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「昨今」の意味と使い方の例文|読み/社会情勢/最近との違い

更新日:2024年10月14日

言葉の意味・例文

「昨今」の言葉を見たことはありますか。「最近」などの意味とよく似ていますが、よくよく調べてみると、表している時期に少し違いがあることが分かります。示したい時期に合わせた言葉を選んで使用できるように、「昨今」の意味や類語たちとの違いを学んでおきましょう。

「昨今」の使い方を、例文を通してご紹介していきます。

昨今の社会情勢

「昨今の社会情勢」が表していることは、「現在に近い過去〜現在に至るまでの社会情勢」です。「情勢」は「物事の事情や成り行き」を意味する言葉で、そこに「人間と人間のあらゆる関係」を意味する「社会」が付きますが、ここでは「社会情勢」という「社会」と「情勢」が組み合わさった言葉での意味を用いています。 その意味というのは、「政治や経済などの社会動向・社会状態」です。「国がどのような感じになっているのか・国全体に関係するお金の動きなど」を表すのが「社会情勢」で、その「社会情勢」の「現在に近い過去〜現在に至るまで」を意味する例文です。 たとえば、「現在」が「2018年」であれば「現在に近い過去」は「2017年」か「2016年」あたりになります。「過去」であればもっと昔の年代も当てはまりますが、「昨今」の意味では「現在に近い」とあるため、「現在により近い過去の時期」が当てはまると考えられます。

「昨今」の意味を英語にすると?

「昨今」を英語にすると、「Nowadays」の英単語が出てきます。読み方は、日本語で言いやすいように表記すると「ナウアデイズ」になります。意味は「今日この頃」などで、「昨今」の意味と同じです。しかしながら「最近」などの意味もあるため、「昨今」と近しい意味を持つ言葉たちの英訳にもなります。

「昨今」の意味と類語の意味の違いはある?

「昨今」が意味として表している期間と、よく似た期間を表している言葉はいくつか存在します。実際に同じ時期を表しているのだと言える意味を持つ言葉も在りますが、それらと「昨今」は使い分けを行うことができるのでしょうか。 「昨今」の類語になる言葉と、その言葉たちの意味との違いを見ていきましょう。

最近

「最近(さいきん)」の意味は「現在より少し前のある時・少し前から現在までの間」です。「少し前から現在までの間」は「昨今」の「現在に近い過去〜現在までを含めて漠然と示す」と同義なので、「昨今」と「最近」は類語になります。 違う点としては、「少し前・近い過去」という今より前の時を表す表現が違うことと、「漠然と示す」の部分があります。「昨今」は「近い過去」とあり、これは「今より少し前の時」を表す表現でもありますが、「最近」で言う「少し前」よりも「漠然としている(いつ頃なのかハッキリしない)」意味合いが強いです。 したがって、「最も近く」と書く「最近」は、表す「少し前」に対して「いつ頃のことなのかがハッキリしている」場合に使用し、「昨日と今」と書く「昨今」は、表す「近い過去」に対して「いつ頃のことなのかがハッキリしていない」場合に使うとして、使い分けると良いでしょう。

近年

「近年(きんねん)」は、国語辞典によると「この数年」を表す言葉だと説明されています。具体的には「10年未満」の「この数年」を表すとされ、「10年以上」は「近年」の言葉で表せないとされます。 しかしながら、それは近代の話であり、昔に書かれた文の中では「近年」=「10年以上」の可能性もあると考えられています。 「昨今」との違いですが、「昨今」の意味には「現在に近い過去〜現在までを含めて漠然と示す」とあるだけで、「数年」といった「年の数」を表す意味は含まれていません。すなわち、「近年」は「(過去10年未満の)年単位」での表現であり、「昨今」は「年単位でも月単位でも日単位でも使える(単位を問わない)」ということになります。

今日

「昨今」は「現在に近い過去〜現在までを含めて漠然と示す」意味を持ちますが、「今日この頃」などの「今日」を表すことができる意味もありました。その意味としても「現在に近い過去〜現在までを含めて漠然と示す」の要素が含まれているのですが、「現在まで」の部分が「今日」につながるため、「今日」の意味も確認しておきましょう。 「今日」というのは、「今過ごしている日」のことです。「昨今」との違いは、「現在に近い過去」の部分を意味として持っていない点にあります。つまり、「昨今」は「現在に近い過去+今過ごしている日」であり、「近い過去〜今の日までの期間」を表す意味を持ちますが、「今日」が示すのは「今過ごしている日」だけであり、「今の日のこと」のみを表しているという違いが存在します。

「今日」と似ていますが、「今」には5つの意味があります。 1つは「過去と未来の境になる時(現在)」で、これは「時間の流れを捉えた瞬間」と「近い過去〜近い未来へと継続する現在」の意味に分かれます。2つ目は「現代」、3つ目は「とても近い未来(もうすぐ)」、4つ目は「とても近い過去(さっき)」、5つ目は「更に」です。 1は「過去と未来の間」の意味で、「現実として感じる空間(時の流れ)」を表します。「昨今」は「過去〜今」の意味を持つため、「過去と未来の間」を表す「今」とは表している時の種類が違うことが分かります。 2は「現代」という「年」の意味になるため、「年以外のこと」も表せる「昨今」とは切り離せます。3と4も「とても近い未来」または「とても近い過去」の意味なので、「近い過去〜今」までを意味する「昨今」とは表していることに違いがあります。5つ目は「時期」の意味とは違うため、除きます。

「昨今」の反対語は?

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初回公開日:2018年01月23日

記載されている内容は2018年01月23日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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