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キッチュの意味や使い方|ファッション/エリザベート・類語や対義語

初回公開日:2018年02月16日

更新日:2020年08月07日

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言葉の意味

キッチュという言葉はもともとはドイツで生まれました。「まがいもの」という否定的な意味で用いられたキッチュですが、今ではオシャレな意味のキッチュになりました。ひとつの言葉が、時代と地域を越えて新しい意味を獲得することがここからわかります。

キッチュの意味や使い方について

「キッチュ」という言葉を知っていますか。ファッション業界でよく使われる言葉ですが、もともとはドイツ語から来ています。言葉というものは面白いもので、それが伝わっていく過程で新しい意味を獲得したり、場合によっては意味が変わったりします。 「キッチュ」という言葉は、19世紀末のオーストリアの皇帝妃エリザベートを主人公にしたミュージカルでも歌われています。ここで繰り返される「キッチュ」とはどういう意味なのでしょうか。

キッチュの語源と意味って何なの?

「キッチュ」は英語にもフランス語にもありますが、もともとはドイツ語に由来していることをご存知でしょうか。古代ギリシャから続く高い文化の流れとは別に、市民が「ブルジョワ」となって、政治的にも経済的にも力を持つようになった19世紀後半、その市民たちの文化を「キッチュ」と呼びました。 このドイツ語の「Kitsch」の意味は、オシャレなキッチュとはまったく正反対です。それが英語やフランス語に広がり、さらには、はるばる日本にも渡ってきたとき「オシャレ」という意味を獲得しました。まずは、「キッチュ」の語源とその意味について説明いたします。

ドイツ語のキッチュがルーツ

ドイツ語の「Kitsch」は名詞なので、キッチュは、具体的な「もの」を指し示す言葉です。それは、ブルジョワたちが好んだ芸術作品や美術品、さらには好んで用いた衣服や生活用品など、それまでの貴族社会のものと似てはいるけれども違うものを指す言葉でした。 芸術作品に対する趣味は、時代とともに変化するものではありますが、市民社会がイギリスやフランスより遅れてスタートしたドイツでも、この趣味は派手なものに変わってしまいました。 「Kitsch」とは、そんな派手なものを指す言葉でしたが、もちろん良い意味ではなく、悪趣味なもの、低俗なもの、芸術的な価値のないまがいものを指していました。

フランス語や英語にキッチュが飛んだ?

ドイツ語では名詞だった「Kitsch」ですが、英語やフランス湖でもドイツ語と同じつづり字の「kitsch」を使っています。ドイツ語は名詞を大文字で書くので、ドイツ語の「Kitsch」は名詞なのですが、英語やフランス語では形容詞の意味になっています。 ドイツの隣の国であるフランスでは、キッチュは最初は「悪趣味の」という意味で使われていました。しかし、この悪趣味も少し見方を変えれば「派手な」や「奇抜な」ということになり、人目を引く感じになります。英語になってからはそちらの傾向が強くなり、1970年代のロンドンでは、キッチュはストリートファッションとして注目されるようになりました。

キッチュの意味や使い方は?

もともとは「まがいもの」を意味するキッチュだったのですが、時代とともに意味が変化しました。派手なものや奇抜なものが、キッチュと呼ばれるようになりました。伝統的な文化では奇抜なものは評価されませんが、伝統を乗り越た新しい文化では、その奇抜さが追求されるようになります。 19世紀末のヨハン・シュトラウスのワルツも、それまでの古典派に比べたらキッチュですし、ダリの絵画も写実的な絵画に比べたら奇抜なキッチュです。とくにファッション業界では、新しいものを生み出す必要があり、キッチュは肯定的な意味です。

ファッション・アパレルで用いるキッチュの意味

現代の日本のファッション界では、キッチュというと、カラフルで派手で可愛い衣装を指しています。キッチュを悪趣味でダサいという意味で使っていたフランスでも、他のデザインや色とは違う個性的なファッションに使うようになりました。ファッション業界をリードするフランスですから、日本でキッチュを肯定的な意味として理解しているのは当然です。 ポップ・カルチャーの影響を受けたロンドンで、キッチュはストリートファッションとして登場しましたが、その直後の1980年代には、フレンチカジュアルでキッチュが大躍進しました。高級ブランドにジーンズを組み合わせるなど、思いがけないファッションが生まれました。ここまでくるとキッチュの意味はもう「ダサい」はなく「オシャレ」になります。

宝塚歌劇のエリザベートのキッチュは?

1998年にはじめて宝塚歌劇で上演されたミュージカル『エリザベート』は、オーストリア=ハンガリー二重帝国の皇帝フランツ=ヨーゼフ一世の皇帝妃で、当時世界で有数の美女と言われたエリザベートの生と死を描いています。ウィーンの宮廷生活を嫌ったエリザベートは、いつも旅に出ていましたが、スイスでルキーニという男に襲われて死にました。 男役を主役とする宝塚歌劇では、ルキーニの背後にいる死神が主役です。第二幕の最初にルキーニが歌うのは「キッチュ」です。この場面では、エリザベートと皇太子ルドルフの絵を何度も「キッチュ」といって見下しています。ここでいうキッチュの意味は、「くだらないもの」ということですが、そこになにか奥深い意味が隠されています。

キッチュの類語って?

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