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「いずれか」の意味と使い方は?「どれか」との違いや例文も紹介

更新日:2024年04月13日

敬語表現

「いずれか」という言葉の使い方に、疑問や迷いはありませんか。この記事では、「いずれか」という言葉の意味、使い方、例文、英語表現も説明しています。あなたも、「いずれか」という言葉を理解して、ビジネス文書に使ってみませんか。

試験などで使われる、選択回答方式の質問形態です。 この「いずれか」の使い方としては、選択肢があることが条件で、選択肢は2つ以上必要となります。

  • 「質問に回答してください。正解はこのうちのいずれかです」

本当にいずれかが正しいのか

質問で使う場合の「いずれか」は、疑問だけではなく反語のケースもあります。 話者が自分の主張を強めるために、あえて疑問文を使うこと反語表現と呼びます。上の例文でいえば、文章は疑問文ですが、答えは「いや、いずれも正しくない」「いや、いずれも正しい」という答えを、話者が自ら用意する表現です。

  • 「A君とB君の、本当にいずれかが正しいのか」

「いずれか」と類語の違い

「いずれか」という言葉には、いくつかの類語があります。「どれか」「いずれ」「どっち・どちらか」などです。 ここからは、それらの類語と「いずれか」の意味や使い方の違いを解説しましょう。

「いずれか」と「どれか」の違い

「いずれか」と「どれか」も表現としては似通っていますので、注意して使い方を区別しましょう。「いずれか」は選択肢となる対象がはっきりと明確になっていますが、「どれか」ははっきりと明確になっていない選択肢を表現する時に使います。 例えば、私達が口頭表現で「自分の靴が、どれか分かりません」と話す時には、どの靴が自分の物なのか対象がはっきりとしていません。普通、「自分の靴が、いずれか分かりません」という使い方はしないでしょう。 「3つのうち、いずれかの靴が、私の物のはずです。」という表現は正しい使い方ですが、ここでは「私の靴」として指定されうる対象の範囲が明示されています。

「いずれか」と「いずれ」の違い

日本語には、似ている言葉であるにも関わらず、全く意味が異なる場合があるので、この点にも注意が必要です。特に、「いずれか」と「いずれ」は、同じ使い方をする場合と、そうでない場合があるので、文脈に応じて正しく使い分けができるようにしましょう。 代名詞としての「いずれ」は、「いずれか」の使い方と類似しています。どちらか、どっちの、といった意味を表現します。ただし、いずれかは、「どちらが〜なのか?」という疑問を表現する文脈で用いられるのに対し、いずれは、「どちらが〜だ」と通常の肯定文を表現する文脈で用いられるため、この点の区別が必要です。  これに対し、副詞としての「いずれ」は、「いずれか」とは全く異なる使い方をするため、例文でニュアンスをつかんでおきましょう。

  • いずれ、また東京でお会いできれば幸いです。
  • いずれ、この市場では成長に限界が来るでしょう。

「いずれか」と「どっち・どちらか」の違い

「どっちか」は「どちらか」を雑にした表現で、ふたつの言葉には意味の違いはありません。 「どちらか」と「いずれか」の違いは、「どちらか」が多数ではなく2つの選択肢しかない場合に使われることが多いという点です。 また、「どちらか」はくだけた表現になりますので、ビジネスシーンでは「いずれか」を使用しましょう。

「いずれか」の使用上の注意点

これまで解説してきたように、「いずれか」には、複数の対象におけるどれか一つ、AかBかの2つの選択肢におけるどちらか一つ、という意味が含まれています。   接客などの口頭での会話表現では、「どれか一つ」「どちらか一つ」という簡易な表現を使っても差し支えありません。「どちらか一つ選んで頂けますか?」などは、少しくだけた印象を受けますが、お店の接客を受ける時など、日常生活で馴染みがある表現でしょう。 逆に、会話表現において、「いずれか一つを選んで頂けますか?」といった使い方をしても、どちらでも間違いではありません。   しかし、ビジネス文章で「いずれか」を「どれか一つ」「どちらか一つ」と書き換えて表現することは間違いではありませんが、稚拙な印象を与えますので、ビジネスマンとしての品格を高めるために文章では「いずれか」に統一するようにしましょう。

人にも使えるが「だれか」「どなたか」が無難

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初回公開日:2017年11月13日

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