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お客様各位とは?|お客様各位という表現は正しい使い方なの?

更新日:2024年02月08日

雑学・歴史

郵便物や、ビジネスシーンで多用される「お客様各位」という言葉、皆様も一度はみたことがありますよね?しかし、お客様各位という言葉を使うシーンはなかなかと複雑になっています。今回は、お客様各位の使用シーンについて解説していきます。

お客様各位はほぼ認められている

本来の「各位」の使い方からすると「お客様各位」は誤っていますが、最近は日本語も変わってきているので「お客様各位」は容認されつつあります。「お客各位」が正しい言い方なのですが、この言い方には違和感を感じるために、「お客様各位」の方が一般的になっています。 「お客様各位」は現在ほぼ市民権を得たと言って良い状態です。日本語は常に変化しています。文法的に正しいかよりも、世間がどう思うかという印象の方が優先されているのが事実です。

認められていない各位の使い方

「お客様各位」が認められるのなら「~様各位」がすべて認められているかと言うと、そうではありません。「お得意様各位」「お取引先様各位」「ご協力先様各位」「ご利用者様各位」などは、容認されるケースもありますが、一般的には認められていません。このあたりは会社によって違う場合もあるので、できるだけ他の言い方を選択した方が良いでしょう。

どう言い換えれば良いのか?

上記のような微妙なケースの場合、また「お客様各位」でも高齢者を対象にしたり上司や送り先が保守的な考えの場合は、別の言い方にした方が良いかもしれません。また社会の誰もが「各位」を正しく理解しているかどうかもわかりません。「お客様各位」や「お取引先様各位」の代わりなら、候補として「取引先各位」がまず使えます。 また「各位」と言う表現が誤解を生む恐れがある時には各位を避けて「皆様」とする方法があります。「~の皆様」を活用して「お取引先の皆様」や「ご利用者の皆様」とすると、誰にもわかりやすく丁寧な印象になります。部署宛ての何人かに送る場合は「○○営業部、山田太郎部長、鈴木一郎課長、及び関係者各位」とするのも良いでしょう。そして迷ったら「各位」のみにするのも方法です。冒頭に一言「各位」とだけあるのは唐突なようですが、アリとされています。

お客様各位の使い方

「お客様各位」は普通は文章の冒頭に使います。本文より前の一番上の左上に「お客様 各位」とします。すでに述べましたが宛名には「様」か「御中」を使用して「お客様各位」は使用しないようにします。また「お客様各位」を文中に使用する場合もあります。これから「お客様各位」を用いたお客様への案内状の例文を2例ご紹介します。

例1:お客様各位を冒頭に使用する案内状

お客様 各位 平成28年3月〇日 株式会社 ○○商会 営業部 田中三郎 電話:03-1234-5678 お花見のご案内 謹啓 春暖の候、ご健勝にてお過ごしのこととお喜び申し上げます。 平素は格別のご高配を賜り厚く御礼を申し上げます。 つきましては、日頃のご厚誼へのお礼とご慰労をかねまして、下記の通り花見を催したいと思います。 時節柄ご多忙中とは存じますが、何卒ご出席くださいますようお願い申し上げます 。 敬具 記 日時: 4月5日(土) 午前10時より 場所: 上野森公園 不忍池南側(詳細は地図をご参照ください) ...... 以下略......

例2:お客様各位を文中に使用する案内状

展示会のご案内 拝啓 初秋の候、皆様方におかれましてはご健勝のことと存じます。 平素は格別のご厚情を賜わり深くお礼申し上げます。 さて弊社ではこのたび、恒例の製品展示会を下記のとおり開催することになりました。 今回の展示会では 弊社の新製品を多数展示しております。 ご多忙中のところ誠に恐縮に存じますが、社員一同お客様各位のご来臨を心からお待ち申し上げております。 敬具 ......以下略......

お客様各位を話し言葉で使う場合

「各位」は主に文書で用いられますが、あらたまった場では話し言葉に用いられることもあります。会話に用いられることはあまりありませんが、何かの式や、公の場の発表やスピーチなど、多くの人を前にした場面で用いられます。「お客様各位」は例えば、「お客様各位のご理解とご協力のほど宜しくお願い申し上げます。」などと使われます。使い方はこれで良いのですが、場の雰囲気によっては「各位」は堅苦しすぎる印象を与えることがあります。 そうした場合は「皆様」を用いて「皆様のご理解とご協力のほど宜しくお願い申し上げます。」とするのが良いでしょう。

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初回公開日:2017年03月15日

記載されている内容は2017年03月15日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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