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「伴い」の意味と使い方・3つの例文と混同しがちな3つの表現

更新日:2024年02月11日

言葉の意味・例文

「それに伴い」という言葉は、ビジネスでは頻繁に使われますが、きちんと使いこなせていない人が意外に多いです。今回は「それに伴い」の意味や例文、似ているけれども違う意味の言葉などをご紹介します。「それに伴い」は応用範囲が広い言葉なので、ぜひ使いこなしてください。

表現1:「従って」

皆さんは、「なので」「ですので」といった言葉で、上司に報告や連絡をしていませんか。 「なので」や「ですので」は、口頭で使う時には、それほど問題のない言葉ですが、文書やメールでは失礼に当たる表現です。 「それに伴い」に近い表現の「従って」は、「なので」や「ですので」の言い換えとしても使えるので便利な言葉です。

「従って」の意味と例文

「従って」は接続詞で、「前に述べたことからの必然的な結果として、以下のことが起こること」を表す言葉です。 似た表現に「それゆえ」や「だから」があります。 使用例に「店は繁盛し来店する客が増えた。従って、彼は隣の空き家を買って店を広げることにした」「当方に過失はない。従って、賠償などするつもりはない」などがあります。

表現2:「つきましては」

「つきましては」は、「ついては」の丁寧語で、上司やお客様など目上の人に対して失礼がなく使える言葉です。 「それに伴い」を「つきましては」に言い換えるケースもありますが、「つきましては」は、前に述べた事柄から次の事柄が起こる時に用いられる言葉で、「2つのことが同時に起こる事態」には使えないため、「それに伴い」よるも使える範囲が限られています。

「つきましては」の意味と例文

「○○であれば××してください」のうち、××部分が相手のアクションを求めている場合に使える言い換え表現です。 使用例として「契約が成立いたしました。つきましては、代金をお支払いください」「その件につきましては、ぜひご協力いただきたくお願い申し上げます」などがあります。

表現3:「それによって」

「それによって」は「あることが原因で別のことが起こること」を表わし、原因を強調する言葉です。 「それに伴う」を「それによって」に言い換えることもできますが、「それに伴う」が「2つの物事が同時に起こること」「ある物事に付随して別の物事が起こること」の2つの意味を持つのに対して、「それによって」は「ある物事に付随して別の物事が起こること」の意味しか持たないため、言い換えに使える範囲が限定されます。

「それによって」の意味と例文

「それによって」は、あることが原因で、次の状況が展開する時に使われる言葉で、「それ」は「原因」をさしています。 具体的な使用例として「貴社は契約違反した。それによって、本契約を無効とする」「彼は赤ワインをひっくり返した。それによってテーブルクロスをだめにした」などがあります。

「それに伴い」の意味を理解して正しく使おう

「それに伴い」は同義語の「それと同時に」や、似たニュアンスで使い方の微妙に異なる表現の「従って」「つきましては」「それによって」などがあります。 ビジネスでは頻繁に使われる「それに伴い」という言葉の意味を理解して、正しく使い分けをして「仕事ができる人」と呼ばれる人になりましょう。

違いがわかりづらい表現は英訳してみるとよい

違いがわかりづらい表現は英訳してみるとわかりやすくなります。 「それに伴い」の英訳は「With that」 「それと同時に」の英訳は「Simultaneously with that」 「つきましては」の英訳は「Therefore」 「従って」の英訳は「Please follow」 「それによって」の英訳は「By that」 5つの言葉のニュアンスの違いがおわかりいただけましたでしょうか。

ビジネスで使う表現の幅を広げよう

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初回公開日:2017年04月05日

記載されている内容は2017年04月05日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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