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ナラティブの意味や使い方|医療/看護/福祉/心理学/ものがたり

更新日:2020年02月13日

言葉の意味

ナラティブは私たちが持っている自分自身の物語です。ストーリーとの意味の違いはあるのでしょうか。ナラティブの意味を知り、医療や福祉などの各分野での役割を見ていきましょう。ナラティブの重要性がわかってきます。詳しくご紹介していきます。

ナラティブの意味や使い方

ナラティブは最近耳にする言葉です。詳しく見ていきましょう。

ナラティブの意味

ナラティブの意味は「自分自身によって語られる物語」です。

ナラティブ誕生の背景

1960年代に主にフランスの文芸理論において「ストーリー」との意味を区別する用語として使われるようになりました。ナラティブは「現実は社会的に構成され、語ることで世界が作られる」という意味からきています。 つまりその人の考え方や認識によって世界を理解し、その人なりの意味を作り上げるということです。その人の考え方は、時代や地域や文化などの社会の影響を受けて作られます。 その人の主観的体験に社会的な影響などが合わさって、現実を構成していきます。その人自身も社会に出て表現することで社会に影響を与えていく一人であると考えます。このような考えから「ナラティブ」は生まれました。

ナラティブの使い方

ナラティブは近年、精神医療、政治学、社会学、歴史学、経営学、心理学、美術と多くの分野で注目されています。 例文: 「ナラティブセラーピーを受けることで精神的に楽になる」 「ナラティブアプローチを看護に導入する」 「患者のナラティブを尊重する」 「ナラティブを良いものに書き換える」 「臨床現場でナラティブを実践する」

各分野でのナラティブ

医療

古くは迷信や呪術などは医療には関係のないこととしてきました。医療の技術が発達するにつれ科学的根拠のないものは排除されてきました。医療技術が進歩する中、合理的な医療を患者に施しても、患者自身は不満を抱いているということが問題になっていました。 患者のための治療が患者のためにならないという事実は、医療従事者の自信を失っていきました。そんな中生まれたのがナラティブ・ベイスド・メディスン(NBM)です。NBMは「物語に基づいた医療」の意味です。 患者との対話を重視し患者の語りに注目し、医療者と話し合い治療を行っていくという意味です。患者は患者本人にしかわからない症状を医者に伝えます。 医者の先入観で検査だけをして治療を施すのではなく、患者自らが語ることに耳を傾けることにより、患者の置かれた状況を共有でき、コミュニケーションを図ることで、相互に理解を深めることができます。

EBM根拠に基づく医療

NBMに対しEBMエビデンス・ベイスド・メディスンは「根拠に基づく医療」という意味で、重要視されています。医師の主観ではなく最新の臨床的に効果が実証された質の高い医療を患者の意向をもとに行うという意味です。 EBMはNBMと対立するものではなく、互いに補完し合った相乗効果により、患者がより総合的に質の高い適切な医療を患者の意向で満足して得られるのが目標です。

看護

看護に携わるのは主に看護師です。直接患者と関わる機会が多く、患者のナラティブを聞く機会も多いでしょう。特に入院している患者にとって看護師に聞いてほしい、痛みをわかってほしいと思うことがあります。 医師の診断では問題はなくても本人が痛みを訴え苦しんでいる場合は、聞いてあげることに意味があり、患者が満足することもあるでしょう。検査で何もないから患者の訴えを聞く必要がないというのは、ナラティブの看護としては問題です。 患者から患者にとっての重大なことを聞くことで痛みを共有し、その人自身を理解し最善の看護を施すことができるでしょう。

福祉

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初回公開日:2018年01月07日

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