IT人材のためのキャリアライフスタイルマガジン

重曹/ハイターなどを使った硬貨の洗浄方法・硬貨の洗浄は違法か

更新日:2024年02月19日

社会人常識

日本では硬貨を洗浄して綺麗にすることは、表面をわずかでも溶かしてしまうので、貨幣損傷等取締法による損傷禁止に当たり、取り締まりはされないものの違法性が高いです。その点を踏まえながら、硬貨を洗浄する方法を色々紹介させていただきました。

硬貨を洗浄するのは違法か

硬貨を洗浄することにより、表面を削ることや溶かすことは、硬貨を損傷するととらえられていて、正しくは貨幣損傷等取締法による損傷禁止に当たり違法となります。お酢やソースに付けることが損傷に当たるかですが、その後に貨幣として可能であれば損傷とは言えないことになります。 なお、貨幣である硬貨や紙幣は個人が持っていても、所有物ではなくて国から貸与されている物なので、貸与されているものを毀損や変形他の加工をすることは、貸与している真の所有者である国から処罰されることになってしまいます。

硬貨を洗浄し磨くのは

とはいえあまりに汚い硬貨を持っていたくない、または綺麗な硬貨が好きという方は硬貨を洗浄することが見受けられます。好き嫌いでなく、興味からピカピカに綺麗に洗浄する場合もあります。硬貨の材質は色々ありますので、よく言われている方法を紹介します。ただし、やりすぎて表面の文字が明瞭でなくならないように気を付けましょう。

銅の硬貨の洗浄は

銅の硬貨については、表面を覆う酸化銅を酸性の液体で、化学反応させて取り除く方法があります。例えば酸性のものでは、レモン汁、ソース、ケチャップ、しょうゆ、酢があって、これに漬けて置くことで表面が綺麗になりますが、長く漬けておくと表面が溶けすぎる場合があります。 なお、酸性の液体に漬け置く際に、オキシドールを混ぜると液の動きが良くなるので効果的と言われています。

銀の硬貨の洗浄は

日本の硬貨にはありませんが銀硬貨については、銀製品と同じお手入れ方法が使えます。銀製品磨き剤を使用する方法や、重曹・食塩で磨く方法が使えます。その他には濃い食塩水で短時間煮てから水洗いする方法や、重曹を付着させて熱湯をかけて冷ます方法もあります。

ニッケルの硬貨の洗浄は

ニッケル硬貨については、日本では50円硬貨、100円硬貨そして500円硬貨にニッケルが銅と合わせて使われています。ニッケル硬貨の洗浄の基本は、コインクリーナーという専用のものを用います。

アルミニウムの硬貨の洗浄は

アルミニウムの硬貨は日本では1円硬貨がアルミニウム100%になっています。アルミニウムは水に付けたりすると表面が錆びます。この錆は酸などでこすると余計錆びてしまい落ちません。表面を綺麗にするには研磨剤を使うしかありません。家庭にあるピカールや車のコンパウンドを使い磨いて綺麗にできます。

硬貨洗浄で逮捕されるか

硬貨の洗浄法によりますが、表面が溶けたり削れたりすれば、貨幣損傷等取締法による損傷禁止に当たり違法となります。 しかし、もしも裁判となっても、罪となることは考えられません。硬貨の変造を法律で禁止していますが、主旨は貨幣を損傷または鋳潰すことを禁じていることですので、傷をつけること、変形させること、削ること、鋳つぶして金属に利用することは法に触れることになります。 洗剤で綺麗にするということは、細かく言えば故意に硬貨の表面をほんのわずかですが溶かしていくことになり、貨幣損傷等取締法に引っかかることになります。しかし、法の趣旨からすれば違法には違いないですが、内容から判断して、起訴され罰せられることはないですし、警察も動くことはないです。

法律は

硬貨に変更を加えることは、貨幣損傷等取締法(かへいそんしょうとうとりしまりほう)という法律で禁止されています。この貨幣損傷等取締法は、法令番号「昭和22年12月4日法律第148号」の刑法の現行法です。名称のとおり、貨幣を損傷または鋳潰すことを禁じた法律です。 この法律の前身は補助貨幣損傷等取締法でしたが、昭和63年4月1日に通貨の単位および、貨幣の発行等に関する法律附則14条によって貨幣損傷等取締法と改題されました。

貨幣損傷等取締法

次のページ:銀行にある硬貨は洗浄されているのか
初回公開日:2018年01月05日

記載されている内容は2018年01月05日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。

アクセスランキング