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「すわ」の意味/語源/使い方|すわ一大事!・「すわ」は方言か

更新日:2024年08月05日

社会人常識

新聞の見出しなどでも目にすることがある「すわ」という言葉ですが、あらためて意味や使い方を訊かれると答えられないという方もいらっしゃるのではないでしょうか。この記事では、日常会話ではあまり使われない「すわ」について、意味や類語、言い換えの例を詳しく見ていきます。

後に詳しく述べますが、「すわ」という言葉は平安時代の文学作品にも使われているほど古い言葉です。当時から意味・発音がほとんど変わらないまま現代まで残った言葉であると言えます。

古語「すわ」の意味

古語の「すわ」は現在と同じように、相手に注意を促すために発する語として、また突然の出来事に驚いて発する語として使われていました。また、現在では使われなくなりましたが、自分が驚いた時だけではなく相手を驚かすために発する語という意味がありました。 平安中期に書かれた菅原孝標女作の日記である『更級日記』や、平家一門の興亡を中心に据えた『平家物語』にも、「すわ」は登場しています。それほど昔から使われていた言葉です。現代語に訳す際には、意味に応じて「そら」や「やっ」といった言葉が当てられます。

古典における仮名遣いは「すは」

歴史的仮名遣いでは、「すわ」は「すは」と表記します。現代語の「すわ」と古典で使われる「すは」は、意味はほとんど同じですが、仮名遣いが異なるので注意が必要です。 感嘆詞の「すわ」とは直接関係ありませんが、現在の長野県諏訪市一帯の地を意味する地名である「諏訪」も、歴史的仮名遣いで表記すると「すは」になります。

「すわ」は方言なのか?

現在では、新聞やテレビなどを抜きにすると実際に口に出して「すわ」を使う人が減ってきたため、「すわ」とは方言なのではないかといった意見が散見されます。しかし、先に述べたとおり、「すわ」は平安時代の文学にも使われている古語が現在までほぼ同じ発音・用法で残った言葉であると言えます。相手に注意を促す時や、驚いた時などに発される「すわ」は方言ではありません。

「すわ」の使い方とは?

「すわ」の意味は主に二つあり、相手に注意を促すために発する語として使われる場合と、突然の出来事に驚いた時に発する語として使われる場合とがありました。現在では、「すわ」はどちらの意味でも使われています。同じ意味の言葉として使われている「ほら」や「あっ」などと置き換えて使えば、基本的には問題ありません。

言い換えの例

「ほら」は、相手に対して注意を促すために使われる言葉です。たとえば、電車の発車時刻が迫っていることに気づいていない友人に対して、「ほら、急ごう」という言葉をかけることがあります。この場合は、「ほら」を「すわ」に言い換えて、「すわ、急ごう」という使い方をすることができます。 突然の出来事に驚いた時、「あっ、ハンカチを落としてしまったようだ」などといったように、誰もが「あっ」という言葉を発したことがあるでしょう。この場合も、「あっ」を「すわ」に言い換えて、「すわ、ハンカチを落としてしまったようだ」という使い方をすることができます。

「すわ!一大事!」

「すわ!一大事!」という言い方は、まるで慣用句のようにセットで使われることが多くあります。先ほども少し触れましたが、この場合の「すわ」は、突然の出来事に驚いていることを表現しています。 言い換えるとすれば、「さあ!一大事!」などといったフレーズになるでしょう。テレビや新聞、雑誌の見出しなどでもよく見られる使い方です。「すわ」という言葉を用いることで驚きを表現し、視聴者や読者の興味を煽るようなフレーズであると言えます。 「一大事!」の部分には、「すわ!天候急変で夏祭り会場は一時騒然!」といったように、実際に起きた事件や出来事などを当てはめてももちろん問題ありません。

「すわ」の意味を正しく理解して的確に表現しよう

テレビなどで耳にするだけで、日常会話ではあまり使われることのない「すわ」ですが、言い換えてみれば「ほら」や「あっ」などといった使い慣れた表現になります。「すわ」は幅広いシチュエーションで使うことのできる言葉です。「すわ」を使って、自分の気持ちを表現してみませんか。

初回公開日:2018年02月20日

記載されている内容は2018年02月20日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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