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更新日:2024年10月21日
空手などの武道を中心に「押忍」という挨拶が頻繁に交されて日常的です。この押忍という言葉にはどのような秘密があるのでしょうか。押忍という言葉に興味がある人、あるいは空手家が押忍で応える理由が知りたい人に、押忍の3つの意味と語源由来や漢字の持つ意味をご紹介します。
きっと誰しも「押忍(おす、おっす)」という言葉を聞いたり発した経験があると思います。この言葉の響きは生活に密着していると言えます。元々は、主に空手道・剣道・柔道といった武道の世界で使われる言葉および挨拶つの一種とされています。 この押忍という響き、あらためて見るとなぜか不思議ではありませんか。なぜ押す、そして忍ぶという言葉と精神が、武道に横たわっているのでしょう。今回は、押忍という言葉に特化した内容でお送りします。
押忍という漢字の並びにも訳ありな雰囲気があり、言葉として成立して浸透している以上は、必ずその由来があるはずです。では、押忍という言葉のルーツ・由来はどこにあるのでしょうか。 一般的に広まっている説では、旧海軍にて「お早うございます」が簡略化されたものだとされています。他にもいくつかの諸説があるようです。ここでは押忍の言葉の由来をご紹介します。
前述のように旧海軍で最初に自然と使われたものが発祥とされている説が濃厚です。何気に交していた「おはようございます」の挨拶が、いつからか「おはよーっす」に短縮され、やがて「おわーす」「おす」とさらに縮まっていったとされています。 そんな略語へ、後から「押して忍ぶ」という漢字を充てていきました。そこには自我を抑え我慢をするという意味が込められています。この挨拶短縮説こそが最有力説で、いつしか現在に伝わったとされています。
押忍の言葉の成り立ち・ルーツとして、実際に佐賀藩にあった藩校から発祥したという他説があります。山本常朝の著書である『葉隠』という有名な本があり、その中で謳われている武士道の精神性が模範とされていて、厳しく躾がされていたとされています。 ある時から、藩校に所属している若い青年武士たちの間で、お互いに励まし合う意味として挨拶代わりに「押忍」と声を掛け合ってきたというところから広まったともされています。
押忍のルーツと意味、もう一つの説は、戦前の京都にあった大日本武徳会による武道専門学校で使われていた慣習だったとも言われています。後輩が先輩に返礼する際の挨拶として「おっす」と発していたそうです。 これは通常の「おはようございます」が徐々に略称化され、「おはよーっす」「おわーす」「おす」へと変化していったことに夜とも言われています。その慣習に自我を抑え我慢するという意味の「押」「忍」の漢字を当てはめたということです。
押忍の意味の起源として、もう一つの有力説が「拓殖大学」での発祥説です。ここでも前述と同じように、大学生たちが挨拶として使用し続けていたとされています。 拓殖大学の空手部に所属する部員たちの間で、日常的に交されていた言葉だったとされ、それがやがて自然と普及していったとされています。いずれにしても、押忍という言葉は、複数の人々の間で取り交わされてきた「挨拶」がどうやらルーツだと言えます。
漢字の組み立てや構成には、必ずその意味を成す根幹の理由があります。そもそも押忍という言葉は、「押」と「忍」の漢字2文字で構成されて意味を成しています。各々には単独で意味があるのですが、なぜこの漢字が二つ組み合わさって人々が使うことにしたのでしょうか。 ここでは漢字の見解から、押忍の成り立ちや意味についてみていきましょう。
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