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売買契約書の作成方法や書き方|車/不動産・注意点や対処法

事務

今回は売買契約書の作成の仕方や売買契約書の書き方についてご説明します。車や不動産などジャンル別にくわしく説明していきます。また、売買契約書の印鑑の押し方・保管期間などの注意点や対処法についての説明や印紙代についてもご紹介します。

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売買契約書の作成方法

売買契約書の作成方法

今回は売買契約書の作成や書き方についての知識になります。売買契約書といっても車や不動産など売買する物によって色々な種類があります。 まずは各種売買契約書の作成方法からみていきましょう。

自動車

自動車の売買契約書に限らず売買契約書で基本的に必要なものは、売主・買主の表示です。誰が売って誰が買うのかという表示がなされていないものは売買契約書として成立しませんので作成の際は必ず記載しましょう。 では自動車における売買契約書を作成する場合において入れておくべき事項を説明します。まず「車名」「形式」「登録番号」「登録年月日」といった売買の目的である自動車についての情報は必ず記載できる書類を作りましょう。 次に代金(自動車を売買する金額)とその内訳(車両価格・自動車税の日割り・自賠責保険など)、代金の支払方法や期日の記載が必要となります。そして最後に自動車の引渡しについての事項や、費用負担・解約や損害金の定め等を記載し売主・買主の双方が署名・捺印できる場所を作り完成となります。 基本的にはこのような内容で充分ですが、必要に応じて追加や削除を行うのが一般的です。

不動産その1

不動産の売買契約書作成の際に記載しておくべき事項を説明させて頂きます。まず売買の対象である「不動産の表示」です。この不動産の表示というのは不動産が存在する場所を表示するものですが、住所とは違います。 不動産の表示は土地・建物に分けて表示します。これらは全国にある法務局という場所で確認することができます。大抵の不動産は複数の土地の上に建物が建っている場合が多く、売買となると現在の持ち主(売る側)がその物件のどの部分を所有しているかをしっかりと把握しておく必要があります。 次に売買代金・手付金の表示を行い、その金額や支払日・違約金などの定めを表示しておく必要があります。その次に土地の実測(登記記録に表示された面積と実際の面積が違うことがあるため)および土地代金の清算の記載が必要となります。 不動産には所有権がありますので、所有権の移転と引渡しに関する事項は記載しておきます。(所有権の移転は登記簿の記載によって、引渡しは鍵などを渡すことによって成立します) そして不動産には抵当権や賃借権を初めとするさまざまな権利がありますので、売買する不動産が完全な状態で移転可能か(抵当権が残っていないかなど)の記載は必ず必要となります。

不動産その2

次に公租公課といういわゆる税金関係の記載が必要となります。固定資産税や都市計画税といった不動産にかかる税金の負担を日割りなどによって記載しておく必要があります。 次に手付け解除についての記載「双方の何らかの事情によって売買契約を解除する必要が出てきた場合に手付金による解約を可能にするもの」を行い、引渡し前の物件の滅失・毀損(引き渡す前に物件が無くなったり壊れたりした場合の取り決め)についての記載を行います。中古物件の場合は付帯設備(照明や庭木など)の記載も必要になりますので記載するようにしましょう。 最後に瑕疵担保責任についての記載をします。瑕疵とは発見しにくい欠陥などのことを言いますが、これらが売買契約後に発見された場合に売主がその責任を負うこととその期間を定めておくためです。こちらは必要最低限の記載事項になりますので、覚えておきましょう。

マンション

マンション

マンションは不動産のひとつですが区分所有という方法によって記載されていますので、少し通常の不動産とは記載が変わります。 基本的な事項は通常の不動産と変わりませんが、マンションは複数の物件がひとつの場所に建っていますので、そのマンションのどこの部分を所有しているか(区分所有権)を表示する必要があります。土地も敷地利用権(建物の敷地を利用する権利のこと)の表示が必要となります。 この区分所有権と敷地利用権は原則として分離して処分できないとされており、そのような分離不能な敷地利用権として登記された権利が敷地権です。このほかマンションには管理費と修繕積立金(マンションを管理するための費用と修繕、改修にかかる費用の積み立て)というものが発生しますので、これらの記載も必要となります。

売買契約書の書き方

売買契約書の書き方

自動車

では次に売買契約書の書き方についての注意事項を説明させて頂きます。一般的に売買契約書は作成より書く側の方が多いと思われますので、いくつか注意点を説明させて頂きます。 自動車の場合は正式なフォーマットが用意されていないために、中古車や個人売買などで車を売買する場合は売買契約書を交わさないということも多々あります。(名義変更に関する書類のみで完了する) そのため必要に応じて売買契約書を作成したり、自動車販売会社に用意していただく必要があります。自動車業界では注文書という自動車専門の様式があるので大抵の売買でこの様式が使用されています。車体番号など必要な情報に間違いが無いか確認して記入しましょう。 個人売買では注文書のような決まった形式のものが用意できないことも多いので、車体番号など車の内容や代金支払いの取り決めなど最低限の記載事項を記入し、売主・買主双方がその売買契約書を持つという形が多く使われています。

不動産

不動産は個人売買より不動産会社が仲介に入って契約を交わす場合がほとんどですので、売買契約書は不動産会社が用意しています。不動産の売買契約書には決まった形があり、記載するのに必要最低限の事項は入っていますが、瑕疵担保責任の有無や期限、中古物件なら付帯設備の引継ぎ要項などはまず確認しておきましょう。 そして完全に所有権を移転するために必要な情報が記載されているか、重要な確認事項になりますし、ローンを組んで買う場合はローンが通らなかった場合に解約できるかといった事項もしっかり確認しましょう。 不動産は高額な買い物のわりには、あまり契約書に目を通さずにサインしてしまう人が多いのも現実です。長い文面であってもしっかりと内容を確認しましょう。また売買契約書のほかに不動産業者から直接物件を買う場合や、不動産会社の仲介が入った契約を締結する場合には、重要事項説明というものの記載も必要となるので覚えておきましょう。

マンション

マンション

マンションの場合も通常の不動産の売買契約書と確認する部分は同じですが、マンション特有の記載事項の部分もありますのでそちらの説明をさせていただきます。 マンション特有の記載事項というのは、先ほど作成の部分で説明した区分所有権と敷地利用権に関する事項、そして中古物件などの場合は前所有者の管理費と修繕積立金の延滞が無いかやあった場合の支払いの取り決めもしっかり確認しましょう。 不動産に関して共通して言えるのは初めて所有するより、中古など権利関係が複雑になっているもののほうが、より確認事項が多くなりますので全ての事項を確認しましょう。

売買契約書での注意点や対処法

売買契約書での注意点や対処法

では売買契約書での注意点や紛失してしまった場合の対処法や、再発行の方法などを説明していきます。

紛失・再発行

紛失・再発行

売買契約書を紛失してしまった場合はどのようにすればいいでしょうか、契約別に見ていきましょう。 自動車の場合は売買契約書に決まりが無いなどあまり業界的にも売買契約書が重要視されていませんので、契約書より金銭の受け渡しの領収書や注文書・名義変更に必要な書類(譲渡証明書など)といった書類の紛失に気をつけましょう。引渡しが終わっていれば契約書を再発行するまではしなくても大丈夫ですが、心配ならコピーなどを売主から預かっておきましょう。 不動産には売買契約書と重要事項説明書というのが用意されているのが一般的ですので、これらを紛失してしまった場合を考えましょう。不動産の契約には売主・買主の他に不動産会社も入る三者間契約が一般的なので、紛失してしまった場合は売主や不動産会社が持っているものをコピーしていただいたりといった対処方法があります。 コピーでは不安なので再発行したいという場合は、印紙を貼り直したり元の契約書と違う所が無いかを契約当事者全員で確認したりと手間がかかるのでそこは覚えておきましょう。

保管期間

では売買契約書の保管期間について説明させて頂きます。不動産の売買契約書は一般的に永久保存が基本と言われています。瑕疵担保責任の期間が長い場合や買主からのクレームに対処するなどさまざまな理由がありますが、不動産はその高額な取引内容から考えても後のトラブルを防ぐために永久保存することとされています。 自動車の場合は売買契約書の作成義務や必要性が無いことから、一般的な瑕疵担保責任期間や企業の書類保管期間である5年を目処に保管しておけば間違いないでしょう。しかし保管義務は無いものなので、紛失による罰則などはありません。 新車を扱うディーラーはある程度保管していますし、中古自動車会社でも車の取引台数が多い場所ほど書類の管理はしっかりしていますが心配ならディーラーや自動車会社から預かる書類はコピーを取ってもらうなどして自らも保管しておきましょう。

印鑑

印鑑

ではここから売買契約書での注意事項を説明していきます。まずは印鑑についての注意事項から説明します。売買契約の際には売主と買主がいますので、基本的に印鑑は契約の当事者となる人が売買契約書に捺印するのが一般的です。不動産の売買契約書は不動産仲介業者が入る場合も多いので、売主・買主のほか仲介業者も印鑑を捺印する場合があります。 自動車は売買契約書以外に、自動車の車庫を借りる際の自動車保管場所証明(車庫証明)や登録に行ってもらう、自動車業者への委任状や譲渡するための譲渡書類といったものに捺印するものが重要になりますので、売買契約書への捺印も大事ですがこれら付随する書類への捺印を注意して行いましょう。 また印鑑には、捨て印や割印といった特殊な役割や意味を持つ印の形がありますので、理解したうえで捺印するようにしましょう。

訂正

書類作成時に誤字や脱字があった場合はどのようにすればよいでしょうか。この場合は書類作成者が加筆や修正等の適切な訂正を行いその箇所に訂正印を押せば問題ありません。しかしまだ書類の記入を誰も行っていない場合に訂正箇所に気付いた場合は、新たに書類を作りなおしてあげるべきでしょう。 不動産であれば作成者である不動産業者は、普段からよく作成している書類で少しくらいの訂正は気にならなくなっていたりしますが、不動産を売ったり買ったりする人にとっては高額であり後で「間違えでした」と済ませられない箇所もありますので、作成する側の人は売主・買主に配慮して書類に不備の無いように用意してあげましょう。 自らが売主であっても後で問題が起こらないように訂正する箇所は、取引終了や引渡し前までに済ませておくようにしましょう。

連帯保証人

連帯保証人

連帯保証人というと金銭消費貸借契約や、不動産の賃貸などでよく見かけるものですが、売買契約書での連帯保証人とはどういった理由で必要なのでしょうか。 売買契約書で連帯保証人の欄があるものは、例えば高額な機械の継続的な取引であったり会社が新規で取引先との売買契約を交わす際に「代金支払いの確実性の担保」として連帯保証人が必要になる場合があります。 基本的に保証人というのは、契約当事者が支払えない事が明らかな場合に、その債務を支払う義務が生じますが、連帯保証人は契約当事者と同じ立場とされており、そのどちらに請求してもかまわないとされています。連帯保証人の欄があり、連帯保証人を用意して欲しいと言われることは、その取引先からの信用が得られていないということになります。 一般的な一回限りの売買契約書で、連帯保証人の欄が設けられることは少ないですが、高額な取引物の場合は必要になる場合もあるので覚えておきましょう。

売買契約書の書き方についての注意点や対処法

売買契約書に記入する際に書き間違いなどの失敗をしてしまった場合は、どのようにすればよいでしょうか。書類の下記間違いの際の訂正は間違った箇所へ直接二重線を引き、その上で二重線に重ねるように間違えた人の印鑑を押せばよいとされています。(訂正印)場合によっては二重線だけで認められる場合もありますが、印鑑を押しておくことをおススメします。 印鑑で注意が必要なのは捨て印と呼ばれる欄外や書類の端に押しておくための印鑑です。この捨て印の役割は、当事者が相手方に対して契約書等の記載内容について一定範囲で訂正権限を付与する旨の意思表示とされているもので、何でもかんでも書き直せるものでは無いです。 この捨て印には諸説あり、売買金額を書き換えられたり期限を変更されたりと訂正側の都合で裁判になったケースも多くありますので、押す場合には訂正できる権限を明確に相手に伝えておくと不要なトラブルは避けられます。

売買契約書で失敗したときの対処法など

売買契約書で失敗したときの対処法など

失敗の多いケース

売買契約書というのは売主が買主に対して何かしらの動産や不動産を売買する際に交わされる契約書のことですが、契約書の中身は売買する品により変化します。 小額な取引なら問題は起こりにくいですが、自動車や不動産等の高額商品の場合は問題が起こりやすく裁判になるケースも多くあります。今から売買契約書で失敗した場合の対処の説明をします。 自動車の場合は付いているはずのオプションが付いていなかったり、車体の色が違ったりなど購入後にトラブルになるケースがありますし、不動産の場合は抵当権が付いていたり賃借権が付いているなど、事前に確認しておかなければいけない事が不動産や自動車の場合は特に多いです。 不動産の場合はローンが通らなかった場合に、白紙撤回できるような契約で無ければ手付金を全て支払うようなことになりかねませんので、気をつけましょう。

失敗した際の対処法

実際に契約で失敗してしまった場合の対処法について考えていきます、実際に失敗してからの対処は難しく金銭的に損をしてしまうケースがほとんどで、トラブルに発展しやすいです。売買契約書での失敗は取り返しのつかないことになりやすいので、失敗しないために確認しておく事項の説明をします。 自動車の場合は車体番号や車検残、車体の色など自分が購入したい希望どおりであるかという部分は確認が必要ですが、自動車の場合は売買契約書自体が作られていないケースがほとんどですので、注文書に間違いが無いかチェックしましょう。 不動産ではローンが通らなかった場合の規約である融資白紙解約に関する事項ですが、通らなかった場合以外に期限日が設けられている場合があり、この期限日の存在に気付かずトラブルになるケースがありますのでしっかり確認しましょう。 次に瑕疵担保責任の期限についての事項です。こちらは取引後に出てくるトラブルですので、しっかりと期限は確認しておきましょう。このほかにも不動産に関するチェック事項は無数にありますので、売主・買主どちらの立場になるとしても事前チェックはしっかりと行いましょう。

売買契約書の印紙税の金額

売買契約書の印紙税の金額

自動車の場合

自動車の売買契約書には印紙税がかかりません。平成元年まで自動車は課税文書とされていましたが、現在自動車の売買契約書には印紙税がかからなくなりました。これは個人や法人に限らず、自動車の売買契約書や注文書には印紙は貼らなくても大丈夫です。 ただ、自動車の加工修理などの売買以外の自動車の契約である請負注文書になっている場合には、請負契約に関する印紙を貼らなければなりませんので、覚えておきましょう。

不動産の場合

不動産の場合

不動産の売買契約書での印紙税の説明をします。自動車と違い不動産の売買契約書には印紙を貼る必要があります。 不動産の売買契約は課税一号文書とされ金額に応じた課税がなされます。取引物件が1万円未満のものは非課税、50万円以下のものは200円、100万円以下のものは500円、500万円以下のものは1000円、1000万円以下のものは5000円、5000万円以下のものは10000円、1億円以下のものは30000円、5億円以下のものは60000円とされています。 また金額の記載がないものは一律で200円とされています。

売買契約を破棄する方法

売買契約を破棄する方法

契約は履行される場合もあれば不履行となってしまう場合もあります。売買契約を破棄する(契約解除)際の方法について説明します。売買契約書の場合は、手付金という商品代金の全額を支払う前に、代金の1割程度の金額を手付金として先に支払っておくことが多いですが、この手付金を使用して契約の解除を行うことが売買契約では可能となっています。 買主の場合は手付金を放棄することで、売主は手付金を2倍付けにして支払うことで契約を解除できるとされています。主にこのような契約解除の理由としては特段の定めが無い場合は自己都合による解約の場合にこの手付け金による解約が適用されます。 契約内容にローンが通らない場合や、契約後に隠れた欠陥(瑕疵)が見つかった場合は解約を白紙撤回できるなどの条文が入っていれば、条文どおりに契約は破棄され手付金も還ってきます。 自動車に関しても自己都合での解約・キャンセルは民法上認められていませんので、事前にキャンセル時の違約金の定めなどが定められているか、違約金額は妥当かなどを注文書などで確認するか、直接聞いておきましょう。

売買契約書はしっかりと内容を把握しましょう

売買契約書はしっかりと内容を把握しましょう

今回は売買契約書に関する知識についてでしたが、いかなる契約書であってもしっかりと内容を確認することが大事です。急にキャンセルしたくなったり気が変わったり、別に良い物が見つかるなんてことは日常茶飯事ですし、生活において売買を交わすシーンは多々あります。 特に自動車や不動産など高額な取引金額になってしまうものほど契約書はしっかりと目を通しておく必要がありますし、継続的な取引などであれば更新時に以前と変わっている箇所が無いかを確認することがとても重要となってきます。 欲しい物が手に入るという時は気が緩んでしまいがちですが、そんなときだからこそ気を緩めずに後で後悔の無いような契約を交わして欲しいです。今後売買契約を結ばれる際に少しでもお役に立てれば幸いです。

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