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更新日:2024年11月03日
「業を背負う」という言葉をご存知でしょうか。この記事では、「業を背負う」の意味や例文、類語など詳しく説明します。この記事を読むことで言葉の意味の正しい理解とその使い方が分かります。言葉を使う場面や状況にあわせて使いこなしボキャブラリーを増やしましょう。
目次
「業を背負う」は、過去に犯した罪を償うために生きることを意味しますが、その基底には原罪意識があり足枷になっているという特徴があります。 これから説明する2つの対義語は、いずれも何らかの行為を意味しますが、その行為を縛り付ける原罪意識などの制約はありません。
「昇華する」とは、もともとは精神分析学の用語です。社会的に認められていない欲求などを、芸術活動や宗教活動など、より高次元で社会的に価値あるものに置換する作用を意味します。 一般的には、低次の欲求の満足を、より高次な欲求の満足に置き換えるための上昇志向のエネルギー作用とされています。
「徳」は、道徳的・倫理的理想に向かって心を養い理想を実現するものを指す言葉です。古代から哲学や宗教の中心的課題の1つで、古代ギリシャ哲学・キリスト教哲学・儒教などで概念化されています。 「徳を積む」とは、4世紀に日本に伝播した儒教などの東洋思想に顕著な考え方で、「良い行いを積み重ねていく」ことを意味し、人間の道徳性や社会性にかかわる基本的な実践徳目とされています。
「業を背負う」という言葉以外にも、「業を重ねる」「業が深い」「業を煮やす」など、「業」を使う言葉が散見されます。 このような言葉で使われる「業」は、「業を背負う」で使われる「業」と意味が同じものなのでしょうか。以下で詳しく見ていきましょう。
「業を重ねる」は、俗語的意味合いを持つ言葉です。ここで使われる「業」は、前世の悪業のため現世の報いを招くとする、偏った宿業説に近い用い方と言えるでしょう。 業を重ねることで悪行の積み重ねも増えるため、過去に過ちや悪い行いがなかったか、後悔の気持ちばかりが生じてしまうことになります。 これとは反対の意味を表す言葉に、「業を積む」というものがあります。 前世で犯した罪を償うために生きることを意味する言葉で、現世において、前世の罪をあがなう業の積み重ねを続けることで、人生をいかようにも変化させられるという考え方です。 併せて覚えておきましょう。
前述の通り、「業」は行為を表す言葉です。 その業が因果関係と結合して、この世に生まれる以前の世で行った善悪の行為が存続して働く、一種の力(業力)とみなされ、因果応報の法則によって、その悪い業力が不幸をもたらすとされています。 「業が深い」とは、不幸をもたらす悪い業力が深いことを意味し、物欲・利欲・財欲・色欲・食欲などに異常に執着する様を表しています。
「業を煮やす」とは、「物事が思うように運ばなくていらいらする様」を意味する慣用句的表現の俗語です。ここでは、前世の行いにより現世の宿命が決まっているため、「理性ではどうすることもできない心の働き」を示しています。 よく似た表現として、「業が煮える(いらいらする)」「業を沸かす(腹を立てる)」がありますが、いずれも心のいらいら状態を表す言葉です。 併せて覚えておきましょう。
「業を背負う」の英語表現には、次のようなものがあります。
記載されている内容は2022年08月19日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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