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正社員と契約社員の違い|面接・福利厚生・給与/退職金・責任

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働き方には「正社員」「契約社員」「パート社員」などの種類がありますが、共に月給制の「正社員」と「契約社員」は何が違うのでしょうか。ここでは収入や待遇などに注目し、それぞれのメリット・デメリットをご説明します。自分に合った働き方をするために参考にしてみて下さい。

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正社員と契約社員の違い

まずは雇用形態、つまり「働き方」の違いを確認しましょう。 正社員とは、「正規雇用」された社員です。ただし法的なものではなく、日本や韓国など一部の国にある固定概念で、定義も実は曖昧です。 一般的には、雇用期間の定めの無い正規雇用者を「正社員」、期限の定めがある非正規雇用者を「契約社員」と呼んでいます。従来は働く期間を契約するので「契約社員」と呼んでいます。つまり一度入社したら、特別な事がない限りずっと社員としての身分が保証されるのが「正規雇用」つまり「正社員」です。 一方、数か月~数年に一度雇用契約を結びなおす、つまり雇用期間を契約により定めているのが「契約社員」で「非正規社員」ということになります。

契約社員にも種類がある

ただし現在は、契約社員にも2つの種類があります。1つは、従来の「非正規雇用」の契約社員。そしてもう1つは「正規雇用」の契約社員です。 2013年に労働法が改正され、非正規雇用のパート社員や、契約社員の労働契約が、通算5年を超えて繰り返し更新されたときは、労働者の申し出により、期間の定めのない労働契約(無期労働契約)に転換することが企業に義務付けられました。 これが、雇用期間の定めのない無期労働契約を結んだ「正規雇用」の契約社員です。「地域正社員」とか「短時間正社員」「準社員」などと企業によりさまざますが、正規雇用なので一般的には「正社員」ということになります。

正規雇用の契約社員の待遇

このように、契約社員には「非正規雇用」の契約社員と「正規雇用」の契約社員があります。では、正規雇用の契約社員の雇用条件は、従来の正社員と違いがあるのでしょうか。 正規雇用の契約社員は、従来の正社員に比べて、賃金、ボーナス、昇給などが低くなっていることがほとんどです。正規雇用になっても、賃金はそれまでの非正規雇用の契約社員とほとんど変わりません。 しかし、賃金以外で労働者にメリットも多くあります。雇用の安定は正社員と同じですし、雇用条件上にもメリットがあります。例えば、地域正社員なら、ある程度のエリアを超えた転勤がありません。短時間正社員なら、勤務時間が短くてすみます。その分収入は減りますが、働きやすさとどちらを優先するかは労働者本人次第です。 それ以外の待遇についても、多少の違いがあるので確認が必要です。

正社員と非正規雇用契約社員の違い

では、「正社員」と、期限の定めのある「非正規雇用の契約社員」の違いはどのようなものでしょうか。正社員、契約社員、それぞれの雇用条件は企業によりさまざまですが、「雇用契約書」に全てが記入されています。 就職時に口頭で「正社員で雇用する」と伝えて就業規則を渡すだけで、雇用契約書を結んでいない会社もありますが、就業規則には、労働者本人の就業場所や賃金などの待遇は書かれていません。 会社側には雇用時に条件明示の義務があるので、正社員、契約社員、パート社員に係らず、必ず雇用契約書は結ばなければなりません。雇用契約書を結んでいないことは、労働法違反になります。

正社員と契約社員の雇用契約の違い

では、正社員と期限の定めのある契約社員の雇用契約には、どの様な違いがあるのでしょうか。雇用契約を明記した雇用契約書には、就業場所、就業時間、休日、給料、昇給、賞与、保険関係、定年の有無、そして、雇用期間が明記されています。 正規社員の場合は「期間の定めなし」と書かれており、非正規社員の場合は「〇年〇月○日~○年〇月○日まで」と具体的に日付が記入されています。加えて、契約の再締結や延長の可能性についても記入されていることもあります。 つまり、非正規雇用の契約社員は、働く期間を企業と契約しているということです。

雇用契約の定めがあるとどうなるの?

では、雇用契約の「期間の定めがある」というのは、どういうことなのでしょうか。具体的には、契約期間が来るたびに契約を結び直す必要があるということです。 会社の景気が悪くなり、雇用調整いわゆる「リストラ」が必要となれば、再契約は望めなくなり、契約社員は失業することになります。なので、非正規社員である契約社員はとても不安定な立場であると言えます。 それに比べて正規雇用である正社員は、雇用期間の定めがない「終身雇用」が基本ですから、倒産やよほどの業績不振でもないかぎり、会社側から解雇されることはありません。やはり、非正規雇用のの契約社員に比べ、正規雇用の正社員は身分を保証されています。 先ほど触れた労働法の改正も、有期契約で働く非正規雇用者の生活の安定を図ることが目的です。無期限契約をした契約社員は雇止めの不安が無くなり、その分生活も安定します。

面接の受かりやすさに違いはある?

では、なぜ企業は「契約社員」の募集をするのでしょうか?一つは、単純に人件費を抑えるためです。正社員に比べ、契約社員は正規雇用であれ非正規雇用であれ、相対的に人件費が安く済みます。月々の賃金にそれほど差がなくても、ボーナスの支給率の違いやその他の福利厚生の違いなど、積み重ねれば大きな差が生まれます。 そしてもう一つの理由は、有期の契約社員は、人員の調整弁になるからです。業績不振により正社員をリストラするとなると、大きな負担が企業側にも発生します。でも有期の契約社員なら、契約を更新しなければ済むからです。 景気の動向の激しい現代、一度雇用したら終生雇用義務があり、人件費のコストの高い正社員雇用をを最小限にして、不足する労働力は、人件費が抑えられる「無期限の契約社員」や、調整の効く「期限の定めのある契約社員」で賄おうと考えるのも、企業の経営戦略でしょう。

採用基準の違い

では、実際に契約社員の面接と、正社員の面接は違いがあるのでしょうか。答えは「YES」です。 採用基準は、企業の規模や職種によっても違いますが、同じ企業で見れば、やはり終身雇用が前提で、髙い賃金を支払うことになる正社員採用は、契約社員に比べてより厳しい基準があります。応募基準自体に違いを設けている場合もあります。例えば、学歴や資格の要件が、緩くなるとかです。年齢やスキルにも、正社員より多少幅があります。 有期の契約社員であれば、契約の更新をしないという選択肢があるので、契約更新がない正社員ほどは厳しくないのでしょう。 ただ、期間の定めのない契約社員であれば、採用条件は違いますが、正規雇用ですから非正規雇用の契約社員よりは厳しいでしょう。面接の基準の厳しさの順番は、「期限の定めのある契約社員」「期限の定めのない契約社員」「正規の正社員」の順に厳しくなっていきます。

正社員と契約社員の福利厚生の違い

福利厚生とは

正社員と契約社員の福利厚生に違いはあるのでしょうか?そもそも「福利厚生」とは何でしょうか。 「福利」とは「幸福と利益」、「厚生」とは「健康で豊か」という意味です。福利厚生には、法律で定められている「法定厚生」と、企業が独自に定めている「法定外福利厚生」の2種類がありますが、どちらも従業員の幸福と健康のためにある、給料以外の報酬です。 健康保険や厚生年金、介護保険などの「社会保険」の保険料の企業負担は法定福利厚生です。有給休暇や育児休業制度なども法律で定められた福利厚生と言えますが、企業が独自に定めている慶弔休暇や、リフレッシュ休暇などは法定外福利厚生となります。 その他にも、社員旅行や、住宅手当、資格取得支援金など企業によりいろいろな福利厚生が準備されています。

正社員と契約社員の福利厚生の違い

では、正社員と契約社員の福利厚生に違いはあるのでしょうか。「法定厚生」は雇用形態には無関係で、一定の基準を満たす労働者はすべて対象になります。一方、「法定外厚生」は企業により違います。正社員と契約社員で全く違いをつけていない企業もありますが、多くの企業は対象になる法定外の福利厚生に、多少の違いをつけています。 例えば、長く勤めてくれることを前提にした、住宅手当、扶養手当などは、期限に定めのある契約社員は対象にならない場合があります。ただ、社員旅行や懇親会などの社内行事については、雇用形態の区別なく対象にしている企業がほとんどです。 正社員と同じ内容の仕事をする契約社員も多く、その雇用形態のみで、違いをつけるのはかえって職場の人間関係を壊す可能性もあり、企業も契約社員の待遇改善に取り組んでいます。

契約社員の年金

年金には、個人で加入する「国民年金」と会社員が加入する「厚生年金」があります。気になるのはやはり「厚生年金」に加入できるのかどうかです。 厚生年金は、将来もらえる老齢年金や障害者年金、遺族年金なども国民年金よりずっと高額です。掛金もそれなりに高額ですが、勤める企業が掛け金の半額を負担してくれます。老後のことを考えれば、厚生年金に加入したいところです。 基本的には、厚生年金の加入には雇用形態は関係ありません。勤める会社が厚生年金に加入していれば、パート社員でも、従業員規模が501人以下の企業の場合は、週に30時間以上の労働時間、または年収で130万を超えて扶養の対象から外れた場合も、厚生年金加入の義務が発生します。 ただし、季節労働者や契約期間が2ヶ月以内など、一部加入義務のない場合もあります。

契約社員の保険

社会保険には「健康保険」「厚生年金」「労災保険」「雇用保険」「介護保険」の5種類があります。このうち、「労災保険」は雇用形態や労働日数、時間に関係なく、一部を除き働く国民の全てが対象で、保険料は全額企業が負担します。 「雇用保険」では、万が一職を失ったときに「失業給付金」が受け取れます。「育児休業」や「介護休業」を取った時の給付金も雇用保険から支給されます。こちらも雇用形態より、労働時間により加入・非加入が決まります。週に20時間以上の労働時間があれば加入は義務で、こちらも保険料の半分は企業負担です。 「介護保険」こちらは医療保険とセットになっています。ですから医療保険(社会保険)に加入している40歳以上は加入義務があり、医療保険料と一緒に支払います。こちらも企業が保険料の半分を負担します。

契約社員の医療保険

医療保険には国民健康保険もありますが、常時5人以上雇用している事業所は、社会保険の「健康保険」に加入義務があります。加入する労働者も、傷病手当や出産手当金の制度があり、扶養家族の保険料負担がなく、企業が保険料の半分を負担してくれる「健康保険」に加入する方がメリットは大きいでしょう。 そもそも、契約社員は「健康保険」に加入できるのでしょうか。それは他の社会保険と同じで、雇用形態ではなく、労働時間と年収により加入が決まります。加入義務の発生する条件は厚生年金と同様です。厚生年金に加入義務があれば、医療保険を含めて社会保険の全てに加入義務があります。

契約社員の待遇・給与

では、正社員と契約社員の待遇の差はあるのでしょうか。答えは「Yes」です。 まずお給料ですが、月々の給料は入社当初はそれほど変わりません。しかし、ボーナスの支給額が契約社員の方が少ない企業が多いです。例えば、正社員なら年間で基本給の3ヵ月分のボーナスが支給されるのに、契約社員は2ヵ月分であったりします。契約社員はボーナスの支給がない企業もあります。 さらに、定期昇給の額や率も違います。企業は、その雇用形態ごとに「賃金規程」を定めています。正社員と契約社員では、この賃金規定が違います。これは正規雇用の契約社員も同じで、賃金規程が違う企業がほとんどです。この規定の違いで賃金が変わってきます。正社員と契約社員で、生涯賃金に数倍の差が生じるとも言われます。

契約社員の休日

待遇のなかで一番気になるのは、やはり「休日数」でしょう。休日数は、公休と年末年始などの特別な休暇を合わせて、年間に何日休めるかの日数です。公務員のように週休2日で、祝日も年末年始も休みであれば、年間に120日以上の公休があります。 休日数についても、正社員と契約社員では多少の違いがあります。ただし、勤務時間や休日については契約社員の方が多いという場合もあります。それは、仕事内容も勤務時間も同じでは、契約社員の賃金を抑える理由がなくなるからです。 労働時間が少ない分、お給料も少ないということです。しかし有給休暇については、法律で定められた休日数は、契約社員でも当然取得できます。ただ、実際に取れるのか取れないのかは、企業体質によります。そこは、入社前に有給休暇の消化率などを調べましょう。

契約社員に退職金はある?

転職や定年退職後の老後の資金として大切な「退職金」。最近は、制度自体のない企業も少なくありません。では、退職金制度がある場合、契約社員と正社員に違いはあるのでしょうか。 企業によって違いはありますが、残念なことに、「非正規雇用の契約社員」は対象外のことがありますので、応募前に求人票などで確認しましょう。退職金制度は法律で定められてはいないので、企業が自由に設定できます。企業にとっては、終身雇用など長く働いてもらうことへの報償の意味合いがあり、期限を定めて働く契約社員は対象になりません。 でも最近は、無期限の契約社員も増えていることや、「同一労働・同一賃金」が推奨されていることなどから、非正規社員にも退職金制度を設定する企業もあります。また、「3年以上の勤務で対象」などのように、勤務年数で対象として、「正社員」「契約社員」などの雇用形態で違いをつけない企業も出てきています。

契約社員の仕事内容と責任

非正規雇用であれ正規雇用であれ、人件費が抑えられるため企業側にはメリットのある「契約社員」ですが、正社員との仕事内容の違いはあるのでしょうか。 同一労働・同一賃金の風潮などもあり、何らかの違いを付けなければ、給料や待遇の違いに理由付けができません。そのため、職務内容を「正社員」と「契約社員」で明確に分けている企業もあります。また、多くの企業はその責任の重さに違いをつけています。 たとえば、現場は契約社員が担当し、管理は正社員がする、などの違いです。また、残業や時間外労働は正社員のみがする、と暗黙の了解がある職場も多くあります。責任の重くなる役職につくのも正社員です。 とはいえ、雇用形態と個人の能力は必ずしも釣り合うわけではなく、正社員よりずっと能力のある契約社員も多くいます。そのような人材に対して企業はどの様な対応をするのでしょうか。

契約社員から正社員になる方法

優秀な契約社員への対応として、「社員登用制度」や「キャリアアップ制度」があります。これらの制度があれば、契約社員から「正社員」になれます。 しかし、登用制度が無くても、前にもお伝えしたように、労働法の改正で5年以上「有期契約」(非正規雇用)で勤めれば、申し出ることで「無期契約」(正規雇用)になれます。 ただ、この場合は「正社員」ではなく、「無期限の契約社員」の場合もあります。この場合は給与を含め、待遇には正社員との違いがあります。待遇も給与も「正社員」になりたい場合は、勤める会社に登用制度があるか確かめて下さい。 「登用」とは「人材を引き上げる」という意味で、企業により多少の違いはありますが、たいがいは登用試験を受け、合格すれば正社員になれるという制度です。登用制度があれば、企業の基準に合致することで正社員になれます。

面接で説明される正社員と契約社員の違い

正社員と契約社員では、面接時の企業側の説明としてどのように違うのでしょうか。これが意外なことに、ほとんど違いはありません。 面接に来ている時点で募集要項は納得しているはずですから、正社員と契約社員の待遇の違いを説明し直すことはほとんどありません。応募者が持参した履歴書を見て、面接官は通常どうりの面接をすすめます。企業が欲しい人材は、基本的には雇用形態で大きく違いません。 正社員と契約社員の面接で違う点は、採用担当者が「なぜ契約社員での応募を希望するか」と尋ねることでしょう。応募者が有能であればなおさら、その企業で正社員を募集していないとしても、なぜ他社で正社員に応募しないのかと疑問に思うからです。 たとえ今は「契約社員」であっても、その企業で働きたいこと、熱意があっていつかは「正社員」として働きたい希望があることは、しっかりアピールしましょう。

自分らしい働き方を探す

労働法の改正などもあり、非正規社員は正規社員に転換が図られています。国が「同一労働・同一賃金」を推奨していることなど、「契約社員」という言葉も今までとは意味が違ってきています。 「正社員」「契約社員」「パート」などの呼び方は法律上に無く、便宜上使われているだけでであることはご説明しました。法律上はみんな「労働者」です。言葉に惑わされず、本当に自分が望む働き方をしましょう。 「正社員」「契約社員」などの雇用形態は、企業の都合ではなく、自分の働き方として選ぶべきでしょう。自分の時間を大切にするために「契約社員」で働くもよし、「正社員」でバリバリ働きたければ、スキルを磨き、使える制度をフルに使ってチャレンジするもよしです。 働き手の減少で、いまの労働市場は「売り手市場」です。国が「働き方改革」を進めていることもあり、時代はあなたの味方です。まずは、あなたに合った働き方を探して下さい。

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