IT人材のためのキャリアライフスタイルマガジン

隙間産業とは?成功例と失敗例・隙間産業での起業やビジネス

初回公開日:2017年04月06日

更新日:2020年02月06日

記載されている内容は2017年04月06日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。

また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。

経営

隙間産業という言葉を知っていますか?隙間と言えば、物と物の間の空間・ぽっかり空いた場所のようなことを言いますね。その隙間の産業とはどんな意味でしょうか。また、隙間産業に興味があったらどうすればよいでしょうか。詳しく説明していきます。

隙間産業とは

隙間産業という言葉の隙間には、大きく二つの意味があります。一つは、大企業が着目しないかなり専門的で細分化された業種の市場、もう一つはこれまでは特にだれも注目してこなかった分野という二つの隙間です。 この二つの隙間の分野について、掘り下げて進出し今まで無かったビジネスを掘り起こしていくことを隙間産業と言います。 別名として「ニッチ産業」ともいいます。

隙間産業の必要性

隙間産業もすべて成功するとは限りません。しかし、成功している隙間産業とは「顧客のニーズにマッチしている」ことが挙げられます。顧客の需要やニーズがあるのに、リスクがあったり前例が無かったりで、大企業が着手しない市場もあります。 そのニーズの有無をうまく掘り当て、必要とする顧客にアピールできる企業が隙間産業として成功している、ということになります。

隙間産業が成立する理由

顧客のニーズがあり、市場があるならば大企業が膨大な資本金を使って市場を開拓していけばよいようなものですが、大企業であるからこそ対応できないこともあるのです。例えば、非常に専門的で市場も限られているようなものの場合は、大企業にはリスクが高くなってしまうこともあります。大企業にとっては幅広く大衆受けする市場でないと、見返りが不十分であったり人件費の問題などで投資しづらいという足かせが出来てしまうのです。 また、これから開発していくようなものの場合は、柔軟に細やかに対応していく事が求められます。企業が大きくなればなるほど、決済や決定事項に関わる上司や立場の人が増え、一つ決めるのにひたすら時間だけかかることもあります。隙間産業において、迅速さや柔軟さは不可欠で、その分野が優れているからこそ大企業とは一線を画した活動ができます。

隙間産業が活躍しやすい分野

やはり大企業がすでに取り掛かっているような分野は、資本力でも人的資源力でも負けてしまいます。大企業が着手していない分野や、気づいていない潜在的なニーズを掘り起こせれば活躍できる可能性があります。 隙間産業の特徴として、独自の技術や知識があること、柔軟に対応できること、決して大きな市場ではないが、必要とする顧客にとっては非常に重要なものを扱っていること、などがあります。まさしく、大企業の隙間に割って入ることができれば、隙間産業として魅力が出てくるでしょう。

隙間産業の成功例と失敗例

隙間産業の成功の秘訣は「顧客のニーズを掘り当てる」ことです。それも、今まで誰も着手していない斬新なアイディアが必要です。ここまでは、何となく想像がつきます。ただ勘違いしやすいのは、そのニーズが顧客目線であるかどうかです。その顧客は一般大衆でなくても良いのですが、必要としている人が本当に居るかどうかです。 時として自分で考えて、自分ならこれが必要だな、と思って起業してしまうことがありますが、これが失敗のもとです。リサーチにリサーチを重ねて需要を掘り起こし、本当の隙間を見つけ出すことが成功の秘訣です。

隙間産業の成功例

成功例からどんな隙間を掘り当てたのか、探ってみましょう。

① 時間の隙間 コンビニエンスストアは時間の隙間に目をつけた隙間産業といえます。大企業のデパートやスーパーは希望が大きいだけに、営業するにはコストがかかります。仕事返りや深夜帯に利用したい顧客がいる、と分かっていてもそのリスクはおえないでいました。また、夜は店が開いていないもの、というのが常識でもあったのです。 しかし、店の規模や人件費などでできるだけコストを抑えての営業をしたコンビニエンスストアは、常識を翻し見事にその時間の隙間を埋めました。それも、24時間いつでも新鮮な食事が買えたり、本来なら銀行や書店に行かなければ手に入らないものを扱ったり、斬新なアイディアで忙しい現代人の需要を満たすことで成功しています。

② ターゲットの隙間 服や靴に関してお気に入りのものが欲しいのは、誰しも欲求としてあると思います。洋服や靴や服飾雑貨の店はあふれかえるほどですが、その中で隙間になってしまっている顧客がいます。 例えば、サイズが規定より大きい人や女性でも足のサイズが大きい人や子ども並みに小さい人など、既製品では合わない人がいます。その隙間に目をつけて「大きいサイズの店」や「小さいサイズの店」などと、ターゲットを絞って成功している企業があります。このターゲットの隙間はかなり多く、メガネをかける人だけをターゲットにした「お風呂でかけられるメガネ」や、「出張型のクリーニング屋」などがあります。決して、大衆向けではありませんが、一定のターゲットには確実な需要があり収益が安定して見込める、というものです。

③ 常識の隙間 人は亡くなるとき大抵病院で、病院にあるセットでケアを施され浴衣を左右逆にして帯を縦結びにします。これがいわゆる死に装束として常識でした。 しかし、最愛の人が亡くなった時少しでも綺麗に着飾りたい、という思いに目をつけた企業があります。死に装束でおしゃれをしようとは常識的にはあまり考えないことですが、見た目にも綺麗で華やかな死に装束を販売しました。最期のお別れに、美しい姿で旅立っていくところを見られれば、気持ちも穏やかになるかもしれません。そんな、常識の隙間に目をつけて評判になっている企業があります。

隙間産業の失敗例

① 流行りものに乗ったり、二番煎じに乗ってしまう。 一時的に大ブームになったものなどは、次々に新しい店が出てきたりするものです。これは、隙間産業を見つけたようで実はブームに乗っただけであり、既存の企業の真似事をしているに過ぎないのです。 この状態だと本家本元の良さがかえって強調されてしまったり、一時のブームが去ると一気に衰退してしまいます。テレビで紹介された健康になるといわれる食品に関してや、マカロンなど流行りのスイーツ、白いたい焼きなどいずれもオリジナルでないものは続かない傾向があります。

② 奇抜すぎる 隙間産業のアイディアにはある程度の斬新性が必要です。誰も考え付かなかったようなサービスや発想をするべき、と思ってしまいます。しかし、あまり奇抜すぎてもアイディアが独り歩きしてしまって顧客がついてこられない、という結果を招いてしまいます。 どれだけ斬新なアイディアでも、大切なことはきちんとしたリサーチの結果顧客のニーズがあることを確認していることです。「全国の○○が食べられる!」など発想は興味を惹きますが、実際には全国の○○を集めたり契約したりで大赤字となったり、実際には人気のものが限られてしまったりでアイディア倒れになる可能性があります。

隙間産業での起業・ビジネス

隙間産業とは一攫千金のようなイメージがあります。しかし、実際に隙間産業で活躍している人は、アイディアを掘り起こしたあと、入念にリサーチして計画して段階を得て現実的な算段もしています。また、一度のアイディアが形になってそのままビジネスとして成立している、という人は稀です。ほとんどの人が何度も試行錯誤を繰り返して結果を出しているのです。

隙間を探す

隙間産業とは「大企業が着目していない」「誰も進出していない」「新しい販売路線」を見つけ出すことです。アイディアは意外と出てくるものですが、よく調べると意外と無さそうで過去にもあった、という商品であることがほとんどです。 「こんなものがあったらいいなあ」という目先のアイディアだけでなく、既存の商品に無いかよく調べましょう。そして、その商品の動向・成否をチェックします。同じような商品でも、目線を変えたり販売路線を変えることで成功している例もあります。

需要の有無を確認する

自分では隙間産業だと思っても、実際にはすでに取り扱っている企業があり、その企業がほとんどの顧客を獲得していれば隙間をついたとは言えません。特に日本人はネームバリューに弱いので、既存であったり大手の企業にはなかなかかなわないのです。 また、隙間産業的なアイディアがあったとしても、本当にその商品を必要としている顧客が要るのかどうか、徹底したリサーチが必要です。顧客人数が多くは無くても、ある範囲の顧客には絶対的に必要であったりする場合は、隙間産業として成立する可能性があります。

コストを確認する

隙間産業で成功している人の声として、「できるだけ小資本で始められる事案が良い」というのを多く聞きます。経験を積んでいくにも、損失が多くて借金返済に追われるようでは新たなチャレンジはできません。また、始めようという気持ちになるのもダメージが少ない方が踏み出しやすいでしょう。 やはりリスクはできるだけ回避しておくことが賢明です。

再度市場を確認する

それが本当に隙間産業なのか、また同様の企業は無いかなどリサーチはすると思います。しかし、隙間産業はその時の勢いはあっても、後々失速してしまうことも少なくありません。その市場や顧客としてターゲットにしている人々が、今後どのような動向になっていくかなどを長期的に見ておかないと、長期安定の企業にはなりづらいでしょう。 あまり景気に左右されやすいビジネスも、よく考える必要があります。大手企業は景気の動向を見て、内容をシフトしていく資本がありますが、隙間産業として成立させるには長期的に需要が確実かどうかを見極めておくことが必要でしょう。

馴染みのある業界から

これは必須ではありませんが、何度も試行錯誤したり人脈などに頼るためにも自分が馴染んだ業界の隙間を探す、というのも一つの手段です。あまり畑違いが過ぎると、その業界の常識が分からずうまくいかないこともあります。

隙間産業の種類

人が生涯必ず遭遇する事態に関する事業

隙間産業が成立しやすい産業とは、生涯にわたって人が遭遇しそうなこと、また不特定多数でも確実な需要があること、などが挙げられます。 ●衣食住に関すること 不動産や建築、冠婚葬祭やシーンごとのスーツ、食に関すること ●医療や福祉に関すること 病気の際の施設や介護施設関連、在宅療養関連など ●葬儀や墓地に関すること などは人が生涯に必ず遭遇すると言ってよいことなので、需要は確実です。 ただ、需要が大きい分大手企業もすでにたくさん参入していますし、新たなサービスもどんどん開発されています。この分野で隙間産業を狙うのであれば、大手企業がやっていないサービスや商品を開発する必要があります。また、この分野に関して人はあまりお金をかけたくない、かけられないけど仕方ない、といった分野でもあることも踏まえて価格も考える必要があるでしょう。

趣味や仕事で遭遇する事態に関する事業

●通信事業関連 仕事でのパソコン、各種ソーシャルネットワークは学校での授業でも取り入れられていく可能性がありますので、これも需要は高いでしょう。ただ、大手企業がほとんどのシェアを抱えているので、隙間産業として考えられるのはソフトサービスの分野になるかもしれません。 ●生活関連のサービス 日常生活に無くてはならないものではないが、一定の人には非常に重要になるものなどもアイディア次第で成功する可能性があります。障害や高齢で外出がままならない人の、日常生活上のあらゆる出張サービス(買い物やクリーニングなど)や、タクシー会社による小学校帰りの子どもの送迎サービスなども隙間産業といえるでしょう。 ●趣味関連のサービス 熱心に趣味を楽しんでいる人向きに、自分も同じ趣味を持っている人が考えられる隙間サービスがあるかもしれません。アニメなどに関して、本当にマニアな人向けのショップを開くなどで売り上げを挙げている企業もあります。

隙間産業への転職

隙間産業で成功した人の声を拾ってみましょう。

1を狙う

何も大手の企業と対抗して、1になろうということではありません。隙間産業というからには、大手が参入していない事業内容で競うわけですから、同じ商品としてのライバルはいないはずなのです。 大手がやらないサービスや出さない商品を、顧客は多少少なくても需要が必ず見込めることを考えて売り出すことで着目してもらうのが狙いです。なので、その商品やサービスに関しては1でなくてはなりません。事業が成功して、二番煎じを狙う人々が出てくるかもしれませんが、やはり業界1という肩書きは強いのです。一般大衆は、何か選ぶときおおよそは名が売れている業界1の商品、ということで安心するのです。

時代の流れや感覚をつかむ

顧客として考えている人々の年代や流行、その商品やサービスが世に出る時はどんな時代になっているかなどを先読みしなくてはなりません。時代は猛スピードで流れています。少し先を考えて商品を考えていかないと、すぐに時代遅れになってしまいます。

少ない資本金でスタートする

最後の現実的なこととして、資本金に全財産をつぎ込むなどということの無いようにした方が賢明だという事が言えます。隙間産業の成功者は「運が良かった」という人が多くいます。何度も失敗して、何度もやり直して成功した人がほとんどです。 はじめから大々的に資本金をつぎ込んで勝負してしまうと、その借金も追わなくてはいけませんし自分の生活自体も成り立たなくなってしまいます。それでは、リトライすることは難しくなってしまうでしょう。できるだけ、何度もチャレンジできるような体制をとるべきです。

隙間産業で成功するために

隙間産業で成功している人は、決して天才的な人ばかりではありません。ほとんどの人が、通常の日常生活を送っていた人たちです。ただ、その日常生活を怠惰にでは無く、人よりもちょっと丁寧に送っていた結果、隙間に気付き紆余曲折を経ながら成功している用に思われます。ただだらだらと生活して一攫千金を狙っても、恐らくこのような成功は得られないのではないでしょうか。生活も起業の段取りも一つ一つ丁寧に大切に対処していく事で、隙間産業の成功も引き寄せられると思われます。

関連タグ

アクセスランキング