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知るの謙譲語「存じます・存じ上げます」の意味と違い・使い方

更新日:2024年08月20日

言葉の意味・例文

敬語表現にはよく似たものがあります。「存じます」と「存じ上げます」もそのひとつではないでしょうか?使っている漢字も同じで、意味合いとしても同じに見える。この機会に「存じます」と「存じ上げます」の意味・違いを知って、適切な使い方を身につけましょう。

「知る」の尊敬語は?

「存じます」「存じ上げます」の意味と使い方をみてきましたが、「知る」を尊敬語として表現するときはどのような言葉遣いが正しいのか、併せて確認してみましょう。 「知る」に尊敬語は「ご存知」です。 例えば、 ・本件についてご存知でしたら、ご教示ください。 ・すでにご存知の場合は、ご放念ください。 尊敬語は主語が目上の人の場合のみ使う表現です。 誰が「知る」状況なのかによって、使い分けましょう。

疑問形で使うときは?

尊敬語の「知る」、「ご存知」は疑問形で一番耳慣れているのではないでしょうか。 「知っていますか」と言っても、間違いではないですが、やはり言葉遣いとしては失礼になってしまう可能性が高いので、「ご存知」を使いこなせるようにしておきましょう。

例えば、 ・本件について、ご存知ですか? このように使うことが可能です。 「ご存知ですか」は敬語表現として間違っているという意見もありますが、これは「ご存じですか」という表記での話です。「存ずる」は謙譲語なのでそこに「ご」を付けて「ご存じ」と形成したと考えると、「ご+謙譲語=尊敬語」とはならないので、誤用といえます。しかし、「ご存知」は「存知(ぞんち)」の尊敬語からきているので、誤用ではないのです。 読み方としては、現在は「存知」も「ぞんじ」と読まれているので、「ごぞんじですか」と読んで問題ありません。 細かいことですが、しっかり理解して使うことが大切ですね。

使い分けるポイントを押さえよう

「知る」という謙譲語「存じます」「存じ上げます」の意味と使い方、そして尊敬語「ご存知」を確認しましてきましたが、これからビジネスマナーと使いこなすために、使い分けるポイントをご紹介します。

使い分けポイント その1

まずは、主語が誰か? 「知る」の主語が誰かによって、尊敬語か謙譲語かを区別します。 これは、「存じます」「存じ上げます」など意味に関係なく、敬語表現の基本ですね。

使い分けポイント その2

尊敬語なら「ご存知」を使い、そして謙譲語の場合「存じます」「存じ上げます」の使い分けを考えます。 ここでポイントになるのが、「知る」対象です。 ・対象が「もの・案件」→「存じます」 ・対象が「人・名前など人に関すること」→「存じ上げます」 「〜さんのことは存じております」も間違ってはいませんが、〜さんに対しての敬意が軽くなります。対象となる人に対しての敬意を表するために「存じ上げます」を使うとマナーとして適切です。 細かいニュアンスやその成り立ちを把握していると、使い分けを細かくすることが可能となり、それだけビジネスマナーが高いという印象を与えることができます。 敬語表現だからこそ、細かすぎるくらいの理解を基盤に使い分けるようにしましょう。

まとめ

「知る」の謙譲語「存じます」「存じ上げます」の意味やその違いをみていく中で、表現の形成やどのように使うかを理解することができました。 また「ご存知ですか?」「ご存じですか?」という口語だと気付かない誤用か誤用でないかの判断も、つくようになったのではないでしょうか。 ビジネスマナーとして一番知識不足や不勉強が露呈してしまうのが、言葉遣い。 周りで何気なく使われている表現を鵜呑みして、曖昧な解釈のまま使っていると、細かいニュアンスの違いや不適切な場面での使用に気付かず、結果として相手に失礼な言動をとってしまうという最悪な結果を招く可能性もあります。 社会人には教科書やマニュアルがない分、どれだけ自分から能動的に知識を得ようと動くかが大切になります。 「存じます」「存じ上げます」という一見意味が同じものを、感覚や雰囲気で使い分けるのではなく、意味をしっかり「知って」、正しく使いましょう。 そして、敬語を使うときに、いつも気にするべきポイントは、「話している相手が誰なのか」ということです。目上の人や社外の人、顧客はもちろんのこと、普段から同僚や部下にも敬う気持ちを言葉遣いや語気に出せるように心がけることで、万一言葉そのものに誤用があったとしても、相手に不快感を与える度合いも変わります。 言葉はコミュニケーションの道具、道具の使い方だけでなく、その際の自身の姿勢や表情も、社会人としてしっかり磨いていくことが大切ですね。

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初回公開日:2016年12月17日

記載されている内容は2016年12月17日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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