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更新日:2024年08月05日
日本では硬貨を洗浄して綺麗にすることは、表面をわずかでも溶かしてしまうので、貨幣損傷等取締法による損傷禁止に当たり、取り締まりはされないものの違法性が高いです。その点を踏まえながら、硬貨を洗浄する方法を色々紹介させていただきました。
この法律で貨幣とは、「通貨の単位及び貨幣の発行等に関する法律」に定める貨幣のことです。 同法5条1項に定める「五百円、百円、五十円、十円、五円及び一円の六種類」の貨幣と同法5条3項に定める記念貨幣があたり、規制対象となります。規制されるのは、貨幣を損傷すること、鋳つぶすことを禁止していますし、その目的で集めることさえ禁止し、違反した場合は、1年以下の懲役又は20万円以下の罰金が科せられます。 貨幣損傷等取締法は貨幣についての損傷のみ規制していて、紙幣すなわち日本銀行券は対象外で、紙幣を損傷しても罰する法律はありません。硬貨の加工について、海外には認めている国があります。
アメリカでは正式な硬貨を記念メダルに圧延して刻印することが許されています。日本では記念メダルは効果以外の専用メダルでしか許されていません。 なお、手品で貨幣を使用する場合も、貨幣損傷等取締法の規制対象になっていて、穴をあけて布を通す加工他は禁止され、処罰対象になってしまいます。そのような場合には、正式な硬貨以外のものか海外の硬貨が使われています。 昔から日本では冥土での船賃を持たせて送るという思想から、火葬の際に棺に硬貨入れておいて焼骨していましたが、今では多くの火葬場で金属の服装を禁じているために、入れる場合には六文銭を模したものが納められることが多くなっています。
正式の硬貨ではないメダル類、例えばゲームセンターのメダルは、洗浄機を使って洗浄されています。コイン洗浄機は洗浄液の入った桶のようなものの中にメダルを多数入れて、回転させて洗浄します。今のメダルはステンレスが増えていて、刻印の美しさは落ちても、洗浄を繰り返しても大丈夫なのがステンレスの特性です。 この洗浄機を使って硬貨を洗浄してしまうと、こすれあって表面が傷みますので違法となりますから、銀行では使用されていません。しかも硬貨はステンレス製のメダルより柔らかいので洗浄機による痛みが大きくなってしまいます。 なお、日本の硬貨はステンレス製ではなく銅合金が多く使われていますが、銅イオンによる殺菌効果で病気の伝染を防ぐことが期待されて使われています。なお、傷みが激しく刻印さえも摩耗してしまった硬貨は、銀行をとおして日本銀行が回収してしまいます。
流通する効果の中に特に綺麗な硬貨が混じっているのが見受けられます。この綺麗な硬貨は「プルーフ貨幣」という硬貨です。「プルーフ貨幣」とは造幣局が昭和62年から収集のための貨幣として、特別な加工をした貨幣を製造していてその貨幣のことです。 「プルーフ貨幣」とは、貨幣をより美しく見せるために、表面の刻印の圧印を2回行い鮮明にして、さらに表面を鏡のように磨いています。普通の流通している貨幣とデザイン他も同じなので使用することもできます。この「プルーフ貨幣」は、造幣局から1円から500円までの「プルーフ貨幣」をセットにした貨幣セット他、色々な貨幣セットが販売されています。
日本の硬貨は6種類あって、それぞれの硬貨の金属成分は1円硬貨がアルミニウム100%で、5円硬貨が銅60~70%・亜鉛40~30%です。10円硬貨は銅95%・亜鉛4~3%・錫1~2%で、50円硬貨は銅75%・ニッケル25%です。100円硬貨は銅75%・ニッケル25%で、500円硬貨は銅72%・ニッケル20%・亜鉛8%です。 なお、このうち5円硬貨と50円硬貨が穴の開いた硬貨になっています。 5円硬貨に穴が開いたのは、最初発行年の昭和24年が戦後のインフレで硬貨に使用する金属を節約したかったためで、50円硬貨は最初に発行されたときは穴なしでしたが、100円硬貨と紛らわしいとの理由で穴あきになりました。 100円硬貨が白銅硬貨になったときに、50円硬貨も白銅硬貨に変わり、100円硬貨との違いを分かりやすくするため、大きさも小さくなりました。
1円硬貨はアルミニウム100%の硬貨ですから、アルミニウムの汚れは表面の錆が原因です。この錆は水がかかっただけでもできますし、酸によってもできます。錆ですのでこれでできてしまった汚れを落とすのは、研磨するしかありません。工業用研磨剤や家庭ではピカールを使って1円硬貨は磨くことができます。 ちなみに、1円硬貨は作成すると1円以上かかってしまうコストパフォーマンスの悪い硬貨です。
5円硬貨は銅60~70%・亜鉛40~30%の合金でできている硬貨ですので、表面をきれいにするために洗浄するには、酸性の液体に漬けこんで化学反応により、表面を覆ってしまった酸化銅を溶かしてしまうことで元の綺麗な表面にします。前処理として酸の効果を落とさないよう、歯磨き粉他で磨いて脂分や汚れを落としておくとよいです。 酸性の液体で使えるものには、サンポール・クエン酸液・お酢・タバスコ・ソース・レモン汁・コーラ・ケチャップ他がありますが、長い時間漬けこんで溶かし過ぎないように注意が必要です。サンポールについては強力ですので特に注意が必要で、ゴム手袋をして使うことです。なお、酸を使わなくてもコンパウンド他の研磨剤でも表面が綺麗に洗浄できます。
10円硬貨は銅95%・亜鉛4~3%・錫1~2%の合金でできています。銅の成分が5円硬貨より多いので、5円硬貨と同じく酸性の液体できれいにできますし、より銅成分が多いので綺麗になります。もちろん研磨によっても表面をきれいにすることができます。
50円硬貨は銅75%・ニッケル25%、100円硬貨は銅75%・ニッケル25%の合金でできています。銅が含まれていますが、酸の浸け置きでだけでは汚れが落ちません。ニッケルが含まれている硬貨は研磨することにより表面を洗浄することがおすすめです。研磨するには家庭にあるカーワックス・コンパウンド・歯磨き粉他を使い、布やスポンジに付けて磨いていきます。
記載されている内容は2018年01月05日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。
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