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塔婆の意味と由来・塔婆を立てるのはいつか・塔婆料の相場

初回公開日:2018年03月11日

更新日:2020年03月13日

記載されている内容は2018年03月11日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。

また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。

社会人常識

『塔婆』とは『とば』と読みます。正式名称は『卒塔婆』です。ご先祖様を供養する為にお墓の後ろに立てられる細長い板の事です。『塔婆』は仏教用語であり、寺院などのお葬式は法事で使われます。ご先祖様へのお手紙のような役割を果たしています。

「塔婆」とは?

「塔婆」という言葉をご存知でしょうか。「塔婆」とは仏教用語で、「とば」または「とうば」と読みます。正式には「卒塔婆(そとば)」と言いますが、省略して「塔婆」と言われることもあります。今回はこの「塔婆」の意味や由来について、お伝えしていきます。

「塔婆」の由来とは?

仏教用語は、仏教発祥の地・インドで生まれ、その後中国に伝わった際に音訳(発音に漢字を当てはめたもの)、または意訳(その言葉の意味に当てはまる漢字に置き換えたもの)されて中国語化されました。日本で使われている多くの仏教用語は中国語化されたものであり、「塔婆」の正式名称である「卒塔婆」も音訳されたものの内の一つです。

サンスクリット語のストゥーパ

「塔婆」の正式名称「卒塔婆」は「ストゥーパ」という古代インドで使われていたサンスクリット語を中国語に音訳したものです。 サンスクリット語で「ストゥーパ」とは釈迦の遺骨を納めた仏塔という意味を持っています。この「ストゥーパ」をもとにお寺でよく見る五重塔が作られました。さらに、そこから「五輪塔」がつくられ、五輪塔をもとにつくられたのが「塔婆」です。

「塔婆」の意味とは?

「塔婆」は仏教の中でどういった意味を持つものなのかを説明していきます。

「塔婆」は細長い板?

「塔婆」は仏教式の法要で使われる供養のために用いられる細長い板のことです。お墓の後ろや横に立てられている板を見かけた方も多いのではないでしょうか。 板でできていることから、「板塔婆(いたとうば)」と呼ばれることもあります。ただの細長い板ではなく、上から空を表す宝珠形、風を表す逆半円形、火を表す三角形、水を表す円形、地を表す長方形になっており、仏教の思想「五大」に基づく五輪塔に似せた形をしています。

何のためにあるもの?

「塔婆」は故人の「追善供養(ついぜんくよう)」のために使われます。「追善供養」とは仏教式の供養の方法の一つで、生きている人が善行を行うことで、それが故人の善行にもなるという考えから行われます。 仏教では「五輪塔」はそれ自体が供養を表すものであり、その五輪塔をもとに作られた塔婆も立てるということ自体が供養になり、善行にもなります。こういった善行が積まれることによって、故人の冥福、往生につながるとされています。

塔婆を立てるタイミングは?

塔婆を立てるタイミングですが、これは明確に決まっているわけではありません。供養のために立てるものなので、いつ立ててもいいとされています。法要の度に立てる方もいらっしゃいますが、ここでは塔婆を用意する方が多いタイミングをご紹介していきます。

納骨

納骨とは、お骨の入った骨壷をお墓の中に収めることです。宗派などによって違いはありますが、大体は四十九日の法要後に行うことが多いです。この納骨の際に、一緒に塔婆を立てる方が多くみられます。 これも宗派によって違いますが、四十九日が終わると、地上にいた魂があの世へ旅立ってしまうという考え方があります。そこで、旅立って行く故人の魂に感謝の念をこめた手紙として塔婆を立てるという方が多いです。

年忌法要

年忌法要とは故人を偲び供養を行うことです。故人の死後満一年目の一回忌から三回忌、七回忌、十三回忌、十七回忌、二十三回忌、二十七回忌、三十三回忌までの計8回営むのが一般的です。 年忌法要は供養を行うのが目的であるため、塔婆を立てて追善供養をする方が多いです。

お盆・春と秋のお彼岸

お盆とは先祖や故人たちが地上に戻ってくるといわれる期間です。春と秋のお彼岸は彼岸(悟りの境地)へ行くための修行をする期間のことです。どちらも先祖供養を行います。この時期にお墓参りに行くという方も多いのではないでしょうか。 この2つは法事ではありませんが、先祖を供養する行事ということで、塔婆を立てる方が多いです。

お墓参りに行けない場合

塔婆は、故人や先祖に対しての供養を行うために立てるものなので、ご家族や親族の方が行うのが望ましいです。しかし、お墓から遠いところに住んでいたりなどの、さまざまな理由でお墓参りに行けない場合に、お墓を管理してくれているお寺に電話をして、塔婆を立てる供養だけをお願いすることもできる場合があります。

塔婆を下げるタイミングは?

塔婆を下げるタイミングは立てるときと同様、明確には決まっていません。ですが、塔婆は板でできているため、永久にもつ訳ではありません。塔婆を下げるタイミングの一つとしては、古くなって傷んできたり、塔婆に書かれた文字が薄くなったりしたときでいいでしょう。 塔婆の処分方法は、お墓を管理している場所によって違うので、処分をする場合には必ず管理者に問い合わせて処分方法を確認してください。お寺にお焚き上げ(お経をあげて燃やすこと)をお願いするのもいいでしょう。

塔婆に書かれている文字

塔婆は細長い板状のものに一枚一枚違う文字が書かれています。表面には上から5つの梵字(ぼんじ)、種子、戒名、命日、施主名、供養年月日が書かれます。今までは墨で手書きで書かれていましたが、最近ではプリント印刷の場合も増えています。 書かれる内容は宗派や地方によって若干の違いはありますが、ここでは概ね共通して書かれる部分をご紹介します。

梵字(ぼんじ)

塔婆の一番上に書かれるのは5つの「梵字」です。法要のときなどに不思議な形をした文字を見かけたことはありませんか。それが梵字です。梵字は塔婆の由来でもあるサンスクリット語を表記するための文字です。 塔婆に書かれている梵字は上から順に「キャ」「カ」「ラ」「バ」「ア」と読みます。これらは空・風・火・水・地という意味を表しています。 さらに5つの梵字の下にもう一文字、梵字を加えます。これは「種子」といわれ、「仏様の種」という意味です。塔婆を立てて供養する日に縁のある仏様を表す梵字一文字を書きます。大体の場合「十三仏」のいずれかが当てられます。

戒名

次に戒名(かいみょう)です。戒名(かいみょう)とは、仏弟子になった証として僧侶からあたえられる故人の名前のことです。浄土真宗では考え方の違いから戒名ではなく法名(ほうみょう)とよびます。 院号(いんごう)・居士(こじ)・大姉(たいし)・信士(しんし)・信女(しんにょ)という文字を使うことが多いですが、これらはそれぞれの宗派によって考え方に特色があり、違います。 また戒名を自身で決めることはできませんが、見知った住職であれば故人の人となりから戒名をあたえてくれる場合もあります。最近では故人本人の名前から一字取ることも多いです。

命日

次に故人の命日の日付が書かれます。または、この部分に「三回忌」や「七回忌」などの塔婆を立てる供養の回忌を入れる場合もあります。

施主名・供養年月日

最後に施主名(塔婆を立てた人の名前)と供養年月日(塔婆を立てた日付)が書かれます。これらは以前は塔婆の裏面に書かれていましたが、最近では誰が立てたかをわかりやすくするために表側に書いてあることが多いです。

塔婆の裏面

あまり見ることはありませんが、実は塔婆の裏面にも文字が書かれていることが多いです。よく書かれているのは「大日如来(だいにちにょらい)」を表す梵字で「バン」と読みます。これは塔婆に書かれた故人が大日如来の救いを受けられることを願っています。 その他にも、菩薩名やお参りの際に唱える言葉・真言(しんごん)の一部を梵字で表すこともあります。

塔婆料とは?

「塔婆料」とは塔婆を立てて、供養してもらう際にお寺に払うお金のことです。基本的には施主が塔婆料を支払うことになります。料金に関してはそれぞれのお寺で決められている料金の基準がありますので、塔婆を立てることになったら寺院に確認しておきましょう。

大体の相場はいくら?

塔婆の相場は大体1本2000円から5000円ほどで、高くても10000円前後です。塔婆料の支払いは法事の際に行うのが一般的です。法事の際はご住職にお布施を出しますが、塔婆料はお布施とは一緒に包まないように注意してください。 塔婆料を包むのは奉書式(ほうしょしき)の白封筒で大丈夫です。ただし、水引きのついていないものを選びましょう。封筒の表側に上に詰めて「塔婆料」または「御塔婆料」と書き、その下に氏名を書きます。表書きを書く際には筆ペンや毛筆、濃いボールペンを使うようにしましょう。金額は封筒の裏面には書かずにメモ用紙に施主名と共に書いて、中に入れるようにしてください。 また、お札を入れる際は逆向きに封を切ったときにお札の顔が見えないように入れるようにしましょう。

塔婆についての注意点

塔婆を出すのは、葬儀や法要などの厳かな儀式が行われるときが多いです。そのため、葬儀などの習慣はデリケートな側面もあり、また、その地域や宗派、家によって大きく違うことがよくあります。ですので、ここでは塔婆についての注意点をご紹介します。

施主以外の方が出す場合には確認を

塔婆は供養のために用いられるものなので、基本的には誰が出しても大丈夫です。ですが、地域や家によっては塔婆を出すのは施主(当主)の方のみというところもありますし、逆に親戚がそれぞれ塔婆を出すというところもあります。 それぞれの地域や家に習慣や考えがありますので、施主以外の方が塔婆を出す際には施主の方か親戚の方に事前に相談した方がいいでしょう。

故人へ心をこめた供養のために

いかがでしたでしょうか。仏教用語の「塔婆」の意味や由来についてご紹介いたしました。塔婆は立てなければいけないということではありませんし、宗派によっては立てない場合もあります。ですが、先祖や故人への感謝の気持ちや成仏を願う心を伝えるためのものでもあるといわれていますので、きちんと意味を理解して心をこめた供養をしましょう。

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