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「決裁」の使い方と例文|決裁が下りる/とる・承認との違い

更新日:2020年05月28日

言葉の使い方

ビジネスの場できわめてよく目にする「決裁」という用語ですが、実は誤った使い方をしている人も多い用語です。似た意味をもつ「承認」「稟議」、誤変換の多い「決済」についても併せて整理しています。本稿を読んで「決裁」を正しく使えるビジネスパーソンを目指しましょう。

決裁完了・決裁書

職務分掌および決裁権限に応じ、最終決裁権限者による決裁されると、文書で決裁内容が保管されます。決裁書には決裁日と最終決裁者の署名捺印あるいはそれに代わる電子的な証明が付与される必要があります。 決裁書は決裁がルールに基づいてなされた重要なエビデンスであり、社内でトラブルが発生した際に参照することはもちろん、外部監査会社による監査や取引銀行などによる内容確認時に差し出す重要なエビデンスとなります。 通常は社内あるいは組織規則で重要文書の保管年限と保管要領が定められており、規則に従い重要書類として管理・保管されます。 なお、決裁権は役職をもつ個人だけに付与されるものではありません。企業によっては、企業経営に関わる重要事項や一定金額以上の契約内容については、「経営会議」や「取締役会」にて付議、決裁としている事項もあります。 この場合は、会議における承認をもって決裁完了となります。

決裁権と決裁者

企業・組織においては、一般的には社内規則あるいは組織規則に職務分掌とともに決裁権限表が整理されています。決裁権限表は決裁する区分・内容・規模(たいていは金額)に応じて定められることが一般的です。 例) ・分掌変更追加に関わる事項:経営会議決裁 ・取締役の異動:取締役会決裁 ・部長以上の人事異動:経営会議決裁 ・10億円以上の対外契約:経営会議決裁 ・1億円以上10億円未満の対外契約:担当役員決裁 ・3,000万円以上1億円未満の対外契約:部門長決裁 ・3,000万円未満の対外契約:部長決裁 ・契約済案件の支払い決裁:次長決裁

決裁権の権限委任

内容によっては決裁権を保有する権限者から権限委任される場合があり、一時的あるいは恒久的な措置として、これもまた決裁を回付して決裁権限者による決裁を受けたのち、権限委任が認められます。 権限委任された内容は決裁書に記載されているので、業務分掌および決裁権限表と合わせて参照する必要があります。 会社の機構が変更され、決裁権限そのものが変更になる場合は決裁権限の変更決裁が起案され、決裁権限者による決裁により内容変更となります。

決裁の代行

また、決裁権限者が不測の事態により決裁できない状態(病気やけが、長期出張)に備えて代わりに決裁を代行できるように定められています。 細かく場合分けされている場合もありますが、上位代行が一般的です。下位の職務権限を上位者はもともと保有しているためです。 例) 部門長:1億円までの契約決裁権限保有 部長:3000万円までの契約決裁権限保有 2,500万円の契約内容が、今週中に先方と契約しないとキャンペーン期間終了に伴い、契約金額が変更、値上げになってしまうが、部長が海外出張中につき契約決裁が完了しない →部長と部門長が電話により協議を実施し、部門長が上位代行決裁することで契約決裁完了できる見込み

決裁書の修正

場合によっては、複数の承認者により内容確認、承認された決裁内容でも誤りがある場合があります。また、為替レートの急激な変動などで決裁金額に大きな変更が発生する場合があります。この場合も企業規則あるいは組織規則に従い、訂正決裁を起案、決裁する必要があります。 軽微な文言修正のようなケースと、大きな方針変更、あるいは金額が変更になるようなケースでルールを変えているケースが多いです。 大きな修正の場合は、どうして誤りあるいは修正が発生したのかという原因分析や再発防止策が求められる場合が多く、多くの追加コストがかかります。誤りのないように最初から慎重に対応することが求められます。

決裁と稟議の違い

「決裁」と似た用語に「稟議」があります。「稟議」も誤って理解されていることの多い用語です。この機会に「決裁」との違いに着目し、「稟議」についても理解を深めておきましょう。

稟議の意味と決裁との違いは?

「稟議」は、関係者に回付し承認を求める部分は決裁回付と似ていますが、「稟議」の目的である「会議を開催する手数を省くため」という部分が大きく決裁と異なります。「決裁」そのものは、権限保有者が部下策定案の可否を決定することですので、「稟議」は「決裁」の一手段ということができます。 「稟議」は内容によらず誰が確認するかがあらかじめ決まっており、全員の参照、確認を持って事案が決定します。一方、「決裁」は企業や組織の対応方針を職務分掌と権限に基づき、決裁権限保有者が決定します。文書で回付するケースがあることは確かですが、対応する内容は大きく異なります。 なお、「決裁」は必ずしも「稟議」の方法で実施されるとは限りません。決裁起案者が直接決裁権限者に対し決裁を求める場合もありますし、「経営会議」や「取締役会」といった会議において決裁される場合もあります。

りん‐ぎ【×稟議】の意味

決裁と承認の違い

初回公開日:2018年02月16日

記載されている内容は2018年02月16日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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