遂行の意味と使い方の例文｜任務遂行・読み方/類義語

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耳で聞くとなんとなく意味はわかるけれど、「遂行」という漢字を目で見たときにパッと読み方が浮かばないという方も多いのではないでしょうか。 「遂行」は「すいこう」と読みます。「とこう」や「すいぎょう」などと捻らずに、素直にそのまま読み下しましょう。

「遂行」とは、最後まで物事をやりとげることを意味します。途中でドロップアウトせずに、スタートしたらゴールまで走り抜けるイメージです。 「遂」という字には、道筋を進んで奥までたどり着く意味や、物事をやり遂げる意味があります。また、遠い道を進んで行き着く地という意味もあります。 このような字の意味から、「遂行」は、なかなか成し遂げられないことを成就させる場合に使われる言葉であり、短時間で済むようなことや簡単にできることに対してはあまり使われることはないといえるでしょう。

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「履行」には、口に出したことや決意したことを実行するという意味があります。 あらかじめやると決めていたことをきっちりとこなすことを指す「履行」には、他にも、債権者が債務を果たすという意味もあります。お金に関する約束事をしっかりと守るということは、ある意味究極の「遂行」ともいえるでしょう。 たとえば、必ず返すという友人にお金を貸して、翌日にはすぐに返してもらうことができたとします。その場合、「彼はきっちりと借金返済を履行してみせた」と状況を表すことができます。あるいはある人が、次の社内会議でこの企画を通してみせると決意して、実際にそれを叶えたとするならば、「彼は、この企画を必ず形にしてみせるという決意を見事に履行した」ということができます。 このように、「履行する」とは、決して口だけでは済まさず、きちんと実行してそれをやり遂げることを指して使う言葉です。

「完遂」とは、完全に最後まで成し遂げることを意味します。 たとえば、20kgの減量を試みて、特別プログラムのダイエット合宿に参加したとします。期間は一週間です。朝から晩までキツいトレーニングの繰り返しで、食事は野菜と鶏肉を中心としたヘルシーメニューです。もちろん、間食なんて許されません。 相次いで脱落者が出る中、なんとかめげずに合宿を終え、無事に20kg痩せることに成功したならば、それは「必死に合宿メニューをこなして、なんとかダイエットを完遂することができた」といえるでしょう。 あるいは、合宿が終わった時点では目標値に達していなかったとしても、その後コツコツとトレーニングと食事制限を続けて減量に成功した場合、「合宿だけでは思うような成果が出なかったが、努力を続けて、無事に目標を完遂することができた」ということができます。 物事を完全に成し遂げたときに使えるのが「完遂」という言葉です。

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物事を成し遂げること、目的を果たすことを「達成」といいます。話し言葉でも書き言葉でもよく使われる、身近な言葉といえるのではないでしょうか。 小学生であれば、作文やスピーチなどで「目標を達成できるようにがんばります」というフレーズを定型的に使うでしょうし、大人の営業マンでも「今月の目標数値、達成できるように気合を入れましょう」などと活を入れたり入れられたりする機会があるはずです。 このように、「達成」という言葉は「目標達成」「ノルマ達成」などの形で使われることが多く、「遂行」と比べると、子どもから大人まで幅広い年代に馴染みのある言葉といえるでしょう。

「貫徹」とは、終始貫き通っていることや、主義主張・方針などを貫き通すことを意味します。「初志貫徹」という、最初の志を変えずに最後までやり通すことの意味の四字熟語もあります。 たとえば、学生時代から好きな女性がいたとします。フラれてもアプローチを続け、なんとか交際、そして結婚まで漕ぎ着けたとするならば、「彼女を想い続ける気持ちを貫徹した」と表すことができるでしょう。 また、ある人が子どもの頃から弁護士になるという夢を抱き続け、何度も司法試験に挑戦し、見事合格を果たして弁護士として働き始めた場合なども、「彼は困難にもくじけず、弁護士になるという志を貫徹した」ということができます。 「遂行」よりも、最初に抱いた志や方針という部分に重点が置かれているのが特徴です。人から言われたことではなく、自分で決めたことを貫き通すという点に、「貫徹」独自の意味を見出すことができます。