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ロールプレイングの役割とやり方・効果的なロールプレイングの進め方

更新日:2024年09月08日

マネジメント

なにかお客様に対して接客をする時、少しでも適切な対応をとれるようにしておきたいですよね。そんな時のために効果的な方法がロールプレイングというもの。ここでは、ロールプレイングについて、その役割、効果的な練習の仕方をご紹介していきます。

ロールプレイングとは

ロールプレイングとは疑似体験を通して、その状況になりきって演技をしたり対応したりすることでスキルアップを目指すことです。

研修や教育、営業におけるロールプレイングとは

研修や教育におけるロールプレイング

職場や現場で経験するであろう場面を想定し、そこで発生する問題や課題に対応する方法を考えさせる目的があります。社会人として必要な基本的技能を習得することや現場教育においての技能習得のために行う研修を行うのにロールプレイングを導入しているところが多いです。

営業におけるロールプレイング

営業職はコミュニケーション能力が求められる業種です。コミュニケーション能力を高める研修方法にもロールプレイングは活用されています。

ロールプレンイングを導入する事によるメリット

研修や教育、営業においてロールプレイングを取り入れることでどういったメリットを得ることができるのかと言いますと、自分の発言の傾向を知ることができ、自分の行動を客観的に捉えることができます。間違って覚えてしまったり、誤ったやり方をしていることが明らかになるので改善にもつなげることができます。 一方で、相手の考えをくみ取ったり、感情の動きを見極めることの難しさを理解することもできます。互いの良い点を真似したり、良くない点を指摘することができます。疑似体験を行うことで対処方法の選択肢を広げることができ、柔軟な対応をとるスキルを育てることができます。経験不足を補うことができ、自分に自信を持つことにもつながります。これらは、座学や本では得られないロールプレイングならではの効果と言えます。

ロールプレイングのやり方

ロールプレイングを実施する上での注意点

ロールプレイングを効果的なものにするために注意するべき点があります。ロールプレイングを始める前に緊張を解きほぐすこと、同僚同士など馴れ合いの状態での実施は避けること、演技を行う場合は役割をきちんと把握してから臨むことや、準備、役割分担、演技、フィードバックの区切りをしっかり行い、ダラダラと行うことがないようにし、特にフィードバックはしっかり行うことを念頭においてから、行うようにします。

ロールプレイングを効果的なものにするポイント

①見る(評価する)観点をシートにする ロールプレイングで何を見るのかを3~5つ程度決めて、それをシートにします。ロールプレイングを行う人以外はメモをとりながら観察します。何を見るかについては、好感度や熱意とか分かりやすさなど何でも構いません。観点を色々変えることで、異なった目的でロールプレイングを進めることができますし、多様な観点からレベルアップを図ることもできます。 ②リアリティーのある設定作り このような背景とニーズを持ったお客様がやって来る、何回目の接触である、目的はこれであるといった設定を具体的にします。そして、それを観察者も含めて皆で共有して開始することが大切です。 ③ロールプレイヤーの役作りと演技力 設定したロールプレイングに心から入り込むことで、本当の姿や実力を出すことができます。より本当の姿や実力を引き出すには演技力が重要となってきます。経験豊富な方がその引き出しとなるような役(顧客役など)を演じることでより効果を高めることができると言えます。 ④本気で取り組む ロールプレイングは現実ではありませんし、皆が見ているから恥ずかしいという気持ちがあります。演者同士が遠慮しあっている状態で、実際にはあり得ないような設定で適当なやり取りで進めてしまうといったのもありがちな光景です。しかし、それでは全くロールプレイングを行う意味がありません。遠慮をせず、本気でその状況になりきって演じきることが重要と言えます。 ⑤率直なフィードバックを行う 定めた評価する観点に基づいてメモをしたことを元に、しっかりとフィードバックを行うことが重要です。気付いたこと、感じたことなど細かいところも本人にしっかり伝えます。改善点だけでなく、良かった点や見習いたい点もしっかり伝えることも大切です。

ロールプレイングのやり方

ロールプレイングには色々な種類があります。その種類によってやり方を紹介していきます。 ①ケースロールプレイング 特定の場面を想定したケースに基づいて実施します。対応の仕方を指定するようなやり方もあります。テーマによっては短時間で実施することができますので、スキルを身につけるには最速のやり方と言えます。 ②リアルロールプレイング 実際に起きていることをテーマにしてロールプレイングを実施します。スキルだけでなく、実際の問題解決に役立つこともあります。最低でも15分の時間を取ってじっくりと進めることが大切です。 ③全員でロールプレイング 1対1、あるいは1対2になって、全員が同時にロールプレイングを実施する方法です。 ケースロールプレイング、リアルロールプレイングにおいても取り入れることができる方法です。ロールプレイングは見ているだけではスキルを身につけることはできませんので、実際に体験することで身につけることができます。全員で行うやり方であれば、受講人数が多い研修でも実施することができます。 ④グループロールプレイング グループ単位でロールプレンイングを行う方法です。それぞれが違う役割をもって実施することができますので、誰もが主体的に参加することができるので全員でロールプレイングを行うのと同じような効果を期待できる方法でもあります。テーマの設定やそれぞれの役割についてしっかりと設定することが重要です。 ⑤代表者によるロールプレイング 代表者が前に出てロールプレイングを実施する方法です。この方法は、演技してる人の様子を見て、全員を同じスタンスに立たせることができます。全員でロールプレイングを行う際の前段階として、イメージを共有する時にも有効です。基礎力と言うより応用力を養うものなので、受講者はあまり多くないような少人数で、講師と受講生がマンツーマンで指導する必要があります。しかし見ているだけではロールプレイングの意味がないので、この方法を多用するのはあまりおススメできません。

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初回公開日:2017年04月22日

記載されている内容は2017年04月22日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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