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「振り返り」の類語と振り返りをする方法・書き方|ノート

更新日:2024年08月19日

書類の書き方

あらゆるコト・モノが目まぐるしく変化する現代社会においては、ゆったりとスキルアップする余裕はなく、一つ一つの経験を着実に自分のスキルとして蓄積していく必要があります。効果的な「振り返り」方法をマスターし、自身の経験をスキルへとステップアップしていきましょう。

Check できごとに絞るとどうしても単なる事実の列挙となり「得難い経験」という主観的な思いが表現されない。 ・Action 事実の列挙ではなく、想いの部分を表現するために思った内容を表現してみる ・Plan 「得難い経験」であると認識した想いを表現するために、その時の感動の気持ちを言葉に変換し、会話調で表現してみる ・Do (省略)

作文の「振り返り」実践③

・Check 「得難い経験」と思った雰囲気が伝わるようになってきて、単なる事実列挙から言いたいことが表現される構成に変わってきた。ただし、雰囲気がでてきただけで、読んでいる人はどうして作者がそう思ったのかがわかりにくいと分析した。 →課題部分を自分で「振り返り」することにより、次に活かせる普遍的な対応方法を見出すことができるようになりました。

レポートの「振り返り」例

作文とは異なり、レポートは伝えたいことを客観的に、しかも簡潔に記載、表現する必要があります。想いだけでは事実を把握するためのレポートにはなりません。作成したレポートをレベルアップするため、あるいはレポート作成スキルを向上するために「振り返り」を実践します。

レポートの「振り返り」例 当初「振り返り」

セキュリティに関する新製品に関するセミナーに参加した結果をレポートにして報告する。セミナーに参加する前から製品内容と当社における適用可能領域についてレポートすることが求められていた。 パンフレットも参考に新製品についての機能一覧と製品ベンダが考える適用領域については整理して記載できた。 しかしレポートのもう一つの目的である当社における適用可能領域については、「設置が可能」と記載されているだけで、狙いや効果といった適用目的が記載されていない。

レポートの「振り返り」に基づくPDCA

・Plan 当社におけるセキュリティ強化の方向性を併記し、製品導入の効果がどのように認められるかを記載する ・Do 当社における今後セキュリティを強化しなければならない領域について記載し、そのうえで、強化必要分野の一つに本製品が発揮できる効果が該当することを記載した ・Check 当社において強化が必要な領域に本製品が適合することは理解できるようになったが、本製品がベストマッチかはわからず、またでは今後どうするかという方針は見えてこない。 ・Action 本製品と競合する商品についても併記することとし、製品ごとの差異と得意不得意領域を記載。今後は各製品を事前評価し製品選定に繋がていくという方針を明記した。

PDCAの評価

→製品の単なる説明から、「振り返り」を実施することで当社における製品選定の方向性までを示すという当初目的に合致するまでレベルアップすることができました。 「振り返り」を実施する場合のポイントの一つとして、事前に目標を定め、「振り返り」時に目標との差異を確認することが挙げられます。差異を明確にしたうえで、その差異を埋めるためにはどうしたらよいか、Actionを検討し、微修正を加えます。 正解のない世界では正解に結びつく確たる方式は存在しません。目標との差異を検討しては試し、確認しては試すという「意識的な調整」が、経験を実際的なスキルに落とし込んでいく効果的な方法です。

プロジェクトにおける「振り返り」

プロジェクトとは、プロジェクトマネジメントの世界標準知識体系であるPMBOK(Project Management Body of Knowledge:プロジェクトマネジメント知識体系ガイド)によると「プロジェクトとは、独自のプロダクト、サービス、所産を創造するために実施する有期性のある業務」であると定められています。 そして同じくPMBOKにはプロジェクトの経験を次の経験に効果的に生かしていくために、プロジェクトの終結プロセス群におけるプロジェクト統合マネジメント知識エリアのプロジェクト終結プロセスに組織のプロセス資産としてプロジェクト完了報告を残すことが定められており、本報告の中に「Lessons learned」(教訓)として残すことを求めています。その際に用いられる手法が「振り返り」です。

プロジェクトにおける振り返り会

プロジェクトの計画と結果を各成果物より抽出し、プロジェクトメンバー全員で「振り返り会」を開催します。 その中で、良かった点、悪かった点を議論、整理します。 ・良かった点:何をしたら良くいったのか、今後何を強化すればより良くなるのか ・悪かった点:なぜ悪かったのか、あるいは計画との差異が発生したのか。今後何を改善すれば良くなっていくのか 上記内容を成果物としてプロジェクト完了報告の形に整理することで、参加者の経験が、振り返りをとおして組織の経験に積み上げられていきます。 組織の活動としては、個々のプロジェクトの振り返り結果を組織に属するメンバーがいつでも参照できるように仕組みを整理する必要があります。

「振り返り」をマスターして適切に活用していこう

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初回公開日:2018年03月27日

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