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「大丈夫です」はビジネスシーンで敬語として使える?注意点を紹介

更新日:2024年04月13日

敬語表現

日常会話で回答に「大丈夫です」という表現を使うことはありませんか。敬語として目上の人に対しても使っていませんか。本記事では「大丈夫です」の意味や使い方、敬語としての位置づけなどを解説しています。本記事を参考に、正しい使い方を覚えておきましょう。

ビジネスシーンで、顧客や上司など目上の人に返事をするときに、「大丈夫です」は敬語として使えるのでしょうか。「です」という丁寧な表現を使っているものの、「大丈夫です」は目上の人に使う敬語としては不適切といわれています。 「大丈夫です」という答え方が、友達に対する言葉のような軽い印象を抱かれやすく、相手によっては「上から目線」と捉えられてしまうリスクがあります。

ビジネスシーンで使う敬語としては不適切

ビジネスシーンでは、目上の人だけでなく同僚や部下・後輩に対しても敬語や敬語に近い丁寧な言葉を使うことが基本です。 「大丈夫です」は丁寧な表現でありながら、友だち同士のやり取りを思わせるカジュアルさが含まれているため、ビジネスシーンで使う敬語としては不適切であると理解しておきましょう。

【肯定の場合】「大丈夫です」の言い換え表現

ビジネスシーンでは、問いかけに対する受け答えとして、「大丈夫です」は使わないように心がけておきましょう。「大丈夫です」と答えそうになったときには、会話の内容に適切と考えられる「大丈夫です」に代わる言葉に置き換えて回答してください。 ここでは、肯定を意味する「大丈夫です」と同じ内容を伝えることができ、ビジネスシーンで活用できる敬語を紹介します。「大丈夫です」は話の内容に応じていろいろな言葉に置き換えられるので、置き換えパターンも合わせて覚えておくとよいでしょう。

可能です

「~ができますか」と問いかけられたときに、「できる」という意志を回答したいときは、「できます」や「可能です」を使いましょう。「できます」や「可能です」であれば、「大丈夫です」と異なり可否を明確に伝えられます。 「できます」も「可能です」も丁寧語であるため、このまま敬語として使えます。目上の人に対して回答するときに、さらに敬った言葉で伝えたい場合は「可能でございます」と謙譲表現を使いましょう。

構いません

「大丈夫です」と答える代わりに「構いません」という言葉も使えます。「構いません」であれば、明確に肯定であることを伝えることができます。ただし、「構いません」も使い方と使う相手には注意が必要です。 「構いません」は、相手の問いかけに対して受容する旨を明確に伝えられますが、相手に対して行為を「許す」というニュアンスが感じられる言葉です。「大丈夫です」同様、上から目線と受け止められかねないといえます。 敬語であるかどうか以前に、上から目線と受け止められる危険があるため、あまりビジネスシーンで使う言葉としてはふさわしくありません。

感謝いたします

「大丈夫ですか」と聞かれて「大丈夫です」と答えるのは、一般的なやり取りで、「大丈夫」の意味を取り違える心配も少ないといえます。 この場合でも、「大丈夫です」という表現を使わず「感謝いたします」や「感謝申し上げます」と言い換えれば、丁寧な敬語表現として成立するのでおすすめです。 「体調が悪そうだけど大丈夫ですか」と聞かれたときに「お気遣いありがとうございます。感謝いたします」と返せば、肯定と否定は明確になりませんが、相手に対する敬意は明確に伝わります

対応させていただきます

「この件、1カ月後までにできますか」という問い合わせに対して「大丈夫です」と答えたいところを「対応させていただきます」と答えれば、ビジネスシーンで使える敬語としても成立します。 問い合わせた者としても、「大丈夫です」と答えられた場合も「気安く承諾してくれた」と好印象を持つ可能性もありますが、「対応させていただきます」の方がビジネスとしての誠意を感じることでしょう。

差し支えありません

「大丈夫です」を使って、大丈夫であることを伝えたい場合は、「差し支えありません」という言葉も使えます。「差し支えありません」は丁寧な表現の敬語で、さらに丁寧にしたい場合は「差し支えございません」と言い換えることもできます。 同様に「支障ありません」「支障ございません」も言い換えが可能です。ただし、「差し支えありません」も「許可を与えるという少々上から目線の言葉」と受け取る人もいるため、目上の人に使う言葉としては好ましくないとされています。

賛成です

「このように進めてよろしいでしょうか」という問いかけに対して「大丈夫です」と答える代わりに「賛成です」も使えます。「賛成です」を使えば、相手の問いかけを肯定しているという意志を明確に伝えられます。 「賛成です」でも丁寧な表現ですが、さらに相手に対する敬意を示したい場合は「賛成いたします」という敬語表現を使ってもよいでしょう。反対の意志を伝える場合にも、「賛成できません」「賛成できかねます」という否定形を使えます。

承知いたしました

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初回公開日:2016年11月08日

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