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更新日:2024年08月31日
就職活動をはじめビジネスシーンでは、先方から送られてきた返信用封筒には先方自身の宛先が書かれていて、その下に「行」と書かれています。こちらから返信するときにこの「行」を「御中」に直す必要があります。返信用封筒について改めておさらいしていきまし
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自身を相手より下においてへりくだるのが美しいとされる日本文化は、本当にややこしいです。言葉遣いや席順、お手紙、贈り物、ありとあらゆる場面で自分を相手より下に置かねばなりません。自分だけでなく、外部に対しては自身の上司を下におくことになります。この変換は慣れるまで本当に大変です。内部では上司に尊敬語を使うのに、外部の方に対しては上司を謙譲語で表現する切り替えは必須ですが、時として現役の社会人ですらうっかり間違えてしまいます。
相手がへりくだったら、そのままにしておいてはいけません。その行為を称賛し、下にとどまらせず自身より上に上げるのです。そうしなければ、「私を見下して」と相手はむくれます。下って上がってと忙しいものです。 謙遜することが美しいとされるがゆえに、謙遜したことを称賛しなければいけないのです。「こんなに美しく謙虚にしている私をなぜ褒めないのか」かというのは見ようによっては面倒くさいものです。誰も「下になれ」だなんて言っていないのに、勝手に下に下がり、上に上げてくれというのが日本人なのでお互い面倒ですね。 その面倒くさいことはビジネスシーンにおいて、日常茶飯事に起こっているので時に人づきあいが嫌になることもあるでしょう。「行」は「御中」と直す少し手間のかかる封筒マナーは一見お行儀のよい人ほどプライドが高く、傲慢なので注意が必要だという人生における人間関係の戒めを教えてくれているような気がします。
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