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「且つ」の読み方・意味と類語・使い方・「及び」との違い

更新日:2024年07月17日

言葉の違い

「且つ」と「及び」の違いを知っていますか。「且つ」は主に文章で使われる言葉で、日常会話の中で使われることはほとんどありません。「且つ」の使い方を間違えると、文章がまるで違う意味になってしまうこともあります。「且つ」の意味や使い方をしっかり理解しましょう。

「且つ」の使い方

「且つ」の使い方についてさらに例文を挙げて詳しく解説します。

「且つ」の使い方その1|尚且つ

「且つ」の頭に「尚(なお)」を付けて、「且つ」の意味を強調する「尚且つ」として使うこともできます。「尚且つ」を使った例文です。 ①彼は賢く尚且つ人柄も良い。 「賢い」という形容詞と「人柄が良い」という形容説で表現されている並立する二つの事柄を「尚且つ」で接続しており、「尚且つ」を「且つ」に置き換えても文章が成立します。「且つの意味その1」と「その2」の両方の意味を持っています。

「且つ」の使い方その2|必要且つ十分なサービス

②必要且つ十分なサービスを受けることができる。 上の例文における「且つ」は「「且つ」の意味その2」で解説した「ある事柄にほかの事柄が加わる」という意味で使われています。サービスが「必要であること」と「十分であること」という条件を同時に満たしていることを「且つ」で接続して表しています。この文章は以下のように書き表すこともできます。 ②’必要であると同時に十分なサービスを受けることができる。 かなり回りくどい表現になるので、日常的に②’のような書き方をすることはまずありませんが、②も②’も文章の意味は同じです。

「且つ」の類義語と使い方の例

これまで挙げた例文に出てきた言葉以外の、「且つ」の類義語を紹介します。

「且つ」の類義語その1|「それに」

「それに」も「且つ」と同様「それに加えて」という意味を持つ接続詞です。「それに」を使用した例文です。 g.彼は賢い。それに人柄も良い。 「尚且つ」を使った例文①と内容は全く同じですが、こちらは文章が二つに分かれています。文節と文節をつなぐ働きをする「且つ」とは使い方が少し違います。

「且つ」の類義語その2|「その上」

「さらに」「それに加えて」という意味で使われる言葉には、「その上」もあります。 h.彼は賢く、その上人柄も良い。 i.この素材は柔軟性に優れており、その上強靱だ。 上の例文はどちらも「その上」をそのまま「且つ」や「尚且つ」と置き換えることができます「「且つ」の意味その2」の「ある事柄にほかの事柄が加わること」という意味で使われています。

「且つ」の類義語その3|「しかも」

接続詞「しかも」も「且つ」の類義語です。 j.この土地は緑豊かで、しかも資源が豊富だ。 k.何度も挑み続け、しかも勝てなかった相手。 例文jに使われている「しかも」は、「且つ」や「その上」に置き換えることができますが、例文kに使われている「しかも」は置き換えることができません。例文kの「しかも」は、「~にもかかわらず××である」という意味で使われています。「しかも」は「且つ」の類義語ではありますが、違う意味でも使われることを知っておきましょう。

「且つ」と「及び」の違い

「且つ」とよく似た使い方をする言葉に「及び」があります。「及び」は二つ以上の事柄を並列するときや、前の事柄に別の事柄を付け加えるときに用いられる接続詞です。「且つ」が動詞や形容詞、文節を接続するのに対して、「及び」は名詞や名詞句、名詞節を接続します。「及び」を使った例文を挙げます。 I.この素材の長所は優れた柔軟性及び耐水性です。 例文Iは「及び」を「且つ」に置き換えると文章として成立しません。「及び」を「且つ」に置き換えて例文Iを書き直すと下のような文章になります。 I’.この素材の長所は柔軟性に優れていて且つ水に強いことです。 「(優れた)柔軟性」や「耐水性」といった名詞の部分を「柔軟性に優れている」「水に強い」という文節に置き換えています。同じ内容の文章ですが、表現の仕方が少し変わっています。

「且つ」と「及び」の違いがわかる例文

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初回公開日:2018年02月06日

記載されている内容は2018年02月06日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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