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黎明の読み方と意味・黎明のように時間帯を表す言葉|曙/黄昏

更新日:2024年10月05日

言葉の違い

「黎明」は聞きなれない言葉ですが、夜明けや新しい物事が始まろうとする意味があります。また、日が昇るという共通の意味を持つ言葉もたくさんあります。今回は「黎明」の意味や、同じような意味の言葉や、「黎明」と反対の日が暮れる意味を持つ言葉などをご紹介します。

「曙(あけぼの)」は、夜が白白と明け始める時で、「朝ぼらけ」よりちょっと前の時刻を指します。「あけぼの色」は黄色がかった薄くれない色で、「東雲(しののめ)」とも呼びます。「朝ぼらけ」は、夜が白白とあける時分を指します。 「曙(あけぼの)」も新しい物事が始まろうとすることや、起ころうとする時をあらわす場合に使用する言葉です。使い方の例を挙げると「人類誕生のあけぼの」などです。

白昼の意味

「白昼」は太陽が高く上っている時間帯で、午前10時から4時位までの日中や昼ひなかを意味し、類義語は真昼、真っ昼間(まっぴるま)です。 「白昼」の付く言葉に「白昼夢(はくちゅうむ)」があり、「白日夢(はくじつむ)」ともいいます。昼ひなか、起きている状態の時に、現実にはありえないような奇妙な空想上の事柄を、夢をみているかのように目にすること、あるいはそのような世界に耽ることを意味します。

黄昏の意味

「黄昏」は、「たそがれ」と読み、漢語表現では「こうこん」といい、日暮れ、夕暮れを意味します。また人生で勢いがあって活躍などした時期が過ぎて、終盤が近づいている頃をあらわします。 辺りが暗くなり、人の顔など認識しにくくなる頃に、「あなたは誰か」(誰(た)そ彼(かれ)は)から昔は「たそかれ」といいました。「黄昏時(たそがれどき)」は夕暮れどきを指し、「黄昏月(たそがれづき)」は、黄昏時に夜を照らす月のことをあらわします。 ちなみに「黄昏草(たそがれくさ)」はゆうがおの別称で、「黄昏鳥(たそがれとり)」は、初夏にキョキョキョと鋭く鳴く渡り鳥、ホトトギスの別称です。 和歌に古くから詠まれ、冥土の世界を行き来して飛ぶ鳥ともいわれました。「文目鳥(あやめどり)」「卯月鳥(うづきどり)」など多くの名があります。

薄暮の意味

「薄暮(はくぼ)」はたそがれ、日暮れを意味し、夕暮れをあらわす漢語的表現です。

宵の意味

「宵(よい)」は日が暮れてまだそれほど時間が経っていないことを意味し、暮れてから夜が更けて人々が寝静まるまでの間の時刻を指します。 「宵居(よいい)」は夜更かしを意味します。「宵越し」は、前の晩から翌日まで持ち越すことで、「宵越しの銭は持たない」は、その日に稼いだ給料はその日のうちに使ってしまう、お金にこだわらない江戸っ子の気質を言いあらわしています。 「宵月」は宵の中だけに顔を出している月、夕月を指します。また「宵の年」は、大晦日の晩をいいます。「宵鳴き」とは、本当なら明け方に鳴くはずの鳥が宵の頃に鳴くことで、不吉な事の前兆とされ恐れられました。 「宵待ち」は、日が暮れて暗くなる宵になるのを待つことで、「宵待ち草」は大正時代の画家竹久夢二の詩と、オオマツヨイグサの別称の二つの意味があります。

黎明など天体現象を表わす言葉が多い日本語

「黎明」の読み方や意味、意味が似た言葉などご紹介してきましたが、共通の意味である「日が昇る」ことをあらわす言葉がたくさんあり、それだけ昔の人が太陽や月などの動きを重要視して関心を払っていたことがうかがえます。 それは農耕の営みには不可欠なもので、また時計が現代のように普及していない時代に時刻を知る手立てとして、そして電気のない灯かりを確保しにくい状況では、どこかへ出かけたりする時など「黎明」や「日暮れ時」に気を配ったことでしょう。 そして政治や文化などで新しい物事が展開されていくことを、暗い夜が明けて輝く太陽が昇ってくる様子に例えていうようになったのでしょう。

初回公開日:2018年01月25日

記載されている内容は2018年01月25日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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