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断罪の意味・断罪の正しい使い方|判決/罰/歴史民俗用語/例文

言葉の意味

断罪という言葉でみなさんがイメージするのは、時代劇での打ち首獄門や現代風だと犯罪者の罪を確定させる又は、罪を犯した人を許さない事などに使われています。日常生活ではあまり使われない言葉ですが、今回はその言葉の意味や正しい使い方を掘り下げていきます。

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断罪とは?

断罪とは?

「断罪」という言葉は、悪人をバッサバッサと斬り倒し奉行所に成敗される時代劇や、裁判官が木槌を叩いて「有罪」と犯罪者に伝える言葉のイメージが強いですが、そもそも「断罪」という言葉の意味はあまり正しく知られていません。 こちらの記事では、この「断罪」の正しい使い方や言葉の意味をわかりやすく紹介します。

断罪の意味は?

「断罪」という言葉は、大きくは2つの意味に分類されます。一つは、犯した罪を判決により確定にして、その罪に対して罰を与える事を意味しています。そしてもう一つが、首を切り落とす「斬首」(人間の体から首を刃物などで斬り落とす行為)を意味しています。 一般的な意味としては、前者の意味合いで使われる事が多いので、覚えるのであれば前者の意味合いで覚えておくとよいでしょう。

だん ざい [0] 【断罪】 ( 名 ) スル ①罪をさばくこと。罪を処断すること。 「悪業の数々を-する」 ②斬首の刑。

斬首とは?

斬首とは、罪人の首(頭部)を刃物などで胴体から切断する刑罰のことです。中世のヨーロッパでは、フランス革命でマリーアントワネットらがギロチンで首を斬り落とされたことは、あまりにも有名です。または、処刑人が罪人の首を斬り落とすことで、刑罰を施行していました。江戸時代の日本では、同心が罪人の首を斬り落とすなどがあります。

実際に断罪された判決

実際に断罪された判決

ここでは具体例を挙げながら、断罪の実際についてご紹介します。

東京電力福島第一原発事故での断罪

世界中に知れ渡りいまだ深い傷が癒えない原発事故は、多くの方が被災した痛ましい震災でもある東京電力福島第一原発事故で、福島地裁が生業訴訟で国と東京電力を断罪しました。

兵庫県尼崎市の連続変死・行方不明事件での断罪

兵庫県尼崎市の連続変死・行方不明事件で、男女3人への殺人罪と1人に対する傷害致死罪など、10の罪に問われた犯人に裁判官が、一部が無実だという犯人側の主張を受け入れずに無期懲役という判決を下し断罪しました。

鹿児島県議選を巡る選挙違反事件(志布志事件)での断罪

警察の違法捜査・検察の癒着と、悪人を取り締まる側が断罪されており、あくまでも公正で公平な裁きにより、無罪が確定した元被告ら17人へ総額5980万円の支払いを命じる判決を言い渡し、警察と検察を断罪しました。

都立広尾病院事件での断罪

書籍にもなっている医療事故です。医療ミスで患者を帰らぬ人にし、さらに虚偽の報告をするなどして遺族への不信感を募らせ、病院の隠蔽体質が真相究明の妨げになっているとして、東京地裁が東京都と元院長と主治医に対して、遺族に6030万円の支払いを命じる判決を言い渡して断罪しました。 このように断罪はまだまだ多くありますが、概ね大きな事件・事故などで断罪という言葉は使われています。

断罪により受ける罰

断罪により受ける罰

読んで字のごとく罪を断つのが断罪ですので、現代では犯した罪の大小により罰が決まり、その罰を清算させるまでが罰と言えますが、もう一つの意味である断罪では首を切り捨てる・首を斬り落とす(斬首)が罰になるでしょう。 そもそも断罪されるような事(犯罪やそれらに準ずる行為)をすること自体が、その人にとっての罰といえるでしょう。

断罪はすべてが正しいわけではない

公正で公平な裁きが大前提ではありますが、残念なことに「断罪」の名の下に一方的な有罪宣言や私刑(リンチ)が存在するのもあります。 中世の魔女裁判などのように、己の地位や権力を守るために断罪するのは言語道断であり、あくまでも「断罪」には公正で公平な裁きが求められているので、罪を確定させその罪を清算させて罰することには、慎重な判断が必要になるでしょう。

判断の難しい断罪もある

正義の名のもとに断罪する人たちはソーシャル・ジャスティス・ウォーリアー(social justice warrior)と呼ばれ、世の中の社会悪に対して己の正義感をかざして言葉で断罪する人たちです。しかし、その行為の全てが正しい事、もしくは間違っている事とは言い切れず、どう扱っていいのか判断が難しい集団と言われています。 言葉によって断罪することで、浮き彫りになる問題点の早期発見はメリットと言えるのですが、現在では著名人の失敗・不貞をいち早く見つけて断罪することもしています。 また、本人たちは正義感を持って断罪をしているので、悪気が一切ない点において余計にたちが悪く、海外では侮蔑の対象としてソーシャル・ジャスティス・ウォーリアーという言葉が使われています。

断罪の類義語は?

断罪の類義語は?

類義語である以上意味も似通っていますが、首に関する言葉が多く、一つ一つ紐解いていくと非常に興味深いことがわかります。

「〇〇の頭部を切る」の意味

断罪の類義語では、首に関する言葉が多く散見されます。特に多いのが、打ち首にまつわる「首を斬り落とす」や、行為そのものを表す「断頭・刎落とす・斬首・馘首・刎ねる・斬る・刎落す・刎ね落とす・首切る・首斬る」など、これだけ多様な意味合いが込められています。ただ首を斬り落とすだけではない言葉以上の意味が、類義語からでも感じとれるでしょう。

「有罪であると裁定する、あるいは有罪であると宣言する」の意味

さきほどの「〇〇の頭部を切る」ではたくさんあった類義語とは逆となり、「罪する」の一つだけで意味合いとしては「罪を確定させる。または、犯罪を犯した者へ有罪を宣言する」となり、主に裁判官、もしくは罪を裁く権限を持っている人が、罪を犯した者に対して罪を責めて処罰するという意味で使われている類義語になります。

歴史民俗用語での断罪の意味とは?

歴史民俗用語での断罪の意味とは?

日本史・民俗学での断罪では、主に打ち首(斬首)のことを指しており、「古代においては、罪状を決定すること。中世では、斬罪」と、いずれも首を斬り落とす意味合いとなり、「斬罪」の意味自体も同じで、首を斬ることを意味しています。

断罪の正しい使い方とは?

断罪の正しい使い方とは?

「断罪」という言葉自体が日常生活において滅多に使われない言葉ですが、他の言葉との結びつきにおいて、断罪の正しい使い方をご紹介します。

断罪の一部使用例

身近で聞いたことがある・見たことがある・もしくは使われたことがある言葉としては、「断罪にされた」「断罪にした」「断罪が下された」「断罪を求めた」と、いずれもテレビやニュース、新聞などのニュース記事などで使われています。

断罪の一例

前述の使用例とは別の、あくまでも一例になりますが「断罪を待つ」「断罪を待ちます」は罪の確定を待つ人を指し、「断罪が下された」「断罪に処せられる」は罪の確定が決まり罪を清算する人、または打ち首の刑が決まり首を斬り落とす事「刑罰実行」になります。 また、こちらも一つの解釈での見方としてですが「断罪の十分な証拠にはならない」「断罪に処すべきでしょう」などは、裁判において検察・弁護士が裁判官に向けて使う言葉になり、「断罪の刑とし」「断罪に処する」は裁判官が被告に対して使う言葉になります。

断罪を使った例文は?

断罪の例文としての資料があまりに少なくほとんど存在しないので、ここでは一部の例文(類義語)と断罪を正しく使っている書籍を紹介します。

実際の裁判で使われる「断罪」

それに偽りがないならば 憲法の規定により国民の名において裁判する——鈴木裁判長
それに偽りがないならば 憲法の規定により国民の名において裁判する——鈴木裁判長

こちらの作品では、断罪の言葉は裁判において使う・使われる言葉になっており、日常生活では無縁の「断罪」という言葉を正しく使われています。どういった時に「断罪」の言葉が使えるのかが学べる書籍となり、とても参考にもなります。

鎌倉幕府と関係する断罪

大坂の陣---豊臣氏を滅ぼしたのは誰か (河出文庫)
大坂の陣---豊臣氏を滅ぼしたのは誰か (河出文庫)

書籍媒体ではありますが、こちらの書籍では検断「検察断罪」として使われています。鎌倉幕府が守護の権限を定め、その守護が謀反人・殺害人に対して断罪することを指しており、検断の意味として(謀反、夜討、強盗、窃盗、山賊、殺害、放火、打擲(ちょうちゃく)などの犯罪があった場合、検断に処せられる規定)は、守護が持つ大きな権限であると書かれています。 歴史推理ドキュメントであるこの書籍は、「豊臣氏を滅ぼしたのが誰なのか」について掘り下げられており、斬新な視点で通説に挑戦しているので、日本の歴史が好きな方なら一読の価値がある書籍になります。

断罪されない人生を

断罪されない人生を

ここまで断罪について深い意味も含めてお伝えしましたが、罪を確定させるようなこと(犯罪行為)や、両手が後ろに回らないように生きるのは、そう難しいことではありません。普通に生活していればなんの問題もなく、断罪されることもありません。 しかし、身近に潜む犯罪には用心しましょう。知らぬ間に罪を犯し、断罪されるようなことがないように気をつけましょう。

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