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「折を見て」の意味や使い方|使用時の注意点に類語や英語表現も併せて解説

更新日:2023年10月24日

言葉の意味・例文

ビジネスにおいて「折を見て」という言葉を間違えて使っていませんか。本記事では「折を見て」について、正しい使い方から、類語や英訳まで幅広い点で紹介しています。「折を見て」を正しく使えているという自信がない方は、ぜひこの記事を読んでみて下さい。

チャンスがあったら

「よいタイミング」や「よい機会」を意味する「チャンス」を用いれば、砕けた口調の表現になります。「折を見て」の「折」には「時期や機会」という意味がありますから、「チャンスがあったら」という表現に言い換えたとしても間違いではありません。 フランクで前向きなニュアンスの表現なので、「そのうち」や「いずれ」より使いやすいです。 【例】 1.チャンスがありましたら、研修に参加したいと思います。 2.チャンスがあったら、工場を見学させていただきます。 3.その件についてはチャンスがあったらお話しすることにしましょう。

適当なタイミング

「適当なタイミング」の「タイミング」は、物事を行うのに丁度良い時機や機会を意味することから、「適当な時期」や「機会があれば」と同じように「折を見て」の類義語と言えます。 ただ、前述の通り「適当」は一般的には「程良い様」のほかにも、「でたらめな様」という意味でも浸透しています。万が一、でたらめな意味として相手が誤解してしまった場合、思わぬトラブルを招きかねません。ビジネスシーンにおいては「折を見て」を使う方が無難です。 【例】 1.適当なタイミングで報告しておきます。 2.適当なタイミングで伺います。

折あらば

「折を見て」の類義語に「折あらば」という言葉もあります。「あらば」は「あれば」の文語体(書き言葉)です。 文語体は文学や俳句などで使われることが多いものの、日常生活やビジネスシーンで使われることはあまりありません。そのため、ビジネスシーンにおいては「折あらば」よりも「折を見て」を使う方が適切です。 【例】 折あらば連絡を寄越そう。

「折を見て」の敬語表現

結論を先に言うと、「折を見て」の敬語にあたる表現はありません。 「折を見て」は「時期を見て」「タイミングを見て」という言葉の言い換え表現で、日常会話ではまず使うことのない言葉です。どちらかと言えば堅苦しい印象を与える表現であり、「折を見て」そのものが丁寧語であるとも言えます。 より丁寧な言い回しをしたい場合には、「折を見て」を使わずにほかの類語を丁寧に言い換えることを考えた方がよいでしょう。次の項目で「折を見て」の丁寧な言い換え表現を紹介します。

「折を見て」の丁寧な言い換え表現

「折を見て」そのものを丁寧語や尊敬語に言い換えることはできませんが、「折を見て」の類語をより丁寧に言い換えることはできます。「折を見て」の類語をより丁寧に言い換えた表現の例を幾つか挙げます。 ①「頃合いを見計らいまして」 「折を見て」の類語である「頃合いを見計らう」を丁寧語で言い換えた表現です。「頃合いを見計らう」も「折を見て」と同じく堅苦しい言葉なので丁寧語に言い換えると大げさに感じますが、相手に自分を印象づけるためには効果的です。 ②「機会がございましたら」 「機会(チャンス)があったら」を丁寧語に言い換えた表現です。やはり堅苦しい印象を与えますが、「折を見て」よりも丁寧な表現であることは間違いありません。相手が目上の人や大事な取引先ならば、こちらを使う方がよいでしょう。

「折を見て」の英語表現

「折を見て」は英語で「take occasion」と表現します。「機会を見て」という意味です。「occasion」とはどういう意味を持ち、同じく「機会」を意味する「chance」とどのような違いがあるのでしょうか。「occasion」について詳しく解説します。

will take occasion

「折を見て」は、英語で「take occasion」または「find occasion」と訳します。「occasion」という単語はある特定の事が起こったとき、機会、好機などを意味する言葉です。つまり「take occasion」は機会を捉える、「find occasion」は機会を見つけるということです。 ビジネスシーンでは下の例文のように使います。 【例】 1.I will take occasion to meet you. (折を見て(機会があれば)お会いしましょう) 2.I shall find occasion to speak to him. (折を見て(機会を見て)彼に話します)

occationとchanceではどう意味が違うの?

「機会」という意味の英単語には、「occasion」だけでなく「chance」もあります。 「occasion」が物事を行うのに有利な場合や機会を意味するのに対して、「chance」は偶然訪れたよい機会を意味しています。ビジネスシーンで「折を見て」の英語訳として使う場合には、「chance」ではなく「occasion」の方が適切です。 また、やはり「機会」という意味を持つ英単語に「opportunity」があります。 「occasion」とよく似た使い方をされる言葉ですが、「opportunity」は「確固たる目標に向かって行動するきっかけ」を意味するのに対して、「occasion」は「ある特定の目的や主旨を含んだ場面」を意味します。 日本語の「折を見て」の英訳としてはやはり「occasion」が適切でしょう。

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初回公開日:2018年04月11日

記載されている内容は2018年04月11日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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