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契約書の作り方や注意点・契約書の見本例・契約書と覚書の違い

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どんなビジネスにおいても契約書は重要です。作り方や注意点が分からないまま進めてしまって、契約をしてしまって後からトラブルに陥るということも少なくありません。そのようなトラブルに陥らないための契約書の作り方や注意点をご紹介します。

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契約書作成の注意点とポイント

契約書作成の注意点とポイント

どんなビジネスにおいても重要になる契約書。いざ作ろうとすると作り方がよくわからないということも多いですが、作り方や注意点が分からないまま、契約をしてしまって後からトラブルに陥るということも少なくありません。 今回は、そのようなトラブルに陥らないための契約書の作り方の基本的なポイントや注意点をご紹介します。

契約書の作り方・手順

契約書の作り方は大きく3ステップあります。 1ステップ目は契約条件を固めることです。口頭で決めていくと忘れてしまったりするのでタームシートと呼ばれる契約の各条件(報酬は何円にするかなど)をざっくばらんに書きとめた資料を用意することもあります。 2ステップ目は契約書の書面の作成で、契約書の作成手順においてはここに最も時間がかかることが多いです。 そして最後3ステップ目では、印刷した書面を最終確認して製本・捺印します。 2ステップ目の書面の内容の作り方にはテクニカルな知識が必要なので、専門家や専門部署にやってもらうことも多いでしょうが、3ステップ目の製本や捺印については自分で行うことも多いはずです。ここからは契約書の作り方のなかでも3ステップ目の製本・捺印において迷いやすいポイントを紹介します。

表紙の作り方

表紙には「書類名」「契約を結ぶ当事者の名前」「契約締結日」を記載しましょう。表紙の作り方や書いておく項目は法律で決まっているわけではありませんが、管理する上ではこの3つの事項を書いておくと良いです。

契約書の綴じ方

契約書が複数枚にわたる場合にはステイプラーで契約書を綴じます。綴じるときには左の端の2か所をとめるのが一般的です。

契約書の帯

綴じた後には製本テープで綴じた針が見えないようにします。製本テープは専用のものがあるのでそれを利用しましょう。 この製本テープには針を見えないようにして綺麗にするだけではなく、針を外して契約書の一部がすり替えられないようにする役割もあります。契約書の作り方には決まりはないので、帯をつけることは必須ではありませんが、このようなメリットがあるのでつけるようにするのがベターです。

収入印紙

収入印紙とは簡単に言えば契約書を結ぶことにかかる税金を徴収するための切手です。契約によってやり取りされるお金の額によって何円の印紙を貼るのかが決まります。貼る必要がある金額は国税庁のページに載っているので、そちらを参考にするのが良いでしょう。

印紙を貼るときの注意点

印紙を貼るときには、印紙が必要な契約書かを確認しましょう。 例えば、契約書の内容には「請負(モノをつくってもらう契約の種類)」と「委任(モノをつくってもらうことが目的ではなく事務をやってもらう契約)」の2種類があります。このうち後者は印紙が不要とされています。 不要な契約書にまで印紙を貼ってしまうことのないように、印紙の金額を確認する前に、印紙を貼る必要があるかを気にするようにしておくことが大切です。

割り印

割り印は、法律では決まりはありませんが、契約書の表裏の表紙の製本テープの箇所、印紙の箇所にそれぞれ捺印するのが通常です。もし、すでに相手方が捺印している場合には、相手方の捺印箇所にあわせるのが良いでしょう。 割り印の意味は捺印する箇所ごとに異なっています。製本テープの箇所に捺印するのは、製本テープを剥がして、契約書を差し替えられたりすることを避けるためです。一方で印紙の割り印は消印の意味があります。

割り印に使う印

割り印は通常契約書の名義欄に使用する印と同じものを捺すのが一般的ですが、他の印を使っても法律上は問題ありません。 割り印を捺し忘れてしまった場合などに、同じ印を押すのが難しい場合には相手方に事情を話したうえで別の印を用いるのもひとつの手です。

契約書の写し

通常は契約書を当事者の数だけ作成してそれぞれ原本を持つのが通常ですが、例えば印紙が高くなってしまう契約書の場合には、1枚を原本を作成して、写しをもう一方の相手に渡して印紙代を節約するということもビジネス上よくとられる手法です。 ただ、トラブルになった際に契約書の原本が手元にないことが不利に働く可能性があるので、1枚しか契約書の原本を作成しない場合でも、自社に原本を保管できるようにしておきましょう。

契約書の見本例

契約書の見本例

最初に述べたとおり、契約書の作り方には専門的な知識が不可欠です。イチから自分で作成しようとすると途方もない時間と手間がかかります。 もしも、契約書の草案を自分で作らなければならなくなったときには、契約書のひな形を利用しましょう。ひな形を利用することで、契約書の作り方があまり分かっていない人でも、ひな形をアレンジすることで、より時間と手間をかけずに契約書を作成することができます。 ここからは、契約書のひな形をダウンロードするためのサイトをご紹介します。

wordの契約書ひな形

Googleなどの検索サイトで検索すると、契約書のひな形がたくさん出てきます。基本的には、省庁や業界団体が出しているひな形を利用するのが安全です。 また、ひな形を使って作成する場合であっても、ケースバイケースで契約書の内容をアレンジする必要があります。ひな形を使って契約書を作成する場合であっても、専門家や専門部署のレビューを受けるようにすることが不可欠です。

excelの契約書ひな形

契約書をExcelで作成するケースは少ないですが、普段WordではなくExcelで作業することが多い人はExcelで作成したいと思うでしょう。 一般に省庁や業界団体が公開しているひな形はほとんどがWordですが、下記のサイトで検索をすればExcelの契約書ひな形をダウンロードすることができます。置換機能や変更履歴機能などがついている分、Wordで作成するほうが便利ではあるものの、Excelで作成したいという場合には、ここからひな形をダウンロードして利用しましょう。

賃貸借契約書のひな形

賃貸借契約書については国土交通省がひな形をアップロードしています。企業同士での賃貸借契約の場合には少し内容をアレンジする必要がありますが、基本的には内容はこれをベースとして作成するのが良いでしょう。 また、賃貸借契約については業法の知識が不可欠であるため、作成する際には他の契約以上に専門家や専門部署のレビューを受けるようにすることが不可欠です。

個人事業主の契約書の作り方と注意点

個人事業主の契約書の作り方と注意点

もしあなたが個人事業主の場合には、ビジネスをするにあたって契約書を何度も目にすることでしょう。 契約書の作成を信頼できる弁護士に丸々まかせるというのも手ですが、ビジネスオーナーとしてある程度、契約書の作り方について重要なポイントは自分で確認できるようにしておくのが重要です。 ここからは、契約書の内容を作成したり、レビューしたりする際に最低限チェックしておくべき項目をご紹介します。

実施できない業務が入っていないか

契約書の作り方の基本中の基本ですが、実際にはできない業務や、約束できない事項が契約書内に盛り込まれていないかを確認しましょう。 契約書に書いてあることを実現できなかった場合には、契約不履行として報酬をもらないばかりか、損害賠償を請求される可能性もあるので気を付けましょう。

著作権がどちらにあるか

文章やイラストには著作権が発生します。何もしない場合には文章やイラストを作った人に帰属しますが、契約書のなかでこの著作権の帰属先を変更することができます。 せっかく文章やイラストをつくったのに、その権利を全部契約の相手にもっていかれるということもあるので、著作権についてどちらに帰属させる内容になっているかは必ず確認するようにしましょう。

いつでも一方的に契約を解約できることになっていないか

契約書中に「AおよびBは契約解約希望日の●か月前までに相手に通知することによって本契約を解約することができる」といった文章が入っている場合には、契約を途中でできるようになってしまいます。 せっかく受注した案件なのに、途中で合意なく一方的に解約されてしまうことになるので、それを避けたい場合には、このような定めがされていないかよく確認するようにしましょう。

書籍で契約書の作り方をおさえよう

契約書の作り方に関してはいくつも本は出版されています。これまでに挙げたポイントはビジネスをするにあたっての最低限の点ですが、他にも契約書の作り方にはポイントがあります。自分である程度契約交渉をする必要がある人は、一冊目を通しておくのが良いでしょう。

<オススメ書籍>ビジネス契約書の読み方・書き方・直し方

現役法務と顧問弁護士が実践している ビジネス契約書の読み方・書き方・直し方 (Business Law Handbook)
現役法務と顧問弁護士が実践している ビジネス契約書の読み方・書き方・直し方 (Business Law Handbook)

契約書の作り方についてひととおりの知識を得ることができます。特に、草案の作り方、相手が作成してきたものをレビューする方法、トラブルになったときの契約書の読み方という3場面で解説されているので、一冊されば広い場面で使える知識が得られる内容になっています。

<オススメ書籍>現場で役立つ!ハンコ・契約書・印紙のトリセツ

現場で役立つ! ハンコ・契約書・印紙のトリセツ
現場で役立つ! ハンコ・契約書・印紙のトリセツ

書面の書き方だけではなく、製本や捺印の仕方など、契約書の作り方全般について実践的に解説している書籍です。書面のレビューだけではなく、実際の捺印や製本も自分でする必要がある人はこの本を読んでおくと良いでしょう。

<オススメ書籍>契約書作成の実務と書式

契約書作成の実務と書式 -- 企業実務家視点の雛形とその解説
契約書作成の実務と書式 -- 企業実務家視点の雛形とその解説

契約書の作り方について、色々な契約形態にあわせて解説されています。法律的な話も詳しく解説されているので、作り方はひととおり理解したがより詳しく勉強しておきたいという人におすすめの一冊です。

契約書と覚書の違いについて

契約書と覚書の違いについて

世の中には内容は似たようなものなのに「契約書」「覚書」「確認書」「合意書」といった異なった名前がついている書類があります。実はこれらの名前には法的には意味がありません。 覚書は契約書よりラフに作成するもの、と思われていることも多いですが、実際にはどちらも約束を紙に書いた書類として裁判では証拠となりえます。「契約書ではなく覚書だし、そんなに大ごとにはならないだろう」という心持ちでいると痛い目を見るので名前にだまされないようにしましょう。

契約書はきちんと理解すれば怖くない

契約書はきちんと理解すれば怖くない

契約書と聞くと「難しい」「裁判になったら怖い」と尻込みしてしまう人も多いでしょう。しかし、契約書はビジネスを始めるにあたっての約束を見える化するツールであって、難しく考える必要はありません。 正しく作り方や注意ポイントを理解したうえで、困ったときや迷ったっときには専門家の力を借りて進めていけば、むしろトラブルに陥った際には強いお守りになるはずなので、尻込みせずに理解できるようにしておくことが大切です。

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