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更新日:2024年09月30日
ビジネスシーンでも耳にする「恐れながら」、堅苦しくて使うのにためらってしまう人もいるのではないでしょうか。人間関係やビジネスを円滑にしてくれるクッション言葉はぜひ使いこなせるようにしておきましょう。便利な「恐れながら」の意味や使い方を解説します。
目次
クッション言葉である「恐れながら」は前述のとおり「お願い・依頼」「反対意見・反論」「拒否・断り」を伝える時などに重宝されます。具体的に「恐れながら」の使い方を見ていきましょう。
社会に出ると、相手方に何かを依頼したりされたり、時には無理なお願いをすることで仕事が回ります。そんな当たり前のこととはいえ、当然のように依頼を投げるのではなく、少しでも気持ちよく仕事を請け負ってもらえるように配慮されているのが日本における「ビジネスマナー」の役割のひとつです。 ・「恐れながら経理部門とお話頂き、ご対応お願いできませんでしょうか。」 ・「誠に勝手なお願いで恐れながら、何卒ご協力いただけませんでしょうか。」 ・「恐れながら至急ご対応いただけますようお願い申し上げます。」 ・「恐れながら、別案のご提示お願いいたします。」
「恐れながら」が一番使われる機会の多いシチュエーションがこの「反対意見」「反論」を言う時ではないでしょうか。特に上司や、目上の人のいる場での発言の際に用いられます。後に続く反論意見の印象を和らげる効果があるとともに「恐れながら」から始めることで「何か違う意見が出そうだ」と相手に少しの準備の時間を与えることもできます。 ・「恐れながら、今の計画ですと時間不足の念が否めません。」 ・「恐れながら申し上げます。当件については再検討の必要があると思われます。」 ・「課長、恐れながらその件は通達でストップがかかっております。」 ・「恐れながら例のプロジェクトは○○○○社との競合となっておりますため、現実問題開始は○月に間に合いません。」
ビジネスの場面では、相手の言うことを聞いてばかりもいられません。取引先やお客様をはじめ、時には上司などの目上の人間に対してもその意見を拒否したり断ったりする必要があります。また、はじめから無理なことを言って来られるようなシチュエーションも珍しくありません。そんな時にも相手の機嫌を少しでも損ねないように配慮が必要です。 ・「前回お申し入れのありました○○の件ですが、上長とも相談いたしましたが、恐れながら了承しかねます。」 ・「恐れながら○○様のご提案はお受入れかねます。」 ・「ご連絡いただいておりました○○の件ですが、社内での検討の結果、恐れながら当社としては○○部分の変更にはご対応いたしかねますとの判断に至りました。」 ・「恐れながら次回の○○の打合せ後の懇談会は、○○のため欠席とさせていただきます。次回またよろしくお願い申し上げます。」
「恐れながら」は口語文語共に使うことのできる言い回しで、メールなどでも使用することができます。昨今ビジネスでの発注や依頼の方法は、相手と自分とに同じ履歴の残るメールが多用されています。 その際、少々無茶な依頼を掛ける時や、相手方に迷惑になるような可能性のある事の場合には、前述したような「恐れながら」をクッション言葉として用いると感じの良い依頼とすることができます。また反論やお断りなども同様です。
「恐れながら」は口語文語共に使うことのできる言い回しです。メール、手紙、電話や直接など、仰々しすぎないため気軽に使うことのできる便利な一言としてスムーズに添えられるよう準備をしておきましょう。 定型的な言い回しでもある「恐れながら」は、急な依頼や相手にとって大変に厄介なものの場合には、メールやFAX内のその一言だけでは不十分と言える時もあります。直接口から出た「恐れながら」の方が重みもあり相手にも伝わりやすいため、電話を併用するなどの対策と気遣いが必要です。
クッション言葉にはさまざまな種類があり、「恐れ入りますが」と似たような意味合いの言葉も多々あります。文章内で何度も同じ文末や表現を使うことは美しくなく、文としても読みにくくなるということもあり、日本語のマナーとしては敬遠されています。 クッション言葉もそのシチュエーションや前後の文章、または使う相手に合わせて、さまざまな表現も使えるようにしておくと大変便利です。そんな「恐れながら」の類語とニュアンスなどの違いについてご紹介します。
「僭越(せんえつ)」とは「自分の身分・地位・立場などを越えて出過ぎたことをすること」という意味があり、分際や身分をわきまえずに出すぎることに恐縮する意味合いが暗に含まれています。 「何らかの出過ぎた振る舞いについていう」時に使う言葉でたとえば「自分よりも役職の上の人などを差し置いて挨拶やスピーチをする」時や、「目上の人を相手に意見を述べる」ようなシチュエーションで用いることができます。 「恐れながら」には「恐れ多いこと」という意味があるため、相手に対しての「無礼」や「失礼」を詫びる意味合いもあり、「分不相応」であることを指す「僭越」とは少々意味合いが異なります。 ・「その件に関しては、僭越ながらわたくしからご説明差し上げます。」 ・「僭越ながら○○が乾杯の音頭を取らせていただきます。」
記載されている内容は2018年03月19日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。
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