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「伴い」の意味と使い方・3つの例文と混同しがちな3つの表現

更新日:2024年07月28日

言葉の意味・例文

「それに伴い」という言葉は、ビジネスでは頻繁に使われますが、きちんと使いこなせていない人が意外に多いです。今回は「それに伴い」の意味や例文、似ているけれども違う意味の言葉などをご紹介します。「それに伴い」は応用範囲が広い言葉なので、ぜひ使いこなしてください。

皆さんは「それに伴い」という言葉をニュースで聞いたことがあるでしょう。ビジネスの世界では頻繁に使う言葉ですが、意外に間違って使いがちな言葉でもあります。これから「それに伴い」という言葉の意味と、言い換えに使える言葉「それと同時に」、3つの例文を使ったビジネスの場での使い方と、混同しやすい3つの表現についてご紹介します。 特にお知らせや商談では必ず出てきますから、ここできちんと勉強しておきましょう。

「伴い」は「伴う」の連用形

メールやスピーチ、商談などの場で頻繁に登場する「それに伴う」は、指示語の「それ」と「伴う」という動詞でできています。「伴う」の動詞の連用形が「伴い」です。 具体的には「ご契約ありがとうございました。それに伴い、弊社指定口座にご入金をお願いいたします」というような使い方をします。 「それ」は法律用語で「停止条件」のことで、その条件が達成される時まで契約の履行が中断される場合の「条件」のことを差します。

「伴う」の意味

「それに伴い」の「伴う」の意味は2種類あります。 1つは「一緒に行く。つれて行く」という意味で、例えば「国内で米の生産量が増えた。それに伴い、米を使った清酒の製造量も増えた」というような使い方をします。 2つめは「同時に生ずる。同時に生じさせる。つきまとう」という意味で、例えば「納品が完了しました。それに伴い、代金をお振込みをお願いします」という使い方をします。

「それに伴いまして」の意味

「それに伴いまして」は「それに伴い」を少し丁寧に表現した言葉です。一般の人向けには「それに伴い」より「それに伴いまして」を使う方が、よい印象を与えます。 「平素は大変お世話になっております。この度、店舗を移転し、リニューアルオープンをさせていただく運びとなりました。それに伴いまして、ささやかながらパーティーを開催いたします」といった使い方ができます。

「それに伴い」のビジネスでの使い方

ビジネスの場で「それに伴い」を使う時は、「ある物事が原因で他の物事が起こる」や「ある物事と平行して他の物事が起こる」ケースをさします。 特に「○○であれば××」「○○すれば××」という使い方をされることが多く、ある程度、「それ」の範囲が決まっています。ビジネスの場で「それ」と指示される言葉の大半は「ご契約」にまつわることだと考えていただいても問題がありません。

「それに伴い」は接続詞

「それに伴い」は、文法的には「しかし」や「そこで」「ただし」などと同じ「接続詞」に分類されています。 「それに伴い」という言葉だけでは文章が成立せず、必ず「〇〇です。それに伴い、××してください。」といったように、必ず「それに伴い」の前後に別の文章が入ります。 例えば「弊社の会計処理のIT化が完了しました。それに伴い、2月1日よりご入金の方法が代わります」というような使い方をするとよいでしょう。

「そちらに伴いまして」のほうが丁寧に聞こえる

接続詞「それに伴う」の「それに」は指示語、「伴い」は動詞で、言葉そのものは敬語ではありません。 「それに」の丁寧語の「そちらに」、動詞の「伴い」に「ます」をつけると丁寧語になるので「伴います」とするとよいでしょう。 「2月1日付けで店舗を移転することになりました。そちらに伴いまして、1月31日をもって現在の店舗を閉店いたします」という使い方をします。 「そちらに伴いまして」を使うできる人をめざしましょう。

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初回公開日:2017年04月05日

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