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更新日:2024年10月03日
うさぎの数え方を聞かれた時どう答えますか。うさぎは正しい日本語では1羽と数えますが、1羽といえば鳥と同じ数え方です。なぜ、うさぎは空を飛べないのに鳥と同じ数え方なのか。その由来と他の生き物の数え方の紹介や由来を解説します。
動物の数え方といえば、普段使うことが多いのは「匹」「頭」「羽」です。しかし動物の中には数え方が曖昧な動物がいます。特にペットとして馴染みのあるうさぎは、教科書などでは1羽と数え、日常会話では1匹と数えている人が多いのではないでしょうか。 うさぎはなぜ2種類の数え方「1羽」「1匹」で日本語に浸透しているのか、答えは日本の文化や日本語の成り立ちにありました。他の動物の数え方と一緒にうさぎの数え方とその由来をご紹介します。
うさぎの正しい数え方は、日本の昔の文化から「1羽」「2羽」と、鳥と同じ「羽」が正しい数え方です。この数え方は、うさぎを家畜として扱っていた時代に使われていた数え方で、日常生活では「匹」と数えても問題ありません。
「2兎を追う者は1兎をも得ず」ということわざは日本では度々使われています。1兎は「1羽のうさぎ」をまとめて表した単語です。日本語ではこの表現方法は「一難去ってまた一難」や「一石二鳥」など多く用いられています。 ことわざだけで、「兎」という単位は存在しないので、間違いです。 ことわざは、教訓や知識を遠い世代にまで伝えるために生まれた言葉です。そのため分かりやすくなければ人々に伝わらず、遠い世代の人々に大事な教えを残すことができません。言葉を聞いただけで意味が理解できて、多くの人に広まりやすい表現にした結果、1羽のうさぎを一兎と表現しているので、日常でうさぎを一兎二兎と数えることはないでしょう。
うさぎを「1羽」や「1匹」と数える他にもさまざまな数え方があります。室町時代の礼儀作法について書かれた本では、うさぎを「1匹」ではなく「2耳」と数えたり、明治時代に書かれた本では、「1匹」を「片耳」と呼び「2匹」いると「両耳」と数えていました。 うさぎを「1羽」と数えるようになった江戸時代から、昭和初期の文学作品でも作家によってうさぎの数え方が「1匹」や「1つ」と分かれていて、作家たちもうさぎの数え方に迷っていたことが分かります。
動物が「1匹」や「1頭」と数えられるように、うさぎの数え方にはさざまな由来があります。 有名な説としては、江戸時代初期に第5代将軍徳川綱吉によって「生類憐みの令」が発令された時に、うさぎを鳥に見立てて食べたという説と、うさぎの名前が鳥と似ているからという説からきています。 他にも幾つかの説がありますが、どれもはっきりとした詳細な文献が残っていないため、事実に裏付けられた有力な説ではありませんでした。
江戸時代に徳川綱吉は、仏教の影響を受けて生類憐みの令を発令し、4本足の動物を食することが禁止しました。それでも普通の人たちは誤魔化しながら食べていましたが、仏教の道を歩む僧侶は誤魔化して食べることもできません。 その一方で、昔のうさぎは非常に凶暴で田畑が被害を受けていました。そこで僧侶は、長い耳や後ろ足で立つ姿や跳ね回る姿から、うさぎは鳥の仲間だから食べても良いとこじつけます。このこじつけを徹底するためにうさぎは鳥と同じ数え方になりました。 うさぎだけでなく猪を「山鯨」と呼んで食べたり売ったり、武士や貴族でも薬食いと言って動物を食べていたことがわかっています。今ほど豊かに農作物ができる時代ではなかったので、動物の肉は数え方や名前を誤魔化してでも食べなければならない重要な食料でした。
うさぎを鳥と分類したのは名前が関係するという説もあります。うさぎは鵜(ウ)と鷺(サギ)で2羽の鳥と言って1羽と数えられていたという説です。しかしこの説には有力な資料が残っておらず、猟師のシャレとも言われています。
記載されている内容は2017年09月19日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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