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「貞操」の読み方/意味・「貞操」を使った例文・「貞節」との違いは?

更新日:2024年10月14日

言葉の違い

「貞操」という言葉は、一度は見聞きしたことがあるでしょう。この言葉の正しい意味を知っていますか?人として大切なことを意味するため、正しく使えるように意味を学んでおきましょう。「貞操」の意味、使い方、貞操の考え方などについてをお伝えしました。

「貞操」の言葉はどう使う?例文をご紹介!

一般的によく使用される使い方・例文をご紹介します。

貞操を守る

「貞操を守る」の文に込められた意味は、状況によって2つの意味に分かれます。1つは、「男女間」および「性的関係」における「正しさ」を「守る」という意味です。「男女が相互に性的純潔を守り、その相手1人以外とは性的関係を持たない」ということを「守る」=「(その意志を)貫き通す」を表しています。 もう1つは、「人としての正しい道を守る」の意味です。「人としての正しい道を守る」とは、犯罪・暴力・不平等・他者を悪いように扱うこと・利己的な他者への迷惑・嘘偽り・欲深くなることなど、人して間違ったことをせず生きていく姿勢のことです。多くは、前者の「男女が相互に性的純潔を守る」の意味で使われます。

貞操観念

「貞操観念」の意味を読み取る際に注目したいのは、「観念」の部分です。「観念」とは「あることに対して抱く意識内容」のことで、「そのことにどういった意識を働かせるのか」といったことを「観念」と言います。「意識」は「自らが認知する領域で生じさせる考え方・気持ち」で、「観念」となった時は「そのことに対し常に持ち続ける意識」のことです。 「貞操」は「人としての正しい道を守る」あるいは「男女が相互に性的純潔を守る」の意味なので、「観念」と組み合わせることで、「人としたの正しい道を守る意識を持っている」ことや「男女が相互に性的純潔を守る意識を持っている」の意味になります。「貞操」の考え方を重んじ、それを貫き通す意志がある人が持つ観念です。

「貞操」の意味と「貞節」の意味は何が違う?

「貞操」と似た言葉に、「貞節(ていせつ)」があります。「貞節」とは「女性が配偶者以外の男性に身や心を許さないこと」の意味を持つ言葉で、そういった姿勢・様子を見せることを表します。簡単に言うのであれば、「操がかたい」です。 「貞操」は「人としての正しい道」という「身も心も配偶者以外に許さない」ことも含めた広い意味での「正しさ」を表し、性的純潔に関しては「男女が相互に」なので、性別を問わず当てはまる意味を持っています。一方の「貞節」は「女性が配偶者に」といったように、「女性の性的純潔」を表す意味を持ちます。 すなわち、「貞節」=「女性が夫以外と性的関係を持たない・恋愛感情を抱かない」ことであり、「貞操」=「男女が相互に、相手以外に身や心を許さない」ことです。女性が操を守ると言うのであれば「私は貞節を守ります」ですが、双方が操を守ると言う時は「私たちは貞操を守ります」になります。

貞操という考えはいつ日本に持ち込まれたのか?

今となっては「貞操」を重視する風習が広くありますが、もともとは違いました。日本国が「貞操」を重視する風習を持てるようになるまでの歴史については定かでない部分もありますが、考えられている説をお伝えしていきます。

昔の日本は「貞操」に欠ける風習だった

「貞操」の考え方は世界的に存在していますが、昔の日本には無い考え方でした。昔の日本は性別な成熟に関して重視される傾向があり、ある程度の年齢が来たら遊びに出て、そういったことを学ぶという風習がありました。すなわち、性的なことに寛容であり、「貞操」は無かったということです。 お付き合いをしたり、結婚をしたりで相手がいる場合には「他の人と関係を持たない」という考え方はありましたが、その考え方は特に女性に当てられたものであり、男性の「貞操」はそれほど無かったそうです。この時代は遊女が多く、子供を売ったり、衆道(男性の同性愛)も普通にありました。

キリスト教の影響を受けた?

「貞操」の考え方がいつ頃持ち込まれたのかは具体的に分かってませんが、キリスト教の伝来と関係している説が存在しています。キリスト教が拠点としているヨーロッパ地域では、処女信仰というものがあり、処女には聖なる力があると信じられていました。実際に神話の中でも、神や神獣は処女を好むとあります。 現代においては「貞操」の考え方を重んじる人も多くなっているため、経済成長と共に社会的に変化が起きた可能性も考えられているそうです。 未発展の地域では「貞操」への意識が低く、発展地域の方が性的なことへの美意識が高いことが明らかになっているため、貿易国である日本はヨーロッパの処女信仰の影響を受けながら、成長と共に性的なことへの考え方も変わっていったと言われています。

完璧な貞操な一括りにできない

この影響で「貞操」についてが見直されたと考えられていますが、残念ながらヨーロッパ地域やキリスト教の中でも「貞操」に反した事例は多数あります。このことを重く捉えたキリスト教徒たちにより、聖職者は妻も含め性的関係を持ってはいけない・子供を賭けてはけないというルールが掲げられました。 ルールに反した者には、過酷な罰が与えられます。しかしキリスト教における神の祝福は子を授かることなので、現代では妻との性的関係は認める考え方が一般的です。 「貞操」を守る意識は、地域や個人で差があります。そのため、キリスト教だから・ヨーロッパの人だから貞操観念を持っているわけではなく、逆に日本人だから貞操観念が無いわけではありません。結局は人それぞれであり、その人が「貞操」をどう考えるのかが問題です。

「貞節」と意味を区別して「貞操」を使おう!

「貞操」の意味は「人としての正しい道を守ること」であり、そこには「性的純潔を守る」ことも含まれています。「貞節」は似た言葉ですが、「貞節」は「女性が夫に対して守る操」のことを意味します。「貞節」は女性の性的純潔における操、「貞操」は性別を問わず人としての正しい道を守る操ということです。 「貞操」の意識は本質的な問題が大きいため、無い人が持つことは難しいことになりますが、人としての正しさを見直す上では「貞操」の意識・意志を持つことは大切なことになります。「貞操」を重んじる意志がある人はそれを貫き通し、重んじていない人は人としての悪を払うために考え方・在り方を見直すと良いでしょう。

初回公開日:2017年12月27日

記載されている内容は2017年12月27日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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