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請求書と領収書の違い|整理/フォーマット/発行/保存期間

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請求書と領収書の違いを知っていますか。誰でも貰ったことがあるであろう請求書に領収書ですが、似ているようで異なる役割があり、記載内容も違います。ここでは、請求書と領収書の内容とその違い、代わりになるもの、おすすめのツールなどをご紹介します。

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請求書と領収書の違い

請求書と領収書の違い

年が明けて、少し経つと確定申告の時期がやってきます。確定申告には、領収書や請求書などが重要ですが、請求書と領収書、似ているように感じます。請求書や領収書の違いとは何でしょうか。ここでは、請求書と領収書の持つ役割やその違いについてみていきます。

請求書

請求書とは、実際の取引が終了したときに取引先から支払ってもらう、または入金してもらうために発行するものです。ベースとなるものは、納品書と見積書で、そこに連動性がないと操作しているような印象を税務署に与えてします可能性があります。

領収書

領収書とは、お金を支払ったときに発行してもらうものです。5万円以上の領収書の場合は、印紙税対象となるため、領収書にその印紙税対象金額分にあたる印紙が貼られてなければなりません。 印紙税については、一般的には郵便局などで印紙を購入して領収書に貼ることで納めることになります。しかし、中には5万円以上の取引にもかかわらず、印紙が貼られていない領収書もあります。このような領収書は、税務調査において整合性を疑われることにつながるため、領収書には、しっかりと対象となる印紙税分の印紙を貼るようにしましょう。

請求書と領収書

請求書と領収書

請求書と領収書は、サービスなどを提供した側からその支払いをする側が受け取るものという共通点はありますが、意味が違います。請求書は、支払いを求める場合にその義務がある支払い債務者へ発行するものであり、領収書はお金を受け取ったということを証拠として残しておくために発行するものです。 請求書は、その取引上のトラブルを防止するためにも発行が必要ですが、領収書に関しては発行しなくても法律上の問題はありません。しかし、商取引の習慣として領収書があることで取引がスムーズにできるというメリットがあります。

請求書と領収書の違い;整理

請求書や領収書は、取引の度に発生しますのでどんどんたまっていきます。これらのうち領収書に関して、法人や個人事業主の場合は、法律上きちんと保存しなければなりません。領収書の保管は、特に時系列にこだわらなくてよいですが月毎に封筒に入れておくとわかりやすいです。 確定申告などで税務署に申告を行う場合に軽費として計上するために領収書は必要ですが、それは必ずしも時系列である必要はないからで、便宜上月毎に分けておけば税務署としても対応しやすいということです。もし、自分で把握しにくいという場合には、ノートなどに貼り付けて整理しても良いです。 ただし、個人事業主の場合は、プライベートで使った領収書か仕事で使った領収書かを分けなければならないという点に注意が必要です。これをバラバラにしてしまうと後で仕分けするときに苦労します。保管する領収書は、仕事上のもののみでOKということです。

請求書と領収書の違い;フォーマット

請求書と領収書は記載事項が違います。ここでは、請求書と領収書に何が記載されているのか、またそのフォーマット例をご紹介します。

領収書のフォーマット

領収書のフォーマットとして必要な項目が以下になります。 ・取引先の会社名(御中) ・日付・金額(金額の下に「ただし 上記金額正に受領いたしました。」の文言) ・会社名、住所、電話番号、など ・収入印紙(5万円以上の場合)

請求書のフォーマット

請求書のフォーマットとして必要な項目が以下になります。 ・発行日 ・取引先名(御中) ・支払い期限・請求金額 ・内訳・合計(小計、消費税など) ・振込先・請求者名、住所、電話番号

請求書と領収書の違い;発行

請求書は、支払いを求める場合に発行するのに対し、領収書はお金を払ったことの証拠として残しておくために、お金を受け取ったときに発行します。

請求書と領収書の違い;保存期間

領収書には保存期間が設けられています。平成20年4月1日以後終了事業の年度分に関しては9年間、平成29年4月1日以後終了次号の年度分に関しては10年間の保存期間が必要です。非常に長い期間の保管となるため、保管方法や保管場所などについても、きちんと決めておく必要があります。

請求書と領収書の違い;印紙

請求書と領収書の違い;印紙

領収書と請求書では、収入印紙の扱いでも違いがあります。請求書に関しては、収入印紙を貼る必要はありませんが、領収書の場合は5万円以上の取引であれば、収入印紙を貼らなければなりません。 なお、貼らなければならない収入印紙の金額は、領収書の金額によって違ってきます。中には、領収書と請求書と両方を兼ねたものがありますが、その場合は領収書に合わせた対応にする必要があるため5万円以上の取引であれば収入印紙を貼るようにしましょう。

請求書と領収書の違い;印鑑

印鑑は、請求書にも領収書にも基本的には必要ありません。しかし、これは会社ごとの規定にもよります。会社によっては、印鑑がなければ受理できないという場合もありますので、その場合は各会社規定に則って作成しましょう。もし、請求書や領収書に印鑑が必要な場合は、角印を使用します。

請求書と領収書の違い;ファイリング

請求書と領収書の違い;ファイリング

領収書や請求書をファイリングする場合には、A4用紙に重ならないように日付別に貼りましょう。前述で税務署への申告では時系列である必要はないとご説明しましたが、封筒単位での提出は数が増えていくと作業が煩雑化することもあります。 もし、きちんと仕訳けておきたい場合には、日付別に台紙に貼っておけば後で見返す場合にも一目瞭然です。台紙にはパンチで穴をあければ、キングファイルなどにも保管できます。請求書も領収書も、上記のように保管すれば問題ありませんが、特に領収書の場合は、法人であれば7年間、個人事業主であれば5年間の保管義務がありますのでその点に注意しましょう。

請求書と領収書の代わりになるもの

請求書と領収書の代わりになるもの

領収書の代わりとなるものはあるのでしょうか。業務上の経費を計上するには、領収書が必要ですが、場合によっては領収書をもらうことが困難なケースもあります。そのような場合でも、経費として計上することが可能な、領収書の代わりになるものをいくつかご紹介します。

1.クレジットカードの利用明細

クレジットカードを使用した場合には、利用明細を領収書代わりに利用できます。カード会社から発行される請求書でも証明は可能ですが、利用明細と同じようには扱えません。請求明細だけでは消費税の課税計算ができず税務調査の際に税務調査官に説明が必要になります。

2.銀行振込受取書、預金通帳

銀行振込で取引した場合には、振込金受取書(振込明細書)が発行されますので、これを支払いの証拠として利用できます。預金口座からの振り込みであれば、預金通帳の記録が領収書の代わりになります。

3.通販確認メール、取引画面の画像

3.通販確認メール、取引画面の画像

ネットにおける通信販売やダウンロード販売などでは、取引の際の確認メールや取引画面の画像で支払い証明ができ、領収書の代わりとなります。通信販売の場合納品書が同封されてきますが、納品書は領収書の代わりにならないため注意が必要です。

4.ご祝儀の表書きコピー

お祝い金の場合は、ご祝儀袋の表書きをコピーしたもの、香典であれば香典返しの挨拶状などで支払いの証明となります。 ・請求書の場合は、中には納品書兼請求書という形で、必要事項が書かれていれば請求書の代わりになります。

請求書と領収書を扱うのにおすすめのツール

請求書と領収書を扱うのにおすすめのツール

請求書と領収書がどんな場合に発行され、どのような項目が記載されているのか、またその違いについてみてきましたが、実際に請求書や領収書を書く場合にはツールを使うととても便利です。ここでは、おすすめのツールをご紹介します。

パソコン

請求書や領収書を書かなければならない場合、手書きでは結構な手間がかかります。しかし、最近ではエクセルを利用した請求書や領収書のテンプレートを使って、簡単に作成することができます。 エクセルであれば、どのパソコンでも使うことができるため、とても便利です。また、エクセルを活用した請求書は簡単なだけでなく、デザイン性も優れたものが多数あります。以下にエクセルを利用した請求書の無料テンプレートをいくつかご紹介します。

スマホ

スマホ

スマホでも、簡単に請求書や領収書を作成するアプリがあります。以下におすすめのアプリをご紹介します。

領収書を発行する義務

領収書を発行する義務

領収書は、代金支払い時に発行する支払い証明書類で、二重請求などを防ぐ役割があります。また、領収書に関しては、民法486条に規定されています。この条文の受取証書が領収書にあたります。そのため、領収書とは金銭受け渡し時に支払人が受取人に対して発行を請求でき、代金を受け取った人は領収書を支払人に発行する義務があるということになります。

再発行は拒否できる

領収書をなくした場合に再発行はできるのでしょうか。もし、領収書を発行し相手に渡した後に、相手からなくしてしまったから再発行してくれと頼まれた場合は、再発行しなければならないかについてですが、再発行は拒否することができます。なぜなら、領収書とは支払い証明であり、代金受け取りと同時に発行されるものであって、いつでも発行してしまうと二重請求や水増し請求が起きてしまう恐れがあるからです。

請求書と領収書は必ず保管する

企業間取引においては料金を要求するときと料金を支払った時期が一致しない場合が多々あります。そのために請求書と領収書を発行しておいて、一定期間において集計する必要があります。請求書と領収書は、法人税法や所得税法で7年の保存義務があります。法人の場合は、個人の買い物とは違い、領収書は保管しなければならない義務があります。

納品書や見積書

納品書や見積書

請求書や領収書についてみてきましたが、商売をする上では、見積書や納品書という書類も発行します。これらは、どういった証書なのでしょうか。

納品書

納品書とは、商品を納品したときに発行する証書です。納品書のポイントは、期末日付近の納品日付と個数が多いもの、金額が高いもので、これらのポイントを意識しないと税務調査で期ズレを指摘される場合があります。(期ズレとは、本来であれば翌期に計上すべき経費を今期に計上しているということです。)

見積書

見積書とは、取引依頼があったときに「どの程度の金額になるか」「値引きはあるのか」ということを取引先に明示するために作成します。見積書のポイントは、実際の請求書と乖離なく数字を出すことです。

請求書兼領収書

請求書兼領収書

請求と同時に支払が行われる場合に、請求書兼領収書を発行する場合があります。一般的には、企業間取引では、月末締めで翌月支払いのように、請求時期と支払い時期が異なる場合が多いですので「請求書兼領収書」はあまり使われません。請求書兼領収書は、請求と支払いが同時に行われる、病院や個人の買い物などで使用されることが多いです。

領収書やレシートがない場合の対処法

ここまで領収書や請求書、その他伝票類をみてきましたが、もし領収書が発行されなかった場合や、貰った領収書をなくしてしまった場合には対処法はないのでしょうか。ここでは、そういった場合の対処法をご紹介します。

領収書やレシートがないときは出金伝票をつくる

電車賃などの場合は、領収書はもらえません。また、領収書をなくしてしまったという場合は経費として計上できないのでしょうか。そのような場合は、出金伝票をおこします。出金伝票は100円前後で購入できます。出金伝票は以下のような場合に使います。 ・慶弔費(取引先の冠婚葬祭にかかったお金) ・領収書を紛失した場合 ・電車賃やバスなどの交通費で領収書が発行されない必要経費 上記のような場合には、領収書がないため、伝票を起こします。取引先への冠婚葬祭費は接待交際費として必要経費にできます。ただし、この伝票を起こす場合には招待状や祝儀、香典などのコピーを保存しておくと良いでしょう。

出金伝票の記載事項と証憑伝票としての優先順位

領収書をもらえない場合などに起票する出金伝票には以下の内容を記載します。 1.取引の日付 2.金額 3.相手先名 4.取引内容 ただし、証憑書類としては、出金伝票は優先度が低く、できればレシートや領収書をもらうことが必要です。 証憑書類としての優先度順は、優先度が高いものから上げていくと以下のようになります。 ・領収書 ・レシート ・請求書 ・納品書 ・メール領収書 ・出金伝票 これらのことから、どうしてももらえないという場合にのみ、出金伝票を起こすようにしましょう。

請求書と領収書の役割を覚えましょう

請求書と領収書の役割を覚えましょう

いかがでしたか。領収書や請求書がどんなときに発行され、またどのような項目が記載されているのか、発行される意味やその違いについてわかっていただけたのではないでしょうか。 領収書は確定申告などで所得申請する場合に経費として計上するために必要な書類ですので個人事業主や法人などの会社であれば保管義務がありますし、また請求書も支払いを取引先に行う場合に必要な重要な書類です。 これらの書類は、現在ではパソコンでテンプレートをダウンロードしたり、スマホのアプリで簡単に作成することが可能ですので、ぜひ利用してみてください。また、法人はもちろんですが、個人事業主の方も領収書や請求書はきちんと保管しておくと後で見返しやすくなります。きちんとしたファイリングも心がけていきましょう。

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