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更新日:2024年06月26日
「物故」は、難解な日本語の意味の中でも知っておくと恥ずかしくない言葉です。その意味や使い方を知っておくと、社会人としてや日本人としてプラスなことが多いです。また、オブラートに包んだ優しく美しい日本語を考えることで、日本人としての誇りも持てるでしょう。
普段は使うことが少ないですが、記念式典や季節ごとの行事などで時折見聞きする「物故」という言葉があります。この読み方や使い方を説明いたします。
「物故」という言葉は日常で使うことが少ないです。その意味と使い方を説明いたします。
普段あまり使うことがなく、時々耳にする言葉で意味のわかりづらいものがよくありますが、「物故」もその一つです。これは、一体どういう意味で使われるのでしょうか。 「物故」とは「ぶっこ」と読みます。この「物故」という言葉は、元々中国の古書からきているものですので、起源については諸説あります。語源についての問題は後で説明いたしますので、まずはその意味を紹介します。 「物」とは、「無」「勿(なかれ)」と言った意味があり、つまりは「存在しなくなること」です。また、「故」とは「事」であるというのが通説です。なので、「物故」の意味としては、「いなくなること、存在しなくなること」すなわち「死んでいくこと」といったものになります。
「物故」という言葉がどこから引用されたのかについて、「漢書 蘇分伝」と言う説と「荀子 君道篇」という説があります。 どちらも意味は「物」=「無」、「故」=「事」です。どちらが先かは意見が分かれます。 そもそも日本には、ひらがなしか存在していなかったのですが、中国から輸入した漢字を日本人は独自の形に改良して、今の私たちが使っている漢字になっています。 それでも中国の古書などから意味の同じ言葉を引用し、日本語の熟語にしているため、一見日本人では意味がわからないものがあります。さまざまな表現を駆使し、イメージをできるだけオブラートに包んだ言葉が、日本語にはあふれています。 「物故」は、名詞としても動詞としても使います。「死ぬ」という意味を「物故する」と表現することで、客観的にイメージすることができます。
「物故」を使った言葉をいくつか紹介します。聞きなれない言葉と思われますが、意外と使っている言葉です。意味やそれにまつわる作法やルールなどを説明いたします。
将棋は、インドのゲームが起源と言われています。世界中で似たようなゲームがありますが、日本では平安時代から将棋があったと言われています。 今何かと巷を騒がせている将棋界ですが、そもそも「棋士」とは、本将棋を職業とするプロの将棋指しのことです。棋士は、将棋の普及振興活動に貢献する公益社団法人である日本将棋連盟に所属し、棋戦に参加するものとなっています。 ちなみに、「女流棋士」やアマチュアへの普及・指導を担当する「指導棋士」は、「棋士」とは呼びません。 一方、引退した棋士でも、日本将棋連盟を退会しなければ「引退棋士」として、棋士の称号は残ります。 さて、そうした定義がある棋士の中でも、亡くなった棋士を「物故棋士(ぶっこきし)」と呼びます。公益社団法人日本将棋連盟のホームページに物故棋士のデータベースがあります。
「物故祭(ぶっこさい)」とは、気仙沼地方独特の行事です。厄年の前年(女性の厄年33歳と男性の厄年42歳の前年)である32歳と41歳、還暦(60歳)の前年59歳になる年の夏に、同じ年の物故者(ぶっこしゃ・亡くなった方)を偲ぶ法要です。 物故祭は、出身中学校の校区ごとに行われます。同年会といった形で先に物故された仲間を偲ぶ会と言えます。節目ごとに開催される物故祭ですので、一層思い入れの深いものとなることでしょう。 特に気仙沼地方は震災で甚大な被害を受け、多くの犠牲者を出した地域でもありますので、物故祭は同年会や友人を偲ぶ会以上の意味合いをもった大切な行事となっています。
記載されている内容は2018年04月02日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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