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忌避の読み方/意味/使い方・回避との違い・法律用語の忌避

言葉の読み方

皆さんは忌避という言葉の意味について正しくご存知でしょうか?一口に忌避といってもその意味は様々です。日常的に使うことのできる言葉であるとともに、法律用語として専門性の高い言葉でもある忌避について、今回はその用法などもあわせてご説明します。

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忌避という言葉

「忌避」という言葉をご存知でしょうか。読み方も危ういという人も多いであろうこの言葉ですが、よく使われる言葉なので知っておいて損はないでしょう。そこで今回は忌避の読み方から実用的な使い方に渡って紹介します。

忌避の読み方

「忌避」という言葉は、話言葉というよりは文章で使われる言葉ですが、この「忌避」はどのように読むのでしょうか。「忌避」の読み方についてみていきます。

きひ

さて、忌避の読み方ですが極めてシンプルで、「きひ」と読みます。「忌まわしい」に「避ける」なんて、なんだかおどろおどろしくありませんか。なんとなく想像はつきそうなこの単語の意味ですが、詳しく見ていきましょう。

忌避の意味

忌避の意味

ここでは、「忌避」の意味についてみていきます。

意味1:嫌って避けること

まず、嫌って避けるという意味が含まれます。例文としては「徴兵を忌避する」「~は、その木の下に行くことを忌避した」などの使い方になり、「徴兵されることを嫌がって避けた」「木の下に行くことを嫌がって避けた」という意味になります。これはその漢字のイメージどおりですので、比較的分かりやすいのではないでしょうか。

意味2:ある人物や事柄のようになりたくないと念ずる感情

イメージとしては「忌まわしいもの」=「なりたくない」といったようなものでしょうか。例文としては「〇〇さんを忌避しているのは、自分勝手な人だからです」のように使うことができます。

法律用語の忌避の意味

「忌避」が「嫌って避けること」「ある人物や事柄のようになりたくないと念ずる感情」を意味することをご説明しましたが、「忌避」にはその他にも法律用語としての意味があります。ここでは、法律用語としての「忌避」の意味についてみていきます。

訴訟事件

訴訟事件に関して「忌避」という言葉を用いる場合、「裁判官や裁判所書記官に不公正なことをされる恐れがある場合に、当事者の申し立てによって、その者を事件の職務執行から排除すること、またはその申し立てをすること」を意味します。 また、 「鑑定人または通事の忌避」というものもあります。これは、「民事訴訟上、鑑定人に誠実な鑑定を期待できない事情があるときに、当事者がこれを拒否するため忌避の申し立てができること」を意味します。通事についても同様です。 また、「仲裁人の忌避」というものがあります。「仲裁人に裁判官の除斥または忌避の原因にあたる者がある場合および、仲裁人が不当に仲裁手続を遅延する場合に、当事者は忌避の訴えを起こすことができる」という意味です。

裁判官

刑事訴訟あるいは民事訴訟において「忌避」とは、「裁判官が不公平な判定を下した場合などに検察官、弁護人あるいは被告人が裁判官を排除できる規定」のことを意味します。(刑事訴訟法第21条1項、刑事訴訟法第21条2項、刑事訴訟法第24条、刑事訴訟法第26条による)

裁判所書記官

「裁判所書記官の忌避」とは、民事訴訟法27条により「裁判の公正を妨げる事情がある場合、裁判官所書記官を排除すること」を意味します。忌避の判断には民事訴訟法25条によって、簡易裁判所以外の裁判官についてはその裁判官の所属する裁判所が、簡易裁判所の裁判官についてはその簡易裁判所の所在地を管轄する地方裁判所が決定することになっています。

排除

裁判官や裁判所書記官を忌避するというのは、「その裁判において、該当する者を排除する」という意味です。

忌避の申し立て

法律上除斥事由には該当しないけれど、手続きの公正さを失わせる恐れがあるものに対し、「忌避の申し立て」に基づきその手続きに関する職務執行から排除されます。この忌避の対象は、上述した裁判官や裁判所書記官の他にも、鑑定人、通訳人、仲裁人、審判官などについても対象とすることができます。

忌避審判

事件の当事者あるいは参加者から、審判官または審判書記官の忌避の申立てがあった場合、当該の審判官または審判書記官を忌避すべきかについての決定を行う審判のことを意味します。(特許法第143条(実用新案法、意匠法、商標法において準用))

忌避の類語

忌避の類語

「忌避」の類語としては、「敬遠」「逃れる」「避ける」「遠ざける」などがあります。ここでは、これらの「忌避」の類語のそれぞれの意味や使い方についてご説明します。

敬遠

「敬遠」の意味は、「表面上は敬うような態度でいて、実際には近づくのを避けること、逃げること」です。言い換えれば、意識して避けることを意味します。例文として「あの人は口うるさいので敬遠をされている」「めんどうなことは敬遠する」「強打者を敬遠する」などが挙げられます。

逃れる

「逃れる」の意味は、「危険や不快に思うことを避けて、遠くに身を置く」「自分にとって好ましくない状態になることを回避する」です。例文として、「責任を逃れる」「罪を逃れる」「難を逃れる」などが挙げられます。

避ける

「避ける」の意味は、「好ましくないもの、ことから離れた位置をとること」「触れないようによけること」「同じ時にならないよう時間をずらすこと」です。例文としては、「自動車を避ける」「反抗期で父親を避ける」「ラッシュアワーを避ける」などが挙げられます。

遠ざける

「遠ざける」の意味は、「近寄らせないで向こうへやる」「接触・交渉をしないようにする」「親しくしないように疎遠にする」などです。例文としては、「追手を遠ざける」「悪友を遠ざける」「人を遠ざけて密談する」「仲間を遠ざける」「甘いものを遠ざける」などが挙げられます。

忌避と回避の違い

「忌避」という法律用語のほかにも「回避」「除斥」という言葉があります。これらの違いは何なのでしょうか。それぞれの意味をみて、違いについてみていきます。

1.除斥

法律上の「除斥」とは、民事訴訟法23条の条文にあるように、事案を裁く裁判官の奥様がその事件の当事者だった場合など、身内が事件にかかわっている場合は公平性が保たれないため、担当から外すということです。

2.忌避

忌避については、上述しましたように、除斥事由には該当しないけれど、手続き上公正さを失わせるおそれがあるものに対して、申し立てをすることで、手続きに関する職務執行から排除できるということです。

3.回避

法律上の「回避」とは、自ら降りるということです。例えば、裁判官が担当する事件が、古くからの親友が当事者だった場合には、公正さが保たれないおそれがあります。そのような場合は、裁判官自らが「回避」によって降りることができるということです。

忌避の対義語

忌避の意味について理解できたところで、次に忌避の対義語を見ていきましょう。「忌避」の対義語には、「歓迎」「憧憬」「憧れ」などがあります。それぞれの意味や使い方についてご説明します。

歓迎

「歓迎」の意味は、「喜んでむかえ入れること」「喜んで受け入れること」です。例文としては、「ご来場を歓迎する」「遠い地から来た友人の歓迎会を開く」「建設的な批判はむしろ 歓迎だ」などが挙げられます。

憧憬

「憧憬(しょうけい・どうけい)」の意味は、「あこがれること」「あこがれの気持ち」です。例文としては、「西欧の絵画に憧憬する」「異国の文化を憧憬する」「憧憬の念を抱く」などが挙げられます。

憧れ

「憧れ」の意味は、「理想とする物事や人物に強く心が惹かれること」「思い焦がれること」です。例文としては「都会の生活に憧れる」「名声に憧れる」「先輩に憧れを抱く」「少年たちの憧れのまと」などが挙げられます。

忌避の使い方

それではここから正しい忌避の使い方を学んでいきましょう。日常生活で使うことのできるように詳しい活用法を載せていきます。 忌避の意味とは自分で責任をもたなければならないことや、義務づけられている仕事などを、いやがって避けることです。それでは主に文章中に用いられる用法での忌避の使い方を紹介します。「徴兵を忌避する」「マスコミを忌避する」「委員会への出席を忌避する」などです。 徴兵やマスコミ、あまり積極的に参加したくないものへの出席といったものはなるべく避けたい事案ではないでしょうか。こういった場合に、忌避を使うことで適確に避けたい意思表示を伝えることができます。

「忌避」の意味と使い方を知り正しく使いましょう

「忌避」の意味と使い方を知り正しく使いましょう

いかがでしたか。「忌避」の読み方にはじまり、その意味や用法、類義語や反対語などについて、正しく理解していただけましたでしょうか。 「忌避」は「嫌がって避ける」という意味の言葉として使いますが、他に法律用語として用いられるなど、専門性の高い言葉だということがわかりました。なかなか日常生活の話言葉としては使わない言葉ですが、新聞記事や小説など文章としては、思わぬところで出てくる言葉でもありますので、正しい意味を知っておきましょう。 これを機に皆様が正しく「忌避」について理解してくださることで、見識を広めるきっかけになれば幸いです。

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