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更新日:2024年06月29日
日本国内では多種多様な方言が日常で使われています。その中で、今回は「おだつ」という方言の意味についてご紹介します。「おだつ」の使い方のほか、標準語ではどうあらわすのか、元の語源は何かなど。今まで「おだつ」という方言に慣れ親しんできた方も驚きの情報が満載です。
土佐弁とは、四国方言に分類され高知市や高知県東部・中部で使われる方言です。西部では幡多弁が使用されていて、東部や中部と方言に差があります。東部・中部は主に京阪式アクセント、西部は東京式アクセントとされています。 土佐弁ではふざけるなどを表す方言を「てんご」と言い、「てんご言うな」=「ふざけたことを言うな」と意味します。
子供がはしゃいでどうしようもない時や、話も聞かずに走り回っている時などに「おだっている」と方言で表します。 「そんなにおだたないよ」「おだちすぎよ、静かに」とママが宥めてもきかないこともあるでしょう。そんな時は徐々に口調を強く「おだつなっつってるべ」「おだつなよ」と、少しきつめに。「おだつ」という言葉ひとつでもママの怒りゲージの上昇が子供に伝わります。「そろそろヤバそう」と早めに思わせるのも、子供の「おだつ」体と心をささっと静めるのに最適でしょう。大人しく言うことを聞けたら「おりこうよ」と褒めてあげましょう。
「おだつ」は標準語で、ふざける・調子にのる・騒ぐ・はしゃぐなどを表します。 「おだってんな」=「ふざけてんな」「調子にのってんな」 「やたらおだつね」=「やたら騒ぐね」「やたらふざけるね」 「おだちすぎよ」=「はしゃぎすぎよ」「騒ぎすぎよ」 などと使います。 「おだつな」は標準語で、ふざけるな・いい加減にしろなどを表します。 「おだつなや」=「ふざけんなや」「いい加減にしろや」 など。地域によって発音はさまざまですが、方言として多く使われています。
「おだつ」の語源については分かっておらず、正式な答えはありません。しかし、推測としてさまざまな意見が飛び交っています。 ・「煽てる」何かをさせようと相手を褒め得意にさせること。 →「煽てる」は調子づかすように褒めている側で、「煽てられる」はその受身になります。これが「煽つ」となると、褒められてもないのに調子にのっているさまを表すのではないか、という意見。 ・「お+だつ」 →「たつ・だつ」は「立つ、沸々としているさま」とし、「お」は「おふざけ」など丁寧語に見せかけた皮肉とし、「おだつ=本人は楽しくしているが、それが過ぎて他所から見ると調子にのっているよう」ではないか、という意見があります。
かつて京都でうまれた新しい言葉は人々の口づてによって伝わり日本中へと広がっていきました。近畿地方では当時最先端の言葉が伝わり今も使用されていますが、東北や九州にはもっとも古い言葉が方言として残っていると言われています。 そんな歴史ある方言も衰退が続き、今では消滅の危機があるとされています。現在の日本では肯定的に評価されている方言ですが、明治維新を経てからは東京の言葉をベースに作られた共通語を普及させようと各地の方言を否定する運動のあった時代もあります。 地域の伝統を守り、人のあたたかさを伝える方言。今回は「おだつ」「おだつな」の意味と使い方をご紹介しましたが、日本の方言にはまだまだ計り知れない深い歴史が根付いています。一人でも多く、日本の言語・各地域の方言に興味をもちそれを伝えていくことで日本の歴史が代々受け継がれていくのではないでしょうか。
記載されている内容は2017年11月13日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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