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「よろしくお願い申し上げます」はおかしい?場面別の使い分けについても紹介

更新日:2024年03月19日

敬語表現

「よろしくお願い申し上げます」という言葉と「よろしくお願いいたします」という言葉はよく目にするフレーズですが、どう違うのかを説明するのは難しいでしょう。本記事ではその違いをお伝えしていきます。違いを知るとともに敬語表現を積極的に使えるようにしましょう。

目上の人に対して使う場合

目上の方に対してお願いをする場合について考えてみましょう。この場合、「よろしくお願いいたします」よりも「よろしくお願い申し上げます」の方が適切です。 「お願いいたします」も謙譲語と丁寧語を掛け合わせている敬語ですので、目上の方に使っても失礼には当たりません。しかし、相手を敬い、その上で丁寧にお願いを伝えたい思いを表現するのであれば「お願い申し上げます」の方が相応しい表現になります。

ビジネスで使う場合

ビジネスシーンにおいて、「お願い申し上げます」と「お願いいたします」は両方とも使用して問題ない敬語です。しかし、動作の対象が送り手としてか、それとも受け手としてなのかによって相応しいかが変わってくるので注意してください。 「お願い申し上げます」は送り手へのニュアンスが強く、自分が何かをする場合に多く使われます。例えば、お詫びをするときなどが該当します。 一方で、「お願いいたします」は受け手へのニュアンスが強いため、何かしらの行動を起こしてほしい時に多く使われます。例えば、教えてほしいことがある場合などが該当します。

社内で使う場合

「お願い申し上げます」という敬語は目上の人に対して謙った表現です。そのため、社内であっても上司に使っても問題はありません。 また、同僚の方に使っても問題はありません。目上の人が年上や上司の方とは限りません。たとえ、同僚であっても謙った言い回しの方がよいと判断したのであれば、「お願い申し上げます」を使って問題ありません。

会話で使う場合

「今後とも何卒よろしくお願い申し上げます」や「ご確認の程よろしくお願い申し上げます」のように、「お願い申し上げます」は会話でも使える敬語です。 お願いしたことがある、あるいは、その気持ちを伝えたいときに使える敬語表現です。

「よろしくお願い申し上げます」を使用する際の注意点

「よろしくお願い申し上げます」はさまざまなシーンで使えることをお伝えしました。その「よろしくお願い申し上げます」にも使用上の注意点があります。 ここまでは「よろしくお願い申し上げます」の言葉としての成り立ちから正しいかどうかをお伝えしてきましたが、次にお伝えするのは、ここだけはしっかり押さえて使ってほしい、という2点ですので、ぜひ覚えていってください。

「いたします」と混在していても問題なし

「どうぞよろしくお願い申し上げます」などのように使われる「お願い申し上げます」ですが、前述した「お願いいたします」と文章内で混在してもよいのかと心配になる方がいらっしゃいます。 結論から言うと、「お願い申し上げます」と「お願いいたします」が混在しても問題はありません。むしろ、文末が同じ語にならないようにするために使い分けていく方がよいでしょう。

連続して使用しないように気を付ける

メールなど用件を連続して述べなければならない場合に注意してほしいことがあります。それは「お願い申し上げます」という文末を連続して繰り返さないでほしいということです。 「お願い申し上げます」に限らず、文末が同じで連続すると読みにくく、くどい印象を読み手に与えてしまうためです。「今後ともよろしくお願い申し上げます」や「ご査収の程よろしくお願い申し上げます」など「お願い申し上げます」は文末に持ってくることが多いので、特に連続して用いられていないかを注意する必要があります。

「何卒よろしくお願いいたします」の「何卒」を使う場面

「よろしくお願い申し上げます」は「何卒よろしくお願い申し上げます」と語を加えて使う場合があります。この「何卒」は何のために使うのかをお伝えします。 ビジネスメールなどでよく目にする「何卒」ですが、実はあまり意味を知らずに使っていた方は是非この機会に覚えて言ってください。

「何卒」の意味

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初回公開日:2017年12月08日

記載されている内容は2017年12月08日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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