3つの点が挙げられます。

年金の確認

以前、払ったはずの年金データが抜け落ち、年金が正しく計算されなかったというニュースがありました。 会社員は、給与から年金保険料が毎月引かれています。厚生年金の場合、企業が従業員の年金を半額負担していますが、入社後しばらく未加入であったり、退職前に勝手に脱退していたりするケースも考えられます。 給与明細を保管しておくのは、実際に年金を受け取ることになった時、正しい年金が受け取れているかどうかの確認を行うためです。給与明細は、社会保険の加入歴の証明として優秀です。社会保険料を支払っていたにも関わらず年金に反映されていない時にも、年金事務所に問い合わせる際に給与明細があると心強いです。

確定申告

住民税を給与から引いていない場合は、自分で確定申告しなければなりません。また、病気をして多額に医療費が発生した場合も、医療費控除の申請を行う場合には必要になります。 これらは、源泉徴収票があれば問題ありませんが、万が一のことを考えて保管しておくのがいいでしょう。

失業給付の申請

もしも勤めている会社が災害などを理由に倒産したり、社長が行方不明になってしまった場合、すぐに失業保険の申請ができなかったり、未払い給与が請求できなかったりする恐れがあります。 そういった失業給付の申請を行うのに給与明細が必要になります。また、収入の証明が必要になった場合にも給与明細を参考にすることになりますので、給与明細は保管しておくのがいいでしょう。

給与明細の保管するべき期間

給与明細の保管するべき期間

急に給与明細が必要になるのは、生命保険会社へ休業証明として添付する場合や、会社へ家族手当の申請を行う際に企業へ提出する場合です。また、賃貸やローンを契約する際に、過去3か月分の給与明細を提出しなければならない場合があります。 給与明細の再発行がすぐにできない企業や、再発行ができない企業もありますので、ある程度の期間、給与明細は保管しておくのがいいでしょう。 特に、会社で源泉徴収票が発行されるまでの期間、外部へ提出できる給与の証明となるものは、給与明細が唯一になります。最低でも1年間分は保管しておくべきでしょう。

基本の年数は2年分

会社を退職する際、特に問題がなかったとしても、退職後に何らかの理由で給与明細が必要になってくる場合があります。例えば、未払い分があった場合や残業代の請求、年金額などです。 その場合、会社へ給与明細の再発行をお願いしても拒否される可能性があります。年金や未払いが過去にあったという証明として、給与明細は十分な証拠になります。 労働基準法において、賃金請求や雇用保険料の時効は2年です。そのことを考えれば、給与明細の原本が2年分あれば確実です。

確定申告を考えれば

個人の給与明細において、さかのぼって確定申告ができるのが5年です。ですので、5年分保管しておくのが良いとする方もいます。また、5年以上給与明細を保管しておいても意味がないと考える方もいます。 給与明細の保管をいつまでにするのかはあくまでも個人にゆだねられますが、年金問題で被害を被った方もたくさんいた今の日本ですから、可能な限り給与明細は保管しておくのが安全なのではないでしょうか。

給与明細の保管はファイルが簡単!

給与明細の保管はファイルが簡単!

給与明細の保管方法の中で、一番簡単ですぐに始められる方法なのが、ファイルを利用しての保管方法です。ファイルの種類には、給与明細の保管用として販売されている商品もあります。 いつ必要になるか分からない給与明細ですので、すぐに手にして見られるよう、まずはクリアファイルに溜めていきましょう。1年経過したら、その一年分をクリアブックへ保管し、色分けをして外から年度がわかるようにします。 会社から渡される書類は給与明細だけではなりません。とりあえず給与明細はこれを見ればわかる、という状態を作るため、リング式ファイルに時系列に保管するのもおすすめです。いっぱいに増えてくれば、古いものから順番に廃棄すればいいでしょう。

アプリで保管

アプリで保管

ファイルで保管する時間がなかなか取れないという方には、通勤途中の電車の中や、仕事の休憩中に保管できるアプリでの方法をおすすめします。アプリで保管しておくと、給与明細を失くしてしまった場合でも安心です。もちろん、ファイルでの保管も念のためにしておくといいでしょう。 「給与マネジャ」というアプリでは、毎月の給与明細だけでなく、源泉徴収票や一時金、ボーナスの収入に至るまで、給与に関しての全ての情報が記録できます。 社会保険や税金など、給与から控除されたものを毎月記録してくれる上、1年分の集計まで計算してくれますので、確定申告の際に自分で計算する手間が省けます。また、給与明細一覧があるため、過去の給与明細を探す際にも便利です。

スキャンして保管

ファイリングしても保管場所がない、アプリで入力するのが面倒という方は、給与明細を電子データ化して保管する方法がおすすめです。給与明細をスキャンし、PDF化してパソコンデータとして保管しておきます。これなら、紙媒体として給与明細が必要になっても、すぐにプリントアウトすることができます。 スキャンしても、できれば原本は保管しておくのがいいです。特に、源泉徴収票は原本の提出を求められますので、スキャン後も捨てないように注意してください。

会社での給与明細の保管方法

会社での給与明細の保管方法

個人での給与明細の保管について述べてきましたが、ここからは事業主である企業側の保管義務について述べていきます。 会社の給与担当者は、さまざまな書類作成に従事しています。実は、企業側は従業員に毎月配布している給与明細を、保管する義務はありません。 しかし、給与明細に記載されている項目をまとめている書類や、給与計算のために必要となる情報が記載されている書類は保管することが義務となっています。

給与明細の保管はいつまで?

給与明細の保管はいつまで?

事業主は、従業員の給与に関わる書類の保管を、どれくらいしておかなければいけないのでしょうか?保管が必要となる事務書類には、その期間で2つに大別できます。 労働基準法(労働基準法第109条)において、「労働者名簿」・「賃金台帳」・「出勤簿」の書類は3年間の保管が義務付けられています。その中で給与事務書類となるのが「賃金台帳」です。 賃金台帳では、労働者の氏名、性別、賃金計算期間、労働日数、労働時間数、時間外労働時間数、休日労働時間数及び深夜労働時間数、基本給、手当、その他の項目が、賃金の種類ごとに記載されています。 国税通則法(国税通則法第70条~第73条)において、「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」・「給与所得者の保険料控除申告書兼給与所得者の配偶者特別控除申告書」・「源泉徴収簿」の書類は 7年間の保管が義務付けられています。

賃金台帳の保管期間

労働基準法においては、賃金台帳の保管義務は3年間なのですが、賃金台帳に記載された内容に、源泉徴収簿や扶養、保険、配偶者特別控除など、税制に関わる内容が含まれた場合、国税通則法により7年間保管する義務が生じてきます。 保管義務を怠ると30万円以下の罰金という罰則があるため、多くの企業では、問題が起こらないよう、3年ではなく国税通則法に沿って7年間の保管を行うのが無難とされています。

給与明細は自分に合った整理方法で保管!

給与明細は自分に合った整理方法で保管!

給与明細は、会社が支払った年金額や税金などの確認を行う際にとても参考になります。失業保険の支払いのためにも過去の給与額を確認することが必要になりますので、給与明細はもらったらすぐに破棄するのではなく、2年から5年を目途に保管しておきましょう。 保管方法も、どこに何があるのか分からない状態でただ置いているだけでは意味がありません。自分がどこに何があるのかが分かれば、どんな方法でもいいです。自分なりに長く楽しく保管ができる方法を見つけてみるのもおすすめです。

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