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更新日:2024年09月30日
ビジネスシーンでも耳にする「恐れながら」、堅苦しくて使うのにためらってしまう人もいるのではないでしょうか。人間関係やビジネスを円滑にしてくれるクッション言葉はぜひ使いこなせるようにしておきましょう。便利な「恐れながら」の意味や使い方を解説します。
目次
「恐れながら申し上げます」、時代劇や時代物のドラマなどで、従者が主君に話をするときに片膝をついて話し始めているシーンなどで聴いたことは無いでしょか。「恐れながら」は古語というわけではなく、あまり意識していないけれど社会に出ると使っている人は実は少なくない言い回しです。 どんな時に「恐れながら」を使うのか、どんな相手に使っていい言葉なのか、その使い方や例文と一緒に確認していきましょう。
目上の人に対してへりくだってものを言うときに使う言葉で、「(わたくしなどのような者が意見申し上げるなど)恐れ(多い事とは判ってい)ながら」といった意味です。一般的に話し始める前の文頭に置かれ、使い方としては「クッション言葉」と言われるもののひとつと分類されます。 クッション言葉とは、主に会話の相手に対して「お願い・依頼」「反対意見・反論」「拒否・断り」などの、そのまま伝えてしまうと冷たい印象となってしまう場合などに使われます。そういったマイナスの要素のある発言を、やわらかい印象にするための話し方・書き方のマナーとなります。
「恐れながら」の使い方を考えるうえで「〇〇ながら」というものの使い方を改めて知っておきましょう。 「〇〇ながら」は「〇〇でありながら」「〇〇にもかかわらず」「〇〇とは言え」といった逆説的な用法で使われます。そして多くの場合、その逆説の中にへりくだるニュアンスを含んでいます。 例えば「稚拙(ちせつ)ながら」とすれば、「稚拙(=未熟・幼稚)ではありますが」と言った意味になります。主に目上の人や、意見する事柄について自分より詳しい、深い立場にある人に対して使われます。
前述のとおり、お願いごとや反対意見などを伝える文の文頭に置いてクッション言葉として使われます。口頭での使用はもちろん、メールや手紙などの文章、そしてビジネスシーンでも問題なく使うことのできる便利な言い回しです。「恐れ乍ら」と記述する人もいますが「恐れながら」が一般的です。
時代劇などでも使われる「恐れながら」は昔から定型の形として使われてきたフレーズです。現在と同じように手紙の文頭のクッション言葉などで用いられる例も残っています。 例えば願状や訴状の最初の行において、「乍恐以書付御願奉申上候」という一文が良く見られます。これは手紙の書き出しの定型文のひとつで「恐れながら、書き付けをもってお願い申し上げ奉り候」という意味です。「乍恐」の部分が「恐れ乍ら」を指しており、当時では領主や地主などの目上の人への手紙であることが想像できます。
「恐れながら」は、主に目上の人や、自分よりもその物事に深い教養のある人に対して使う言葉で、友人同士や後輩などに対してはあまり用いられません。基本的にはへりくだって発言をするときに冒頭に用います。
記載されている内容は2018年03月19日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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