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「適宜」の正しい使い方は?「適時」との違いや対義語などを紹介

更新日:2024年07月25日

言葉の違い

「適宜」という言葉を通じて関係者への連絡や報告、または取るべき行動の要請を受けたことがあるでしょうか?本記事では数多くある類義語の中から的確に選択できるよう、それらの意味や使い方を探っています。文書や会話の中で上手く使い分けができるようにしていきましょう。

「適宜ってどういう意味なの?」 「適宜の使い方を知りたい!」 「適宜の言い換え表現にはどのようなものがあるの?」 このような疑問や思いを持っている方も多いのではないでしょうか。 「適宜」の「適」も「宜」も、いずれもその状況に相応しく妥当であるさまを意味するものですが、どんな場面でどのように用いれば正しく意図が伝わるのでしょうか? この記事では、「適宜」の意味と使い方を、類義語や対義語、さらに英語表現をまじえてご紹介しています。 この「適宜」を知ることで、表現のバリエーションが増えるだけでなく、適切に自信を持って文書や会話に反映できるようになるでしょう。ぜひ参考にしてみてください。

「適宜」の意味

「適宜」の意味

適宜は、かなう、ふさわしいという意味を持つ「適」と、よい、都合がよいという意味を持つ「宜」で構成されています。 この二つの漢字の組み合わせからも、その状況にふさわしく、無理なくしっくりと納まる状態であることを想像することができます。 信頼関係や良識があり、高い意識を共有できる環境下で「適宜」という表現を利用します。 目が行き届かないグレーな部分があった場合にでも、常にその環境下で求められる品質を下げることなく、維持もしくは品質を向上させる方向を期待できてしまう高い意識の中での要請、指示、または許可を示す意味合いを持ちます。

「適宜」の使い方と例文

「適宜」という言葉について、要請や指示を出す側と受けた側の立場でどう受け止めれば良いのかという視点で、その使い方と例文をご紹介しています。

「状況に適した」の意味で使う場合

刻々と変わり行く状況の中で、誰もが適切であると感じる行動を行うさまを指します。 例えば、豪雨被災地における救援物資の供給を行う考えがあり、具体的な実施計画の前段階においてこの意向を伝える場合に、例文のように「適宜」を用いて安心感を与えることができます。

例文
  • 政府としては、適宜、被災地に救援物資を供給できる体制を整える次第です。

「各自の判断で」の意味で使う場合

政府側の要請として、被災地となった地方自治体に向けて救援活動の促進を行う場合、例文のように「適宜」を用いて政府から地方自治体への信頼感を示すことができます。

例文
  • 該当する各地方自治体におかれては、適宜、市民の安全を守る施策を進められたい。

「適宜」と「随時」「適時」との違い

指し示したい特定の瞬間やその頻度、回数という視点から「適宜」の正しい使い方を紹介していきます。 「適時」と「随時」を知ることで、「適宜」が指し示す瞬間と位置づけの違いに気付くことができるのではないでしょうか?

「適時」はちょうどいいタイミングに

野球でいう「タイムリーヒット」を漢字にすれば、「適時安打」と表現することができます。 進塁を待つランナーを先の塁へ進めたいという場面で念願のヒットが出た状態を指し、まさしくその瞬間にこそ意味がある、ちょうどよい時という状態を示します。 「適時」はある特定の瞬間を表わしますが、これに対して「適宜」は同じ区間や期間の中において、複数回の相応しい瞬間が現れる可能性があります。

「随時」は好きなときに

「随」には、成り行きに任せて、いつでも臨機応変にという意味合いがあります。 然るべき瞬間を予め言及するのではなく、相応の事象が現れた時に柔軟に対処するなど、大らかな構えの中での表現です。 「適宜」よりも「随時」の方が、格段に自由度の高い瞬間を表現する場合に用いられます。

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初回公開日:2017年12月08日

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