「昨今」の意味と使い方の例文｜読み/社会情勢/最近との違い

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「昨今」の読み方は、「さっこん」です。「昨」は通常「さく」と読み、「さっ」の読みをすることはないのですが、「昨今」の形になる時は「さっ」の読み方になります。「今」を「こん」と読むのは、音読みです。

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「昨今」の言葉が持つ意味は、「昨日今日・今日この頃・近頃」です。また、「現在に近い過去〜現在までを含めて漠然と示す」ことを表す時にも「昨今」の言葉を使うことができます。これらの意味は全て同じことを表していると考えられますが、意味の説明の中で使用されている言葉の意味を見ることで、ちょっとしたニュアンスの違いが見えてくるでしょう。

「昨日（きのう）」は、「今日より1日前」を意味します。そして、「今日」は「今過ごしている日」のことを言います。これらを合わせると、「今過ごしている日よりも1日前&今過ごしている日」ということになります。 「現在に近い過去〜現在までを含めて漠然と示す」の意味がありましたが、これの「現在に近い過去」が「昨日（今日より1日前）」であり、「現在までを」が「今日（今過ごしている日）」にあたります。つまり、「昨日今日」=「今過ごしている日と1日前の日」の意味です。 「昨日」には「とても近い過去の日」の意味もあるため、その意味で「昨日今日」の言葉を使う場合は、「昨日」=「今日より1日前とは限らない前の日」ということになります。「過去の時間・時期を表す言葉」はたくさんあるため、使い分けるのであれば「昨日」は「今日より1日前」の意味で使用した方が良いでしょう。

「今日」は「今過ごしている日」の意味でしたが、「この頃」の意味は3つあります。1つは「少し前から現在までの期間」、2つ目は「近いうち」、3つ目は「今この時期」です。全て「時期」に関した意味ですが、1は「少し前から今」2は「未だ来てない近い時期」3は「今」を表しているため、意味する時期に違いがあります。 「今日この頃」となる時は、「今日」の意味を踏まえて示されている時期を考える必要があります。「今日」は「今過ごしている日」なので、その意味が含まれている「この頃」の1か3の意味を用います。 したがって「今日この頃」の意味は、1の場合「少し前から現在（今日）までの時期」となり、3の場合は「今過ごしている時期」ことを表す言葉になると考えられます。

「近頃」は「近い頃」と書き、意味は4つ存在しています。1つは「この頃・最近・近来」、もう1つは「大変結構」、そして「もってのほか」です。残りの1つは「甚だ」で、これは「近頃になく」の形で使った場合の意味になります。「昨今」の意味としては、「この頃・最近・近来」の意味が当てはまります。 「この頃」は先程あったように「少し前から現在までの時期」と「今この時期」の意味が用いられていたので、「近頃」の意味としても「この頃」はその意味を持ちます。「最近」は「現在より少し前・少し前から現在」のことを表しており、「近来」の意味は「近頃・最近」です。 「現在より少し前」の意味では「この頃」と「最近」は同義であり、「近来」=「最近」なので、全て同じことを表していると言えます。

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「昨今」は「昨日・今日（今）」を省略した形のように受け取れる漢字構成をしており、「現在に近い過去から現在まで」を「漠然と示す」という意味を持っています。つまり、「今の日（時）に近い前の日（時）から今の日（時）まで」の時期を表していると考えられます。

「現在に近い過去から現在まで」のことを「漠然と示す」とありましたが、そもそも「漠然」とは何でしょうか。「漠然」というのは「ぼんやりしてハッキリしないこと」あるいは「広く果てしない」ことを表す言葉で、「明確ではない」=「決め付けることができない感じ」を意味しています。 「現在に近い過去から現在まで」を「漠然と示す」の時は、「現在」は「今過ごしている時」なのでハッキリした時期になりますが、「現在に近い過去」がハッキリしない・ハッキリさせたくない場合もあるでしょう。 「今より前の日から今日までのことを示したいけど、今より前の日がいつ頃だったかハッキリと分からない・ハッキリと伝えたくない」場合には「昨今」の言葉を使って「現在に近い過去」の部分を「漠然」と表すと良いです。

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