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「てふてふ」の意味と使い方・古文での使い方と意味・読み方

更新日:2024年02月26日

言葉の違い

古文によく登場する「てふてふ」という言葉の意味と使い方、短歌や文豪たちの作中にみられる「てふてふ」の意味をご紹介します。また、古文を読むのに欠かせない仮名遣いの基本もお伝えします。ぜひ読書の時間を増やして、あなたの教養を磨きましょう!

母音のつながりで発音が変わる

母音とはa・i・u・e・oの5つの音のことです。言葉を発音する際の口の形に注目すると分かりやすいでしょう。古文を読む上で知っておきたい仮名遣いです。 先ほど挙げた「au」と母音が続く時は「o(おぅ)」と発音が変わるだけでなく、「iu」と母音が続く時は「yu(ゆぅ)」、「eu」と母音が続くときは「yo(よぅ)」となります。だから、「てふてふ」の母音は「えうえう(eueu)」なので、「tyotyo」となり「ちょうちょう」となります。

その他の特徴

また、歴史的仮名遣いにはいくつかの特徴があります。以下を参照ください。 1. 言葉の頭にない限り「は・ひ・ふ・へ・ほ」は「わ・い・う・え・お」と読む。 ※例えば「かは(川)」は「かわ」と発音するように、「てふてふ」の「ふ」が「う」と発音するのと同じです。 2.ワ行の表記である「ゐ」は「い」、「ゑ」は「え」、「を」は「お」と発音する。 3.「む」とかいて「ん」と発音する。例えば「らむ」は「らん」と発音します。 4.「ぢ」は「じ」、「づ」は「ず」のようにダ行の表記はザ行とする。 5.「くわ」と書いて「か」、「ぐわ」と書いて「が」など、二文字で表記して一音とする。

「てふてふ」の意味と使い方

「てふてふ」の発音について詳しく掘り下げた後は、その語源や意味を知りましょう。また、古文の作品に記された「てふてふ」の使い方を知りましょう。文豪たちが「てふてふ」をどのように用いたのかを知ると、より作品への理解が深まります。気になる作家があれば、ぜひ読んでみてください。

漢字における語源

「ちょう」を漢字で書くと「蝶」ですが、虫に葉という組み合わせです。「虫」という漢字は元々、まむし(毒蛇)を表す象形文字(物の形に合わせて作られた原始的な古い文字)から来ています。また、「葉」という漢字は木の葉っぱを意味する象形文字から来ています。 つまり、蝶々=薄くて平たい虫という意味でこの漢字が成り立ちました。今でこそ可憐なイメージの「蝶」ですが、漢字の由来は「まむし」と「木の葉っぱ」から来ているということは案外知られていないでしょう。

「てふてふ」の意味①ちょうちょ・蝶々

「てふてふ」の意味は2つあります。1つはご存知でしょうが、昆虫の蝶を意味します。蝶は南極や砂漠、高山地帯を除いた森林や草原など、全世界の土地に生きています。蝶は環境に適応して生きる種もいて、全体の種類も多いのが特徴です。 ちなみに日本では約250種類の蝶が知られていて、アゲハチョウやモンシロチョウがとても有名です。平安時代から近代までの人々も蝶に思いを馳せて歌を詠み、作品を生んだのでしょう。

西山宗因にみる使い方

「てふてふ」という言葉を「蝶々」の意味で使った例をご紹介します。「世の中よ てふてふとまれ かくもあれ」という歌を詠んだ西山宗因(にしやまそういん)という人は、江戸時代の俳人であり連歌を詠む人でした。 この歌の解釈は、「世の中なんて、深刻に考えてもきりがない。蝶々が花から花へ飛び移ったりするように、私たちだって自由に勝手に生きよう。」と呼びかけている歌です。この歌によって、世事は移ろいやすいものという感覚は現代でも江戸時代でも共通していることがよく分かります。

「てふてふ」の意味②しきりにおしゃべりする様

「てふてふ」を漢字にすると「蝶々」以外にも「喋々」があります。口へんがついた漢字に表されるように、「てふてふ」のもうひとつの意味はしきりにしゃべることです。加えて男女の中でよくおしゃべりすることという意味も挙げられます。 また、「喋」を使った言葉で、喋喋喃喃(ちょうちょうなんなん)という四字熟語があります。これは男女が仲良さそうに語り合う様子や、こそこそと小さい声で親しげに語り合う状態を表しています。 ちなみに中国語にも同じような意味の言葉が存在しており、絶え間なくずっとしゃべり続けるという意味も共通しています。現代語では「ぺちゃくちゃ」というオノマトペ(擬音語・擬声語・擬態語)として解釈すると分かりやすいでしょう。

文豪3人にみる使い方

こころ

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初回公開日:2017年11月26日

記載されている内容は2017年11月26日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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