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更新日:2024年07月27日
読めない人も多いであろう「詭弁」という言葉。どんな意味で、どのようなときに使う言葉なのでしょうか。この記事では、「詭弁」の意味や使い方、類語などについて解説しています。幅広い分野で使える語彙を増やして社会人としてのレベルアップを図りたい方は、ぜひご覧ください。
目次
「屁理屈」とは、道理に合わないことを無理にこじつけた理屈の意味をもちます。また、くだらない議論を指す場合もあります。論理の矛盾である「詭弁」とは少し違います。 たとえば、返却されたテストが、山田くんは70点、佐藤くんは80点だったとします。二人はどちらが高得点をとることができるか勝負をしていたので、佐藤くんは「ぼくの勝ちだ」と喜びましたが、山田くんは「今回のテストで勝負だとは言っていない。だから、ぼくは負けていない」と主張します。この山田くんの言い分は、明らかに屁理屈です。 また、父親が太っていることを娘に指摘されたとします。ダイエットを勧める娘に対して、父親は「お父さんのお腹がへこんでしまったら、フワフワしたものが好きなおまえががっかりするから、お父さんはダイエットをしないんだ」と言い張りました。この父親の主張もまた、屁理屈であることが明白です。 屁理屈とは、負け惜しみと似た意味をもつと捉えるとわかりやすいでしょう。
「詭弁」とは、道理に合わないことを正当化する弁論やこじつけの理論を意味することを解説してきました。 それでは実際に、「詭弁」という言葉はどのような場面で使うのが適切なのでしょうか。
「詭弁を弄する」という表現は、つまり、「筋の通っていない無茶苦茶な持論を喋っている」という意味です。 たとえば、ある有名な実業家が自らの不祥事を詫びる記者会見を行った際に、厳しい追及を逃れようと、もっともらしく自らの行いを正当化するための演説を披露したとします。そのような状況は、「彼は、自分の行いは大義名分のもとに行ったものであると詭弁を弄した」と表すことができるでしょう。 またある大学生が、他サークルへの入会を望んでいる新入生を、自らが所属するサークルに勧誘して、他のサークルに入会しても何一つメリットがないと熱く語ったとしたら、その状況は「彼は詭弁を弄して他サークルに面白みがないことを熱く語り、自分のサークルに新入生を引き入れようとした」と表すことができます。 「詭弁を弄する」という慣用表現は、意外と幅広く使うことができる便利な言い回しです。折をみて使ってみてはいかがでしょうか。
相手の主張が理にかなっていないことを指摘する際に使うことが多い言い回しです。 後輩から印刷が曲がった状態で手渡されたコピーのやり直しをお願いしたとしましょう。もしも後輩が「内容は把握することができますよね。それなのにコピーをやり直すなんて、紙の無駄遣いじゃないですか?」と食い下がってきたとしたら、状況的には「それは詭弁にすぎないね」と切り返すことができます。 また後輩は、先輩に対して細々とした仕事をいつも押しつけてくるという不満を抱えていたとします。仮に、先輩は面倒くさいという理由だけで仕事を後輩に投げているのに、「自分がやった方が早いけど、おまえ自身の成長のために任せているんだ」と主張しているとしたら、それもまた「詭弁にすぎないですね」と後輩は切り返すことができるといえます。 ただし、このフレーズは相手の言い分を一刀両断することになるので、慎重に使った方がよいでしょう。
黒い本懐を遂げるために、偽善やこじつけで塗り固めた方策がとられているという意味で、「詭弁に満ちたやり方」であると批判的に指摘するフレーズです。 たとえば、ある経済政策に対して、結局は低所得者層が辛酸をなめることにしかならないと見抜いたとしましょう。この場合、「あの経済政策は、詭弁に満ちたやり方で、一部の富裕層しか得をしない構造に設定されている」と表現することが可能です。 あるいは、日本の奨学金制度について不満を抱いている学生がいたとします。利子のつく貸与型の奨学金なんて借金と同じではないかというのが、その学生の意見です。その場合、学生は「日本の貸与型の奨学金制度は、詭弁に満ちたやり方で若者から搾取しようとしている」という抗議の仕方ができるでしょう。 いずれにしても、ある概念が強引なこじつけによる理論の上に成り立っていることを指摘する意味で使うのが望ましい表現です。
先に挙げた「屁理屈」も「詭弁」の類義語ですが、ここではさらに「強弁」という言葉をご紹介しましょう。 「強弁」には、無理に理屈をつけて強く言い訳をするという意味や、口が達者で議論がうまいという意味があります。 たとえば、兄弟が一つのおもちゃで遊ぶときに、母親は、じゃんけんで勝った方から先におもちゃを使うこととルールを決めました。じゃんけんは弟が勝ちましたが、兄は弟からおもちゃを取りあげ、「年上の自分の方がおもちゃの使い方をよく知っている。弟が先に使ったら壊してしまうかもしれないから、自分が先に使う」と主張しました。この兄の言い分は、まさに強弁です。 あるいは、プレゼンで使用する予定だった資料のデータを消去してしまった際、「バックアップをとっておかなかったのは、忘れていたからではない。資料は紙に印刷して、使用後にすぐ破棄した方が外部に情報が漏れないと考えたからだ」と主張したとしても、それは強弁に過ぎないと一蹴されるでしょう。 このように、強弁=苦しい言い訳の意味で覚えるとよいでしょう。
「詭弁」の対義語は「正論」です。 「詭弁」が、誤っていることを無理やりに、意見を通そうとする弁論であるのに対して、「正論」は、論拠のある正しい論理になります。
「弁が立つ」という慣用表現があります。雄弁で、演説や話し方が上手であるという意味です。「彼は弁が立つから、我々を代表して彼に意見を述べてもらおう」「あの一家は寡黙だが、その中でも彼女だけは弁が立つ」など、話し上手を意味するプラスの表現です。 これと混同して「詭弁が立つ」という言い方をする人がいますが、それは誤りです。「詭弁」そのものが道理に合わないこじつけの弁論という意味である以上、話し上手を意味する「弁が立つ」とは全くの別物と言わざるを得ません。万が一「君は詭弁が立つね」などと言おうものなら、相手はとんでもない皮肉を言われたものだと受け取りかねませんから、注意しましょう。
記載されている内容は2022年11月09日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。
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