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プロテスタントとカトリックの違いとその歴史・国別の割合

更新日:2024年08月25日

社会人常識

世界の大多数の人々が信仰するキリスト教には、カトリックとプロテスタントの二つの宗派が存在します。仏教が主な宗教である日本では、あまり馴染みが無く違いがよくわからない人も多いでしょう。今回は、そんなカトリックとプロテスタントの違いについてご紹介します。

国別の割合・比率

信者の数が世界で有数多いキリスト教は、国によって宗派の割合が大きく変わります。宗教改革の元となったドイツなど4つの国の宗派の割合をご紹介します。

ドイツ

ドイツ国民のキリスト教信者は、全体の約69.8%で国民のほとんどがキリスト教信者です。そして、カトリック信者が国民全体の31.6%で、プロテスタント信者が38.2%で二つの宗派の信者がほぼ同じ割合で存在します。 ドイツでは、人々の暮らしがキリスト教と密接な関わりがあり、安息日である日曜日は小売店の営業が法律で規制されています。さらに教会税というものがあり、キリスト教信者として登録されている国民は、この教会税を払うことで教会の維持・運営をしています。

アメリカ

アメリカは、国民の約半数である約49.4%がキリスト教信者です。そのなかの23.2%がカトリック信者で、残りの26.2%がプロテスタント信者とされています。また、無宗教の国民19.8%を除いてほとんどの国民がその他の自分の宗教を信仰しています。

イギリス

イギリスでは、国民の約64.8%がキリスト教信者とされています。その中の51.3%がプロテスタント信者で、残りの13.5%がカトリック信者で圧倒的にプロテスタントが多いです。国民にプロテスタントが多い理由としては、16世紀の中頃イギリスの国王が、カトリックの教皇とバチカンの内政干渉を防ぐために、イングランド教会を作ったのが元とされています。 現在もイギリス王室の人間は、プロテスタントを信仰しています。しかし、イングランド協会は、カトリックの内政干渉を防ぐためだけに作られたようなものなので、イギリスのプロテスタントの教派は教義に関してはカトリックとほとんど変わらないと言われています。

アイルランド

アイルランド国民は、全体の約88.8%がキリスト教信者です。そして大多数の84.2%が、カトリック信者で残りのごく少数がプロテスタントとなっています。カトリック信者が多い理由は、5世紀の聖パトリックによる布教が大きく関わっており、植民地時代においても信仰を固辞し続けたことにあると言われています。

歴史に大きく関わるカトリックとプロテスタント

カトリックとプロテスタントは、様々な国の歴史的背景に大きく関わってきました。現在も多くに信者が世界中に点在し、人々の心の糧となっています。二つの宗派の違いを知ることによっては、他宗教の人々の考え方や生き方への理解を深め、人々が分かり合うことに繋がるでしょう。

初回公開日:2017年09月05日

記載されている内容は2017年09月05日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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