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更新日:2024年07月27日
「不躾ながら」の本来の意味と使い方を紹介します。「失礼ながら」や「僭越ながら」などる類語と比較して「不躾ながら」を適切な敬語表現として使ってください。「お願い」や「恐縮」など他の語とうまく組み合わせることで、よりよい敬語表現になります。
目次
「不躾」は「ぶしつけ」と読み、「しつけができていない」という意味です。つまりきちんと育てられていないから、乱暴だったり規律を守れなかったり、礼儀をわきまえずつい無礼なことを言ってしまったりすることです。ですからもしも誰かに「不躾なやつだ」などと言われたら、それは大変なことです。 しかし、自分が「不躾ですが」とか「不躾ながら」とか言うのは、自分を相手より低くしているので敬語のなかの謙譲語ということになります。それでは謙譲語としての「不躾ながら」の意味や使い方について考えてみることにします。
「不躾ながら」は、「遠慮せずに申しあげますと」というような、相手に対してへりくだって自分の意見などを伝えるときに用いることのできる敬語です。敬語には尊敬語・謙譲語・丁寧語の3種類がありますが、「不躾ながら」は自分がすることに対して用いる謙譲語です。 「不躾」の辞書的意味は「礼を欠くこと」「不作法なこと」ですから、「不躾ながら」は「失礼なことですが」「不作法ですが」ということになります。辞書的な意味では「失礼」とか「不作法」ということになりますが、謙譲語として用いられる場合は必ずしも本当に「失礼なこと」を相手に対してするのではありません。
「不躾ながら」は謙譲語として用いることのできる敬語表現です。この敬語表現の使い方を考えてみる前に、「不躾ながら」の類語をいくつかみてみることにしましょう。類語ですから似たような意味を表しますが、それぞれ微妙なニュアンスの違いがあります。 それぞれの類語のニュアンスをよく考えて、うまく使い分けてみてください。ここでとりあげるのは、「失礼ながら」と「失敬ながら」と「僭越ながら」と「非礼ながら」です。ニュアンスを知るには、それぞれの言葉の本来的な意味から考えてみることが大切です。
「失礼」とは「礼を失する」ということで、礼儀をわきまえないというような意味です。ですから「失礼ながら」とは、「礼儀からはずれてしまいますが」ということです。「不躾ながら」と「失礼ながら」はほぼ同じように用いることができます。 ただし「不躾」だけを用いることはありませんが、「失礼」は「失礼」と言って他人の前を横切る場合にも使えます。また、「失礼いたします」を別れるときに用いることもありますが、「不躾します」などという言い方はありません。「失礼」のほうが「不躾」よりも使い方の範囲が広い言葉です。
「失敬」は「失礼」とほぼ同じ意味で、礼を欠いた振る舞いをすることです。ですから、「失敬ながら」は「不躾ながら」と同じように謙譲語として用いることができます。「失礼する」が別れのときに言う言葉にもなるように、「失敬する」も同じ意味で用いることができますが、とくに他の人たちよりも先に席を立つときに用いられます。 また、「失敬する」に「○○を」という目的語をつけると、「○○を無断で自分のものにする」という意味になります。「不躾」にも「失礼」にもこのような使い方はありません。類語はこのように、共通部分と別の使い方ができる部分とをしっかりと理解しておくことが大切です。
「僭越」とは「身の程もわきまえず出すぎた行いをする」という意味です。「不躾ながら」と「僭越ながら」を類語としてほぼ同じ意味で使うことができますが、もともとの意味はずいぶん違っています。 「不躾」や「失礼」が「躾ができていない」とか「礼を欠いている」というような否定的ニュアンスであるのに対して、「僭越」は「高慢」とか「傲慢」に近い言葉です。ですから、自分が何かの会を代表して演説するときなどに「僭越ながら」を使うとピッタリです。
「非礼」は「失礼」とほぼ同じ意味の言葉です。ですから「非礼ながら」は「不躾ながら」の類語として同じように用いることができます。ただし、「失礼」が「礼を失す」という漢文からきているのに対して、「非礼」は「礼にあらざり」という漢文からきているところが違っています。 「失礼する」が別れのときに使える言葉であるのに対して、「非礼する」という言葉はありません。また人の前を通るのに「失礼」と言いますが、「非礼」とは言いません。「非礼」は「遠慮がない」というニュアンスなので、「非礼ながら」は「はっきり言わせてもらうと」というように単刀直入に意見を述べるときに使えます。
記載されている内容は2022年11月09日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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