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飼い殺しとは・飼い殺しされる人の特徴8コ・飼い殺し例

更新日:2024年10月06日

社会人常識

みなさんは「飼い殺し」という言葉を聞いたことがありますでしょうか。また、「飼い殺しされている」と感じたことはありますでしょうか。飼い殺しの状態が続き、精神的苦痛・肉体的苦痛を受けている方はたくさんいます。どういった場面で飼い殺しが起こるのかみていきましょう。

「飼い殺し」とは?

「飼い殺し」という言葉を見たり聞いたりしたことはなくても、パッと見ただけでマイナスなイメージを受ける言葉でしょう。言葉をそのまま受け取ると、「飼って殺す」ということになりますから、受ける印象としては最悪です。では、「飼い殺し」の本来の意味はどういったものなのでしょうか。 「飼い殺し」という言葉にはいくつか意味があり、その場面ごとで使用されています。 ・家畜が役に立たなくなっても最期まで養うこと ・恋愛面においては恋人らしいことは何もしないのに別れてくれない、など ・その人が能力を発揮できるような仕事を与えないままにずっと雇っておくこと(使用例:「 家畜同然の扱いだ」) あまり良い意味では使われていません。多くの人は、「飼い殺し」という言葉を、上司など上の立場から力を発揮する場を「意図的に」与えられない実力者を指して使用されます。

飼い殺しされる人の8の特徴

「飼い殺し」されてしまう人たちは、なぜ「飼い殺し」されてしまうのでしょうか。「飼い殺し」される人たちの特徴をみていきましょう。 ①実力があるにも関わらず、上司と不仲であり、仕事を与えてもらえない ②自分が発揮できる能力を活かせる場を奪われてしまう ③①と②の環境に慣れてしまい「飼い殺し」されていることに気づいていない ④気が弱く、揉めごとが嫌いであり、全て自分が悪いと思い込む傾向がある ⑤周囲に相談できる相手がいない ⑥日頃から素直に人の言うことを聞き、逆らわない ⑦相手が怒った場合、自分に非がなくても自分を責める傾向がある ⑧向上心や野心がなく、現状に満足している 「飼い殺し」される人の8の特徴をみていきましたが、一般的には不服や不満を唱えたりする場面であるにも関わらず反抗心など抱かない、全て自分が悪いと感じてしまうといった自分に自信がない人たちが「飼い殺し」されやすいのでしょう。 また、その環境に慣れてしまっている場合などは、「自分が飼い殺しされている」という意識が薄いです。

飼い殺しの例

一概に「飼い殺し」と言いましても、あらゆる場面で「飼い殺し」されている人たちが存在します。「身動きが一切とれない」「もうどうしたらいいのかわからない」そんな「飼い殺し」されている人たちの例をシーン別でみていきましょう。

家族

「親の言うことを聞かなければいけない」「親の言うことは絶対」「逆らってはいけない」など家族でありながらも「飼い殺し」されているケースがあります。 「よそはよそ、うちはうち」という昔ながらの古い考えと「自分の思いどおりに物事を運びたい」という心理から、子供を縛りつけて自由を奪い、人としての尊厳すら奪ってしまうという親のことを「毒親」と言います。 「あなたは私の子供」「私が産んだ」「親の言うことを素直に聞き入れなさい」と身勝手な思いと考えだけで子供を束縛しています。このような家庭は意外にも多くあり、子供に一個人としての人権はないと言っても過言ではありません。 金銭面や力の差、親の優位性などがあるため、子供は親に反抗する手段がありません。親の言うことを聞く「お利口さん」でいなければなくなり、泣く泣く親に「飼い殺し」にされてしまうのです。

恋愛

「飼い殺し」とは主に仕事や職場などで使われるため、恋愛で「飼い殺し」と言われてもピンとこない方が多いでしょう。「飼い殺し」は、恋愛面でも十分にあり得ることです。 たとえば、恋人らしいことは何もしないのに別れてくれないだとか、恋人が浮気してしまったにも関わらず、自分は悪いことはしていないのに、「罪悪感」にのまれ「どうせお前も浮気しているのだろう、俺を裏切ったのだから別れるなんて許さない」と束縛してくるケースがあります。 恋愛面では特に女性が「飼い殺し」されていることが多く、どんなひどい仕打ちを受けようと「好きだから別れられない」「今の彼には私しかいない」などと思い込むようになり、反抗心を失い、結果的にズルズルとその関係が続き「飼い殺し」という歪んだ形で交際が続いていきます。

会社・職場

サラリーマンの最大のリスクは「会社に飼い殺し」される可能性があるということです。最も恐るべきことなのは解雇・クビにされるということですが、会社に「飼い殺し」されてしまうということも恐るべき事態です。 日本にはいまだ年功序列の風習が強く根付いています。もともと年功序列の制度は、年齢によって能力が衰える労働者に仕事を与えたりと、会社全体の労働環境を良くしようというものですが、年功序列制度を良いことに、バリバリ働く若い社員に対し、厳しい仕事や無理難題な物事を押し付けている傾向が見受けられます。 年功序列制度にのっとって、自分の好き放題にしている老いた上司が職場にいる場合は、そういった無責任なことを任され、できなければ罵倒されたり、能力を発揮できる場を奪われたりと、意図して「飼い殺し」しているといえるでしょう。

仕事

会社にいても仕事を与えてもらえない、といった「会社にいる意味があるのか」と疑問を抱くような「飼い殺し」も良い例です。 「正社員なら任せられた仕事があるから忙しいのでは」と一般的にはそういったイメージがあります。しかしながら、実際のところは、実力があるにも関わらず、上司の人間の好き嫌いの問題で「仕事すら与えてもらえない」といったケースもあります。 これは上司の身勝手な行動ですし、「仕事を与えてもらえない」と悩んでいる人に非はありませんが、上司ですので逆らうこともできません。毎日毎日与えられる仕事もないのに会社に行って、ただひたすらに無意味な時間を浪費する、これは立派な「飼い殺し」といって良いでしょう。

転職

「会社にいても仕事を与えてもらえない」「能力を発揮する場がない」となりますと、多くの人は転職を考えるでしょう。「飼い殺し」された状態で会社に居続ける必要はありません。もっと自分が能力を発揮できる、適切な仕事が用意されている会社を探しましょう。 会社に「飼い殺し」をされて無意味な時間を浪費するくらいなら、あっさり転職した方が賢明な判断です。「転職は難しい」「ハードルが高い」と感じている方は、このまま会社に「飼い殺し」されている状態で良いのか考えてみましょう。 時間は有限です。ですので、あなたの実力・能力を発揮することができる時間や機会も限られてきます。「このままでいいのか」自分に問い詰めて答えを出しましょう。

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初回公開日:2017年11月04日

記載されている内容は2017年11月04日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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