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高卒の公務員の給料・年収相場|高卒でなれる公務員の種類

職種研究

公務員はその安定性もあって、今も昔も根強い人気がありますが、多くの場合、大学出身者が厳しい採用試験を突破して、晴れて役所に入るもの、というイメージがあります。しかし、実は大卒のみならず高卒の公務員もいるのです。今回は高卒の公務員の実情に焦点を当てていきます。

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高卒にも開かれている公務員への道

今でも人気の志望先である公務員。特にここ数年では長引く経済不況もあって、公務員を志望する人も増えており、そのため人気が一層高まっています。 公務員と聞くと、卒業間近の大学生やすでに大学を卒業した人が進路の1つとして選ぶもの、というイメージがあります。実は高卒の人でも受験ができ、そして合格した場合、大卒の人と同様に公務員になることができるのです。 ここでは、なかなかスポットの当たらない高卒の公務員の仕事や待遇、その受験にまつわる事情についてみていきたいと思います。

高卒にも人気のある公務員

さて、公務員の人気ぶりですが、大卒の人にとっても根強いのと同様に、高卒の人間にとっても人気の志望先となっています。 高校卒業後の進路として、多くの人が大学進学を選びますが、職業に就いて働く道を選ぶ人もたくさんいます。その就職先でも公務員を志望する人が多いのは、公務員という職業が持っている安定性にあります。

役所に雇われる形になるため、よほどのとんでもない悪さをしなければ解雇される心配もないうえ、真面目に勤め続けた期間の分、着実な昇進や昇給があります。また、役所は企業と違って国民が払った税金で運営されるため、財政破たんのようなよほどのことがない限り倒産すらあり得ません。 一般企業、それも大企業の正社員でさえ、かつてほど安定さを保てなくなっている現在だからこそ、公務員に対する人気は依然として根強いままであるといえます。 もちろん、公務員以外にも安定した企業はたくさんあります。安定した企業に就職したいと思っている方はエージェントを活用するといいでしょう。どの企業があなたの希望に近いのか教えてくれ、確実に内定をもらうためのコツなどもサポートしてくれます。

高卒で公務員を受験する際の応募条件

大卒に比べると制限のある高卒での公務員受験

さて、高卒にも根強い人気を誇る公務員という進路ですが、役所に入るには高卒であっても採用試験があります。しかも、大卒に比べると選ぶことのできる公務員の種類に制限が設けられています。 そのうえ、高卒レベルの学力を持った人間を対象とするためか、年齢制限についても大卒に比べて少しハードルが高めです。具体的には「高校卒業見込みであること」、もしくは「高校卒業から2年以内の者」というのが高卒の公務員の受験資格です。 ちなみに、大卒の場合、基本的には「大学卒業見込みであること」か受験時点で28歳まで受験が可能です。自治体によっては40代手前まで受験が可能なところもあります。 それに比べると、いかに高卒の公務員の受験が制限あるかがお分かりいただけるかと思います。

高卒=高校卒業レベルの学力、ということ

さて、先ほどからやたらと出てきている「高卒」というワードですが、ここでいう「高卒」とは一般的な意味よりもやや広めの意味を持っています。 これは正確には「高校卒業レベルの学力」が求められるということを意味しています。 そのため、最終学歴が高校卒でなければいけないわけではありません。 例えば、先ほど受験資格の触れた際に「高校卒業見込み」であることというものがありました。 つまり、高校を卒業していなくても、高校卒業に必要な単位をきちんと取り終えて卒業ができる見込みであれば、高校に在学している間でも受験できる、という意味なのです。 「高卒程度の公務員試験」というのは、あくまでもその公務員試験で求められる学力のレベルが高卒程度であるというだけのことであり、あくまでも試験のレベルを意味しているにすぎないのです。

高卒で受験できる公務員試験の種類

さて、それではここから高卒で受けられる試験の種類を見ていきましょう。

高卒で受験できる公務員試験の種類 国家公務員編

まず、国家公務員の方から見ていきます。 最初に挙げられるのは、「国家公務員一般職高卒程度」です。かつては、「国家公務員III種」と呼ばれていた試験ですが、平成24年度(2012年度)から現在の呼び方になりました。主に一般職、つまり事務処理を行う職員を目指す人たちが受けるための試験です。 一般職の採用区分は、大きく分けて事務、技術、農業、農業土木、林業の5つとなります。 なお、これは大卒にも言えることですが、一般職は出願の際に「区分+地方」で出願ができます(例:事務 関東甲信越)。そして、採用された場合はその地方の職種区分で働くことになります。

次に挙げられるのが、「国家公務員専門職」の試験です。 こちらは一般職試験と違い、特定の行政分野に携わる職員を募集するための試験で、高卒でも受験できます。 その中の種類を見ていきますと、皇宮護衛官(高卒程度)、刑務官、入国警備官、税務職員、航空保安大学校、海上保安大学校、気象大学校、海上保安学校の8種類です。

高卒で受験できる公務員試験の種類 地方公務員編

次に、地方公務員の方を見ていきます。 地方公務員試験そのものは全国の都道府県や市町村、特別区がそれぞれ個別に試験を課すため、試験の呼称も各自治体によりけりですが、高卒で一般的な事務職員や技術系職員を目指す人が受験するものは、地方初級の公務員試験と呼ばれることが多いです。 高卒が受けられる主な職種は、一般事務と技術系のほか、学校事務や警察事務です。 一般事務と学校事務、警察事務は都道府県庁や市町村や特別区の役所、及びその出先機関での事務、もしくは学校や警察の中での事務が業務です。 技術系は、電機、機械、土木、建築などの専門知識が必要とされる職員を採用するための試験ですが、この技術系は事務系に比べると募集人数は少なめですので、採用にこぎつけるためには高校在学中にしっかりと技術を身につけておく必要があります。 このほか、警察官や消防官も高卒の地方公務員試験で受験できます。警察官は都道府県が、消防官は市町村が採用の主体となります。

高卒の公務員試験の受験倍率

高卒の国家公務員試験の倍率

今度は高卒の公務員試験の受験倍率についてみていきましょう。 まず、国家公務員試験の方ですが、2015年現在、一般職全体で5.0倍です。区分別では、事務で5.5倍、技術で2.5倍となっています。前年の2014年では、一般職全体で6.6倍、事務で7.4倍、技術で3.3倍となっています。技術区分のほうが低めといえそうです。 ここ2,3年の推移をみると、一般職はおおむね5~6倍、事務区分では5~7倍、技術区分では3~4倍で推移しています。 国家公務員専門職(大卒・高卒ひっくるめた数字)の場合は、2015年現在、刑務官で4.5倍、入国警備官で14.6倍、税務職員で5.8倍、航空保安大学校で5.6倍、海上保安学校で6.1倍です。 2014年は、刑務官で5.6倍、入国警備官で33.4倍、税務職員で5.5倍、航空保安大学校で5.1倍、海上保安学校で7.0倍です。 専門職は全体的に倍率が高めですが、入国警備官が毎年10倍を優に超える倍率で、専門職の中では際立って高い傾向といえます。

高卒の地方公務員試験の倍率

次に、地方公務員試験の倍率も見ていきます。 こちらは、地方公共団体によってまちまちなのですが、低くて約3倍、高くて優に10倍以上になるところもあります。 人気のある自治体と、そうでない自治体とで倍率にも格差が出るといえそうです。

公務員試験の倍率についての注意事項

昨今の公務員人気もあって、倍率は高い傾向がありますが、一方で試験の倍率はその年の景気動向によっても大きく左右されます。 景気の良い年であれば極端に高くなることはないのですが、不況の年になりますと一般企業の先行きに不安を覚えた多くの受験生が公務員試験を受験しようと考えるため、倍率が極端に跳ね上がることがあります。 そのため、公務員試験を受験する際は、大卒・高卒関係なくその年の景気の動向を注意深く観察する必要があるといえます。

高卒の公務員試験の難易度

高卒の公務員の難易度ですが、こちらも大卒程度のものと同様に近年上昇傾向にあります。 近年の景気の動向で将来性や報酬の安定性の点で一般企業よりも保障されていること、また高卒の人についても安定志向が広まっていることから公務員志望の人間が増えているためです。それにつれて、公務員への応募が例年のように殺到していることも試験の難易度を後押しする要因となっています。 そのうえ、役所の方も行政改革で新規採用の枠を削減していることもあり、このことも試験の難易度もそれにつれて上がっている原因となっています。 そのため、大卒の採用試験に比べるとまだ難易度が低いといわれている高卒の採用試験も、以前に比べて難易度は上がっていますので、入念な準備が必要といえます。

高卒採用の公務員の勤務地

国家公務員の勤務地

さて、高卒程度の学力の問われる公務員試験にめでたく合格し、いよいよ研修を経て辞令が交付されます。 その辞令には新しい勤務地や所属先が記載されていますが、高卒の公務員の場合、どのような勤務地に赴任することになるのでしょうか? まず、国家公務員の場合、基本的に採用された地方にある出先機関(地方分局など)が勤務地になることがほとんどです。人によっては、霞が関の本府省で勤務するケースもありますが、高卒採用の場合はほとんど稀といってもよいでしょう。 ちなみに転勤する可能性は高く、採用された地方の中のみならず、別地方への転勤もあります。全国をカバーする組織に所属する国家公務員ですので、そこは仕方のないことかと思います。 なお、専門職で〇〇学校(気象大学校や保安大学校など)の場合は、採用後の一定期間の間は全寮制の学校で研修や実技指導を受けたのち、全国各地の関係部署に配属となります。

地方公務員の勤務地

次に地方公務員の場合は、採用された地方自治体の管轄する地域内の本庁や出張所などが勤務地となります。 事務系の場合は、本庁であっても出張所であっても、また技術系の職場であっても事務の仕事が不可欠であるため、どの部署にも配属・出向となる可能性があるといってよいでしょう。 学校事務や警察事務は、公立学校や警察署が勤務地となります。その点では、一般の事務系職員に比べると転勤は比較的少なめといえます。

技術系の場合は、各職種に関係する部署に配属されます。こちらも事務系に比べると、技術系については転勤はそれほど多くないようです。 最後に警察官や消防官は、それぞれ採用された都道府県や市町村の管内の警察署や消防署、および関係する部署(例:管内の交番)が勤務地となります。転勤については、各管内の部署が転勤先となります。

給与について

公務員に限らず、どの職業に就くにしても給料の問題はやはり一番気になるところですよね。ここでは、高卒の公務員の給与についてみていきます。 ちなみに公務員の世界では、給料のことを「給与」といいます。基本給と各種手当(交通費や住宅手当など)をひっくるめて毎月支給されるものが給与です。

初任給について

初任給とは、公務員も一般企業も関係なく、採用されたあと最初に受け取る給与のことです。その初任給ですが、一体どうなっているのでしょうか。 まず、国家公務員の場合、大卒に比べて高卒の初任給は、3万円から4万円ほど低めです。一般職の場合、大卒採用が18.2万円(その1つ上の役職からスタートの場合19.7万円)ほどであるのに対し、高卒採用は15.3万円ほどです。 専門職でも初任給は大卒採用と高卒採用とでは大体数万円ほどの差はあります。

地方公務員の場合も、初任給では大卒採用と高卒採用とでおおむね3万円から5万円ほどの差があります。ある県の事務職の場合、大卒で18.5万円、高卒で15.1万円といった具合です。 警察官や消防官についても初任給の差は同じくおおむね3万円から5万円です。

その後の給与の上がり方

公務員の世界は基本的に年功序列であるため、高卒の公務員も勤続年数によって給与も上がっていきます。 各職種(事務職や技術職など)には給料表と呼ばれる勤続年数や役職によって支給される給与の書かれたものがあり、役所の職員はこの給料表に基づいて毎月の給与が支給されます。 基本的にだいたい毎年のように昇給があります。そして、同じ役職の中で比較した場合、昇給するにつれて当初大卒採用との間にあった給与の差も徐々に縮まっていきます。 ただし、大卒採用の公務員は高卒採用に比べて昇任のスピードが早いため、そのこともあわせて考えると大卒採用のほうが多くの給与をもらうことになりそうです。 それでも、大卒の公務員に比べると、高卒の公務員の場合は勤続年数が長めになるため、この点では高卒のほうが分があるともいえます。

高卒の公務員の月収や年収

さて、高卒の国家公務員の平均月収2014年の数字)の具体的な数字を示しますと、全体で42.0万円(基本給+各種手当)です。もちろん、職種により額面は異なってきます。 気になる大卒との比較ですが、こちらは40万円ほどと高卒に比べ少なくなっています。おそらく勤続年数が関係しているのでしょうね。なので、学歴の違いはあまり気にしなくてもよさそうです。 年収については初任給で240万円ほど、勤続年数5年程度で300万円を超え、勤続年数10年程度で400万円台に、そして15年で500万円を超えるという具合です。 高卒の地方公務員の場合は、国家公務員の場合に比べ、職種での違いなどに加えて、税収の地方間の格差も反映されてくるためもっと複雑な状況です。 しかし、平均値で勤続年数10年ほどで22.9万円、30年ほどで38.5万円になります。大卒のほうは勤続年数10年ほどで25.7万円、30年ほどで42.5万円になります。 年収のほうは、採用されたてでおおよそ300万円ほどです(各種手当含め)。ただ、高卒の場合は国家公務員・地方公務員に関係なく勤続年数は他の学歴区分の職員よりも比較的長めであるため、年収も年を経るごとに上昇していく傾向にあります。 場合によっては、大卒の職員の年収も超えることもあるようです。 公務員の月収や年収を知り、他の職業や企業の年収や求人を見比べたいという方は転職エージェントを活用してみましょう。自分の理想の年収や月収に近い企業を紹介してもらうこともできます。

昇任について

公務員の世界における昇任、いわゆる出世は基本的に2,3年ごとの異動と昇任試験への合格を積み重ねていくことによって達成されていきます。 昇任試験には筆記試験と人事考課の2種類があります。 筆記試験方式は文字通り筆記試験による選考、人事考課は上司の勤務評定と面接に基づいた方法です。 高卒の公務員の場合、何か際立った特徴があるのでしょうか。ここではそれを見ていきます。

国家公務員の場合

国家公務員における昇任は、高卒の場合、大卒に比べると比較的ゆっくりとした速度になっています。 高卒の国家公務員の場合、最初は1級(係員)からのスタートですが、その上の2級(主任)に昇進するのは早くても勤続年数7年目からです。この点においては、大卒の国家公務員には1年目から2級になる場合もあるという点で異なっています。3級の係長クラスまではこのようなゆったりとしたペースでの昇進となっていくようです。 ただ、勤続年数15年以上になると、能力や意欲によっては2級上の役職級に上がる可能性も出てきます。ただ、能力や意欲、実績が反映されてくるため、個人差は出てきます。 さて昇任試験ですが、中央省庁の場合、これまでは人事院が定めた勤務評定制度に基づいて、上司を含め複数人の上の役職級の職員による審査が行われていました。しかし、年功序列の性格が強いために、2009年度からより能力主義的な人事評価制度が採用されています。 なお近年、各省庁は高卒(旧III種)や大卒(旧II種)の職員であっても、特に意欲や能力のある人物を幹部級の役職に登用する取り組みを毎年着実に進めています。人事院もこれらの取り組みの状況や実例に関する情報を各省庁に提供しており、登用の啓発に取り組んでいます。 このように、高卒の国家公務員であっても意欲や能力さえあれば、省庁の幹部級への道が開かれるのです。

地方公務員の場合

地方公務員についても、管轄内の各部署の異動とそこでのキャリア、そして昇任試験の合格を積み重ねて出世していきます。 昇任試験には筆記試験と人事考課の2種類があることは先ほど触れたとおりですが、大多数の自治体で導入されているのが人事考課です。この人事考課にあたっては、上司の勤務評定が大きな判断材料となります。 この人事考課ですが、地方自治体でもこれまでの年功序列方式から能力や実績を考慮した方式に切り替えるため、2016年度からすでに国で導入(2009年度)されている人事評価制度を採用しています。 さて、この昇任による昇進ですが、これまでの評価方式に照らして考えますと、係長級までは年功序列方式で昇進できます。その上の課長補佐クラスより上は本格的な幹部職であるため、個人差が現れてくるようになります。

最終的にどのポストまで行けるか

さて、高卒の公務員は結局最終的にどのポストまで昇進できるのでしょうか? まず、国家公務員の場合は、いくら近年、ノンキャリア組から幹部級への登用があるといっても、最高でも本省の課長補佐クラスや出先機関の課長もしくは課長補佐クラスまでのようです。 それ以上のクラスは、いわゆるキャリア組やノンキャリア組でも大卒の人間が大多数を占めているのが現状のようです。 地方公務員の場合は、最高でも課長クラスまでというのが相場のようです。やはり地方自治体の幹部級でも、上のポストに行けるのは多くの場合、大卒や院卒の人間がメインのようです。

高卒で公務員を目指してみませんか?

高卒の公務員をめぐる実情についていろいろとみてきましたが、いかがでしたか?試験そのものは受験できる種類は限定されてはいますが、難易度の点では大卒に比べると低い方なのかもしれません。 一方で昨今の公務員人気を反映して受験倍率は高くなり、難易度も以前よりも上がっているようです。 めでたく採用された後の待遇は、大卒採用に比べると最初は給与の面では差はありますが、勤続年数を重ねて昇任していくにつれて、国・地方いずれにおいても大卒採用との差も気にならなくなるのではないでしょうか。 むしろ、高卒の公務員は勤続年数が大卒や院卒の公務員に比べて長めになるのが強みですので、意欲や能力、実績次第では給与の面で大卒の公務員などを超える可能性も出てきます。 来年度高校を卒業する方や、高卒の方で将来の進むべき道に迷っている人がいれば、高卒の公務員を目指してみるのも1つの手であると思います。ちょっとでも公務員に興味がわいたのであれば情報収集をお勧めします。

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