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シャラの木は夏椿・花の見ごろと産地・シャラの木の花言葉

社会人常識

シャラの木は夏椿とも呼ばれ、椿に似た白い花が咲く美しい木で、庭のシンボルツリーとしても親しまれています。そんなシャラの木の花は、実は平家物語に出てくる沙羅双樹の花でもあります。ここではシャラの木の名前の由来から特徴、気になる花言葉まで、分かりやすく解説します。

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シャラの木の漢字

沙羅の木

シャラの木は、インドで「聖なる木」とされている沙羅双樹にちなんで名づけられた木です。インドでは沙羅双樹をśala(シャーラ)といい、それに漢字を当てはめ「沙羅の木」または「娑羅の木」となりました。沙羅・娑羅はどちらも間違いではありませんが、2017年現在では沙羅の方が一般的とされています。 読み方も「シャラの木」・「サラの木」どちらでも良いとされていますが、この記事ではインドの発音に倣って「シャラ」と表記していきます。

シャラの木の別名は

夏椿

シャラの木と別物だと誤って覚えている方も多いのですが、夏椿とシャラの木は同じもので、庭木として珍重されている落葉高木です。椿のように華やかな白い花を咲かせることから「夏椿」とも呼ばれるシャラの木は、実は科もツバキ科になり、属はナツツバキ属になります。そのことから、夏椿が正式名称で、二つ名がシャラの木であると考えられています。

シャラの木の名前の由来

沙羅樹(シャラノキ)

シャラの木の名前の由来で一番有力な説は、夏椿をインド原産の沙羅樹(インドではシャーラと呼ぶ木)と間違えて名づけてしまったという説です。夏椿と沙羅樹は別の種ですが、沙羅樹は日本では育たない木なので、本物を見たことのないお坊さんが勘違いしたとされています。 沙羅樹は沙羅双樹とも呼び、お釈迦様が涅槃(ねはん)に入った時に、お釈迦の四方を囲むように2本づつ生えていた木で、お釈迦様が亡くなった時には8本あった木が2本づつ合わさって4本になり、真っ白に変じたという言い伝えがあります。 一日花である夏椿は木の周りに花が落ち、白い花の絨毯の中に白い花を咲かせる木が立っているような、美しい姿を見せてくれます。また、シャラの木は幹が二股に別れる木も見られます。仏教に熱心な昔のお坊さんがそれを見て、これこそ「2本合わさって真っ白に変じた沙羅双樹」なのだと勘違いしてしまっても無理はありません。

産地

シャラの木(夏椿)の原産地は、日本から朝鮮半島の南部です。温暖化や気候の変化に伴い変動しますが、日本では福島・新潟県より西から四国、九州、沖縄までとされています。自生している野生種も存在しますが、庭木としてもよく栽培されています。

シャラの花の見ごろ

6月中旬から7月上旬

シャラの木の別名が夏椿というように、初夏が花の見ごろです。その年の気候にもよりますが、通常6月下旬頃が満開で、木の下に落ちた散り花も見どころとなります。散り花は、緑の苔の絨毯の上に落ちたものが特に美しく、京都市右京区にある妙心寺東林院が有名です。

シャラとヒメシャラの違い

ヒメシャラはシャラの木と異なり日本特産種ですが、シャラの木と同じく、ツバキ科ナツツバキ属の落葉高木です。神奈川県から和歌山県までの太平洋側や四国、九州といった、温暖な地域に自生し、シャラの木と同じ白い花を咲かせます。そんな、見た目も名前もそっくりなシャラとヒメシャラの違いを詳しく見ていきましょう。

花と葉

シャラとヒメシャラの一番分かりやすい違いは花と葉の大きさです。シャラはヒメシャラの約2倍の大きさがあり、花で言うとシャラの花が5cm~7cmなのに対し、ヒメシャラは2cmほどの大きさです。また、花の時期はほとんど同じですが、シャラの木が6月中旬~7月上旬であるのに対し、若干遅い6月~8月になっています。 葉はいずれも楕円形のような形で、低い切れ込みのギザギザがあります。本物の椿と比べると随分厚みが薄く、柔らかい葉です。秋になると紅葉し、花が終わってなお目を喜ばせてくれます。両者の葉は形や色はそっくりですが、やはり大きさが異なり、ヒメシャラの方が小ぶりです。

シャラの木もヒメシャラの幹も、表面はどちらもツルツルしていますが、その見た目は随分と異なります。まずシャラの木の幹はとても特徴的で、カラフルなまだら模様になっていきます。これは、幹の表面が薄く剥離していくためにできる模様で、サルスベリやリョウブと似た模様ができるそうです。 一方ヒメシャラも樹皮が鱗片となって剥がれ落ちますが、色は均一で光沢のある赤褐色になり、とても美しく森の中で生えていると、ひときわ目を引きます。 とても似ているシャラの木とヒメシャラの木ですが、これらを知っていれば見分けができるでしょう。ちなみに、よく見る庭に生えたシャラの木は、剪定されてしまうので低木だと思われがちですが、どちらの木も剪定せずに生育すると、樹高が10m以上にまで育つ木です。

シャラの木の花言葉

愛らしさ

空気の澄んだ初夏の朝にシャラの木に咲く白い花は、鮮やかな緑の葉に囲まれてとても清らかに見えることがこの「愛らしさ」という花言葉の由来になったと言われています。 ちなみに、本物の白い椿の花言葉は「完全なる美しさ」「申し分のない魅力」「至上の愛らしさ」です。どちらもよく似た花ですが花言葉から察するイメージの違いは、寒い中りりしく咲き誇る椿は白いドレスを着こなした貴婦人で、初夏に咲くシャラの花は白いサンドレスをまとった可憐な少女と言ったところです。

はかない美しさ

シャラの花は一日花で、朝に花開いても夕方には落ちてしまいます。たった一日のはかない寿命から、この「はかない美しさ」という花言葉が付けられたと言われています。 また、平家物語に出てくる「沙羅双樹の花の色、盛者必衰の理をあらはす」という一節にある「沙羅双樹の花」は、このシャラの花を指しているそうです。諸説ありますが、美しく咲いても一日で散ってしまうシャラの花は、「どんなに勢いが盛んな者も必ず衰える」という道理を表していると捉えることができ、昔からはかない花というイメージがあったことを指しています。

哀愁

シャラの花は散るといっても花弁が一枚ずつ落ちるのではなく、花が丸ごとぼとりと落ちます。落ちる時には本当にぼとりという音がして、その落ちる様はまるで人の首が落ちるようで不吉ともされてきました。 花言葉の「哀愁」は、美しく可憐に咲いた花がたった一日で、美しくある内に潔く落ちていく様子から付けられたと言われています。

シャラの木と沙羅双樹は違うもの

沙羅双樹はフタバガキ科で、ツバキ科のシャラの木とは全く別の物です。また、シャラの木は紅葉しますが沙羅双樹は常緑高木で、花の形や見た目も大きく異なります。 沙羅双樹の花は黄白色の星の形をした小さな花が、房のように寄り集まった形をしていて、とても良い香りを放ちます。その香りはバラやオレンジ、ぶどうなどにも含まれる香り成分を含有してジャスミンにも似た芳香です。 前述したように、インドではお釈迦様が入滅(死去)された時にあった2本の木をシャーラと呼んだので、1本でも双樹と呼ぶ名には違和感を覚える方も多いでしょう。 そのため沙羅樹と表記されることが多く、読み方はシャラジュ・シャラノキとされており、これが夏椿であるシャラの木と混同されるゆえんです。ややこしいのですが、沙羅双樹の正式な日本の種名は今の所、決まっていません。

日本で沙羅双樹が見られる場所

インド原産の沙羅双樹は耐寒性が弱く、日本ではまず育ちません。育てるには温室設備が必要となります。数少ない日本に現存する沙羅双樹の中でも、開花する沙羅双樹が見られるのは、滋賀県草津市の「水生植物園みずの森」で、確認されているのはその一本のみです。

シャラの木(夏椿)を育ててみよう

初夏に白い花を咲かせる夏椿は、庭のシンボルツリーとして大変人気のある木です。また、その花は生け花の花材として使われるほど清楚で美しく、咲いた花を家の中に飾っても素敵ですので、チャレンジしてみてください。

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