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毀損の読み方/意味/使い方・毀損か棄損か・毀損と破損の違い

更新日:2024年02月01日

言葉の違い

「毀損」という言葉、そういえば見たことがあるような聞いたことがあるようなとは思っても、その意味まではよく知らないという人も少なくないのではないでしょうか。やや堅苦しさの感じられるこの「毀損」という言葉の意味や類語、使い方などをご紹介します。

「毀損」の類語にはどういったものがあるの?

「毀損」という熟語はやや難解な印象ですので、類似の言葉を知っていると便利です。類語をご紹介します。

損壊

「そんかい」と読みます。「毀損」が「こわし、そこなう」なら、こちらの「損壊」は「そこない、こわす」で意味はほぼ同じ、まさに類語です。 なんらかの物、特に大きめの物が壊れるイメージが強めの言葉であるため、「家屋が損壊する」といった使われ方が一般的です。

損傷

「そんしょう」と読みます。「そこない、きずつける」と読めることからもわかるとおり、傷つけたり傷ついたりといった点に意味の重点を置いた言葉です。そのため「本体部に損傷を受ける」といった使われ方が一般的です。

損害

「そんがい」と読みます。「損害保険」などの例から比較的よく知られる言葉です。 なんらかの不利益(=害)をこうむる点に意味の重点を置いた言葉であるため、「およそ3億円もの損害」といった使われ方が一般的です。

損じる

「そんじる」と読みます。「損ずる(そんずる)」と書くこともあります。 なにかを傷めたり、減じたり、悪くしたり、失くしたりするといった意味合いを持つため、「器物を損じる」「兵を損じる」「機嫌を損じる」「命を損じる」といった使われ方をします。

害する

「がいする」と読みます。なにかを悪くしたり、そこなったりするという意味合いを持つため、「健康を損なう」といった使われ方をします。

「毀損」と「破損」とはどう違うの?

「毀損」になんとなく似た雰囲気の熟語に「破損」があります。「破損」の意味は「壊れること、傷つくこと」または「壊すこと、傷つけること」で、「毀損」とほとんど同じように思われます。実際、「美術品を毀損する」と「美術品を破損する」という文はどちらも同一の内容を指しており、その意味するところに差はありません。 しかし、壊れたり傷ついたりする対象が物品ではなく名誉や体面といった無形物の場合、「毀損」を用いることはできても「破損」という言葉を用いることはできません。 例を挙げると、ブランドのイメージが低下するような事件について「ブランドイメージを毀損するできごと」とコメントすることは可能ですが、「ブランドイメージを破損するできごと」とはコメントできません。 意味は同じでも、「毀損」はその主語や目的語が有形であるか無形であるかを問いませんが、「破損」は主語や目的語を名詞に限定するという点が相違点です。

「毀損」の使い方具体例

「毀損」という言葉は実際にどのように使われるのでしょうか。日常生活において使うことはあまりない言葉だけに具体例を知っておくと理解を深める上で役立つでしょう。

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初回公開日:2018年01月30日

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